こんにゃくの下ごしらえ 30分ゆでて水分を徹底的に抜く

こんにゃくの下ごしらえ 30分ゆでて水分を徹底的に抜く

こんにゃくは下ごしらえが大事

 支度と始末で全然違う! 「下ごしらえが丁寧なら、どんな料理法でもおいしくなる」を証明する料理研究家・松田美智子さんが、無駄なく食材を簡単に美味しくするメソッドを教えてくれた。

 まずは、意外と知られていない「こんにゃく」の水抜き方法から。

「よく、“調味はしっかりしているのに、こんにゃくに味がしみない”と聞きます。それはきっと、下ゆで時間が短いから。こんにゃくの含水率はなんと97%。ちょっとやそっとゆでたぐらいでは水は抜けません。

 こんにゃく1枚に対して塩小さじ1をよくすり込んで、そのまま水から30 分ほどゆでます。これで水分とともに、こんにゃくを固めている水酸化カルシウムや炭酸ナトリウムも除去できます。特有のくさみも消えます。

 さっと水洗いして水気を切り、さらにキュンキュンとこんにゃくが鳴くまで、から煎いりします。こうすることで、少ない調味料でもきっちりと味がしみ込み、歯ごたえのよいこんにゃくが楽しめます」   また、食材の水抜きには砂糖が効果的だと松田さんは話す。

「水を抜くのに砂糖? と思うかもしれませんが、浸透圧が働くのは塩だけではありません。たとえばかぼちゃ。面取りをしたかぼちゃに砂糖をすり込み、1時間ほど置くと、水分が抜けて繊維と繊維の間が広がり、煮汁がすっと中に入ります。

 ほんのりと甘みも残りますから、煮るのには砂糖を少し足すだけでほっくりとやさしい甘さに煮上がります」

 きゅうりやふきの下準備は、“板ずり”、“面取り”が重要だという。

「板ずりとは、きゅうりやふき、オクラなどに塩をまぶしてすり込み、まな板の上でゴロゴロ転がす下ごしらえのこと。緑色が鮮やかになって、口当たりがよくなり、アクが抜けるなどの効果があります。

 面取りは、野菜の切り口の角を薄く削ぎ取ること。こうすることで、料理の見栄えがよくなり、火の通りが一定して煮崩れなども防げます。大根やかぼちゃ、にんじん、里いもなどを煮るときには欠かせない作業です。今が旬の冬瓜も、面取りをすると仕上がりが美しいですよ」(松田さん)

 大根の皮は生で食す場合は薄く、煮炊きする際は厚くむいて火の通りを早める。皮は捨てずにきんぴらなどに活用できる。

「ほうれん草や小松菜などの青菜は、根元の汚れをよく落としてから、切らずに沸騰した湯でゆでます。硬い根元は葉よりも火が通りにくいですから、写真のように根元から立てて入れ、しなっとしたら葉部分をそっと押し入れてさっとゆでます。できれば土鍋を使うと、その蓄熱性から早く火が通り、ゆで上がりもシャキッとします」

撮影/鍋島徳恭

※女性セブン2017年8月3日号

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