QUEENのお宝 「フレディ最後の恋人」から落札した貴重盤

QUEENのお宝 「フレディ最後の恋人」から落札した貴重盤

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フレディとスペインのオペラ歌手モンセラート・カバリェ(享年85)がコラボしたアルバム『バルセロナ(Barcelona)』。ジム宛てに両者のサインが入っている

 1973年にイギリスでデビューし、伝説的ロックバンドとなったQUEEN(以下、クイーン)。2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』も手伝い、世代を超えた人気が続いている。

 そんなクイーンを39年にわたって応援し続けてきた熱烈なファンが愛知県で病院の事務長を務める平谷幹樹さん(49才)だ。平谷さんにクイーンへの深い愛を語っていただくとともに、マニアだからこそ入手できた貴重な「お宝」を公開していただいた。

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 クイーンとの出会いは11才、小学5年生のときでした。洋楽好きの2才年上の兄貴から勧められて聴いたときの衝撃たるや……。

 初めて耳にしたのは『プレイ・ザ・ゲーム(Play The Game)』でした。ボーカルの澄んだ高音は女性の声だと思っていましたが、フレディ・マーキュリー(享年45)を見て、ヒゲの男性だとわかり、とても驚きました。

 1985年5月、愛知県体育館で初めてクイーンのコンサートに行き、フレディを実際に見ることができたのは、人生の中で忘れることのできない、最高の瞬間でした。

 まだ中学生だったので、親についてきてもらって、名古屋のチケットプレイガイドに買いに行ったことを覚えています。チケット代は5000円でした。私の人生初のライブ。思春期にクイーンと出会えたなんて、ものすごい贅沢な経験だったと思います。

 中学、高校時代は寝ても冷めてもクイーンのことばかりで、夢の中でメンバーに会って、サインをもらって喜ぶ……というところで目が覚める。チクショー、夢だったのかと悲しい思いをしながら起きたことも二度三度じゃありません。

 初ライブでフレディの生歌を聴いてから、コレクター魂に火がつきました。兄貴がレコード店に行くたびにクイーンのシングルや12インチ盤を買ってきてくれ、それがきっかけでレコードを集めるようになりました。そして、レコード類だけにとどまらず、唯一無二のものが欲しくなり、コネクションを使ったり海外のオークションを覗くようになりました。

フレディのサイン入りレコード『バルセロナ(Barcelona)』

 2004年5月に海外のオークションサイトで落札しました。フレディはエイズによって45才で亡くなりましたが、死後、彼にまつわるお宝が数々出てきています。

 このレコードの出品者はフレディの最後の恋人ジム・ハットン(享年60)。彼は美容師で、晩年のフレディを支えた人物です。ジムの事情により、彼が所有するクイーンアイテムが数点、オークションに出されたことがファンの間で話題になっていたので、私も即チェックしました。

 最初は半信半疑でしたが、出品はすごいものばかり。これは本物だと確信し、フレディと彼と共演の歌手モンセラート・カバリェ(享年85)のサインが入ったレコード『バルセロナ(Barcelona)』を落札しました。ジムとはメールでやりとりしましたが、商品はきちんと梱包して送ってくれました。状態もすごくよかったです。

 商品が届いた後も、メールで何度かやりとりしたのですが、ジムはすごく優しい人物で、私が所有する彼の著作物にサインしてほしいとお願いしたら、「喜んで!」と応じてくれました。これも宝物の1つです。

フレディママからのクリスマスカード

 2006年9月、フレディの生誕60周年パーティーがスイスのモントルーのパーティー会場で開かれ、日本からもツアーが組まれ、20人ほどで参加しました。

 現地会場には、マネジャーやプロデューサーなどの関係者とともにフレディのママ、ジャー・バルサラ(享年94)と妹のカシミラ(68才)も来ていました。

 偶然、会場近くのレストランでママたちと一緒になり、レストランからイベントがあった会場まで一緒に歩いたのはいい思い出です。

 幸運にも、ママに手紙を読んでもらえる機会がありました。クイーンとフレディの音楽を私がどれほど愛しているかをものすごく簡単な英語で書いた手紙で伝え、そこに自分の住所を記したのですが、まさか読んでくれるとは。

 あわよくば、返事がもらえるのでは……、ぐらいにしか思っていなかったのですが、その2か月後の11月に、ママからクリスマスカードが届いたのです。私の住所を手紙に添え書きしてあったものの、まさか直筆の返事をもらえるとは! 感激しきりでした。

メンバーがインスタに上げてくれた「日本盤レコード」

 今年1月の来日公演に合わせて、日本橋高島屋で開かれたクイーン展「QUEEN EXHIBITION JAPAN BOHEMIAN RHAPSODY」に、ぼくは日本盤シングルレコードを提供しました。

 この展覧会には1月23日にブライアン・メイ(73才)とロジャー・テイラー(71才)がお忍びで来ていました。

 そして、この展示の様子をインスタグラムに投稿して、公開してくれたんです。

 いままで何度かコレクションを提供してきましたが、本人たちに見てもらえる日が来ようとは……。まるで夢のような瞬間でした。本人たちに見てもらえたこの日本盤レコードは、私にとって何よりのお宝になりました。

【プロフィール】
平谷幹樹さん(49才)/小学5年生でクイーンの音楽と出会う。中学生のときに、初めて行ったクイーンのコンサートでコレクター魂に火がつき、関連グッズを集め始める。ファンの間では「いにゅえん堂」というコレクター名で広く知られている。現在は愛知県内にある病院の事務長を務める傍ら、QUEEN展などにもコレクションを展示提供している。

取材・文/廉屋友美乃 写真提供/平谷幹樹さん 取材協力/前川亜紀

※女性セブン2020年12月3日

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