相続税対策 遺言書に必ず書いておくべきことは何か

相続税対策 遺言書に必ず書いておくべきことは何か

円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏

 この7月から民法改正によって遺産相続を巡るルールが大きく変わる。大改正を目前に、専門家の「相続対策セミナー」に、多くの人が集まっているという。大人気のセミナーではどんな「質問」が出て、どういった「正解」が示されるのか。そうしたセミナーで講師を務める、円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏が回答する。

【質問】
〈遺言書に必ず書いておくべきことは何ですか?〉

【回答】
〈日付の明記、署名捺印が必須で、「財産目録」を正確に残すことも非常に重要。預貯金なら金融機関名や口座番号まで書き込み、借金など“負の遺産”も必ず記しておく。プロの助言を受けることをお勧めします〉

「遺言書の書き方」はセミナーでの関心が高い。

「遺言書には誰でも簡単に作れる『自筆証書遺言』と、公証役場で作成・保管する『公正証書遺言』があります。自筆証書遺言については、今年から財産目録部分が自筆だけでなくパソコンや代筆が認められ、来年7月からは法務局で保管できるようになります」(橘氏、以下、「」内同)

 遺言書には日付の明記、署名捺印が必須となるが、それに加えて全財産を記した財産目録を残しておく。

「できるだけ詳細に書き、預貯金はすべての銀行名、支店名、口座番号を記し、有価証券は銘柄ごとに株数や証券口座名を記します。クレジットの借り入れや個人間の借金、連帯保証など、『負の遺産』も包み隠さず記しておかないと、遺産相続時に遺族に大変な面倒が発生しかねません」

 さらに、遺言書を作成する際は、相続人全員が集まり会議を開くことが理想だ。

「相続人に財産目録を見せ、全員が内容を共有し遺言書を書くことが望ましい。また『長男には500万円』などと金額は具体的に書く。とはいえ、自筆証書遺言は素人が書くと瑕疵(かし)が生じて後のトラブルの種になりやすいので、司法書士などプロのアドバイスを受けることを勧めます」

※週刊ポスト2019年6月14日号

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