櫻井よしこ氏 大好きな105歳の母を自宅で介護している

櫻井よしこ氏 大好きな105歳の母を自宅で介護している

105歳の母と自宅で同居する櫻井よしこ氏

 朝7時30分。広々とした玄関脇の小部屋から、ドライヤーの音が響く。ジャーナリスト・櫻井よしこ(71)が美容師の桑野眞澄さんに、いわゆる“よしこヘアー”をブローセットしてもらっているところだ。その間も櫻井は口元をキュッと引き締めながら自らの原稿にペンを入れている。撮影のOKは出たが、話を聞くのは難しそうだ。

「午前10時には家を出るのだけれど、その前にこの原稿と、もう1本別の原稿を仕上げなければいけないの。ごめんなさいね」

 そう言ってニコッとあの笑顔を向けられたら、ハイと頷くしかない──。

 雑誌や新聞の連載に単行本の執筆、理事長を務める国家基本問題研究所の月例報告会やシンポジウムなどのイベント、インターネットテレビ『言論テレビ』の準備と出演、全国各地での講演活動。取材や情報収集、意見交換のために人に会うことも欠かさない。土日もほとんど休めない多忙ぶりだ。

 桑野さんがそんな櫻井の髪を担当するようになって、もう30年以上。櫻井が休みの時以外は毎朝自宅を訪れ、早い時には6時前ということもある。

「だから、病気ができないんですよ(笑い)。櫻井様は本当にお元気で、『朝は爽やかだから大好き』っておっしゃいます。疲れたご様子などは見たことがありません」(桑野さん)

 地方に行っても必ず日帰りするが、それは105歳を迎えた母・以志さんを自宅で介護しているからだ。

「母が95歳の時にくも膜下出血で倒れたのをきっかけに、一緒に住み始めました。娘は私ひとりだから、いずれは自分が母の老後を引き受けるつもりでいたんです。母のことは大好き。一緒にいるとますます好きになる。母の性格も価値観も大好き」

【PROFILE】さくらい・よしこ/1945年10月26日生まれ。新潟県長岡市出身。米紙「クリスチャン・サイエンス・モニター」東京支局員などを経て、1980年より『きょうの出来事』(日本テレビ系)キャスターを16年間務める。1995年、『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(中央公論社)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。国家基本問題研究所理事長、『言論テレビ』キャスター。『明治人の姿』(小学館101新書)など著書多数。最新刊は『一刀両断』(新潮社)。

●取材・文/大門龍、撮影/三島正

※週刊ポスト2017年7月7日号

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