「朝活」に「趣味」に…シニアのための「2018年手帳」の選び方

「朝活」に「趣味」に…シニアのための「2018年手帳」の選び方

手帳コーナーは大盛況(三省堂神保町本店)

 いよいよ師走を迎え、書店や文具店のコーナーには、様々な2018年の手帳が所狭しと並んでいる。だが、その大半は「忙しいビジネスマンに役に立つ」ことを謳うものばかり。リタイア世代にとっては、むしろ使いにくさがあるようだ。

 2年前に定年退職した62歳・男性はこう嘆く。

「ビジネスマン向けの手帳は、当然ですが“会社勤め”を前提にしたものばかり。社員時代のように“毎日こなさなければならない仕事”を書き込む機会は減ったが、一方で趣味の時間や病院通い、家族との約束など“メモしたい内容”のバリエーションは増えている。かゆいところに手が届く手帳を探しているのですが……」

 手帳売り場を見て同様の不満を感じている人は多いだろう。手帳を予定で真っ黒に埋めることが「企業戦士としての誇り」だった世代は、リタイア後も手帳への愛着を強くもっている。予定がかつてより少なくなったからといって、簡単に手帳を手放せるわけではないのだ。

“文具王”の異名を持ち、手帳にも詳しいライターの高畑正幸氏がいう。

「手帳を一番活用してきた世代が満足できる、定年後の生活を充実させる機能がついた手帳は意外にある。これからの自分の未来を思い描くうえでの必需品となり得ます」

 定年後の課題に特化した代表例が「老後資金の管理」に役立つ手帳だ。収入が現役時代より減るため、退職金や年金などの管理がよりシビアに求められるからだ。

「例えば、『2018スケジュール&マネーブック』(永岡書店・734円。以下、価格はすべて税込み)は、スケジュールの横に「食費」「雑費」「その他」の金額を書く欄があり、1週間ごとに支出を記録できます。毎月の公共料金を折れ線グラフに記入するページは節電対策に役立つし、医療費や“お付き合い費”など細かく管理できる」(高畑氏)

◆孫の予定も管理

 変化するライフスタイルに合わせて選ぶのもいい。孫の世話を引き受け始めた人には、「自分の予定と孫の予定を分けて記入」できる手帳がある。

「『ペイジェムファミリー×Monthlyエール』(日本能率協会マネジメントセンター・1290円)は、予定記入欄が2色に分かれていて、家族の名前を書き込んで予定を分けて記入できる。子供や孫の予定を1冊で把握できる」(高畑氏)

 現役時代よりも「朝が早くなった」という人には、『朝活手帳2018』(ディスカヴァー21・1620円)が向いている。早朝4時から9時まで30分ごとに細かい記入欄が設けられている。その時間の行動を『目標』と『実行』に分けて記入し、朝を有効利用できているかを確認できる。「起床時間」「睡眠時間」「体調」などを書き込む欄もあるので、健康管理にも役立つ。

 血圧管理に特化するのは『血圧記録ダイアリー』(フロンティア・518円)だ。朝夕の血圧と脈拍をグラフ化して把握できる。

◆最期に備えるために

「趣味に生きる」人にも、各分野に手帳がある。

『将棋手帳2018』(600円)、『2018囲碁手帳』(1100円)は、それぞれ日本将棋連盟、日本棋院が発行、ホームページなどで購入できる。将棋手帳には、プロ棋士の名簿や棋戦スケジュールのほか、アマチュアも含めた過去の棋戦の記録が網羅され、自身の対戦成績まで記入できる。

「歴史好きに根強い人気を集めるのが『歴史手帳2018』(吉川弘文館・1026円)です。世界史・日本史の年表を始め、国宝・史跡一覧といった細かい史料が充実している」(高畑氏)

 他にも、全国の路線図が掲載されている『鉄道手帳2018』(創元社・1296円)や、その日に起こる天文現象、年間の衛星の動きなどを網羅した『天文手帳2018』(地人書館・1058円)は、旅のお供に最適だ。登山ルートや料金などの案内が付いた『山の手帖2018』(信濃毎日新聞社・1296円)もある。

 いつかやってくる「人生の終幕」に備えたい人が有効活用できる手帳もある。

「『こんまりの毎日がときめく魔法の片づけ手帳2018』(扶桑社・1728円)は、『今週中に片づけたいこと』を毎週記入して実行することで、計画的に『生前整理』をする手助けにもなる。また、『しきたり十二ヵ月手帳2018』(ディスカヴァー21・1728円)も便利です。葬儀の作法などの様々なマナーが記載されていて、いざという時に役立つ」(高畑氏)

 今後、定年世代向けの手帳はどう進化していくのか。手帳を多く発売する高橋書店に聞いた。

「定年後の方向けの手帳の市場は拡大していくと考えています。タスク管理や時間管理より、毎日の出来事や健康状態を備忘録的に記録していくものにニーズがあるようです。また、自分の立てた目標や老後計画の推移を遡って確認したいという声も多い。そういう方には3年間、5年間の同日対比がしやすいロングスパンの手帳が好評です」(広告・広報部)

 様々な手帳から「最適な一冊」を選びたい。

※週刊ポスト2017年12月8日号

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