ランニングやサッカーは死亡リスクを下げる程ではない

ランニングやサッカーは死亡リスクを下げる程ではない

サッカーは健康に良いか

 世の中には様々な健康法が溢れている。しかし、メディアが「これで長生きできる」と喧伝していても、その中には本当に信じてよいのか疑わしいものもある。

「本当に信頼に足るのは、『実際にどれだけの人が健康になったか』という事実を積み上げた『統計(疫学)データ』です」

 そう指摘するのは、『みんなが信じている健康法のウソ』の著者で、東京慈恵会医科大学教授の浦島充佳医師だ。こう続ける。

「集団を対象にして集めたデータを、統計的な手法で分析し『病気になる人』と『病気にならない人』の生活習慣を長期的に比較した研究が近年増えています」

 そこで今回、「死亡リスク」に関係する生活習慣の研究データを調査。ビッグデータが示した“健康な人に共通する習慣”を紹介しよう。

 運動による長寿法は百花繚乱。だが、ビッグデータは目からウロコの運動法を明らかにする。英ラフバラー大などがイギリス人6万3591人に行なった調査では、週1~2回の運動をする人は、全く運動しない人より死亡率が34%低かった。

 とりわけ注目されるのは、毎日運動を行なっても、週に1~2日程度にまとめて行なっても、死亡率にはほとんど相違がみられなかったことだ。週末だけでよいなら、運動を始めるハードルはぐっと低くなる。

 効果が大きいのはどんな種類の運動か。

 豪シドニー大学などが30歳以上の8万306人を対象に「テニスなどのラケットスポーツ」「ランニングなどの走るスポーツ」「水泳」「エアロビクス」「自転車」「サッカーなどのフットボール」という6分野と死亡リスクの関係を調べたところ、運動をしていない人と比べて最も死亡率が低かったのは「テニスなど」の47%だった。次点は「水泳」(28%減)で、「エアロビクス」(27%減)、「サイクリング」(15%減)が続いた。

 驚くべきことに、健康イメージの強いランニングやサッカーは、運動していない人と比較して死亡リスクを下げるものではなく、心臓病や脳卒中の死亡リスクでも自転車、ランニング、サッカーに統計的に有意な差は見られなかった。

※週刊ポスト2018年9月7日号

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