自粛生活で増える老化 「ヨーグルトと野菜を先に食べる」で防止

自粛生活で増える老化 「ヨーグルトと野菜を先に食べる」で防止

老化防止にはヨーグルトが効果的だという(写真/アフロ)

 新型コロナウイルスの感染防止のため、多くの人がステイホームとなり、家で仕事をする人も増えている。これまでとは異なる生活を続けるなかで、さまざまな体調の変化が生じ、それが“老化”という形で現れるケースも多いという。

 巣ごもりに伴う食生活の偏りにより、全身の老化が進むという声もある。同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センター教授の八木雅之さんが解説する。

「コロナによる生活の変化は、体の“糖化”を促進させる要因であふれています。糖化とは、食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質などと結びついて、『AGEs』と呼ばれる老化促進物質を生成すること。この『AGEs』が肌のシミやくすみから動脈硬化、糖尿病までを引き起こす“老いのもと”になるのです。

 2020年の緊急事態宣言後に家庭での消費が増えたのは、カップ麺や肉、パンケーキミックスなどでした。これらには糖質がたっぷり含まれている一方、運動の機会は激減している。つまり自粛生活は体内に糖質が余りやすく『AGEs』が生成されやすい状況なのです」

ヨーグルトと野菜を先に食べる

 ただ、生活しているだけなのに老けていく──そんな絶望的な状況のなかを生き抜くためには何が必要か。八木さんはまずはAGEsが生成されないような食生活を心がけることをアドバイスする。

「AGEsのもととなる糖質の吸収を防ぐためには、糖を摂りすぎないことに加え、血糖値の急上昇を抑えることが大切です。そのためには、肉や魚ではなく野菜から食べる『ベジファースト』を取り入れるといい。食物繊維が炭水化物に含まれる糖の吸収を抑えてくれます」

 先に野菜でお腹が膨らめば、余分な糖質を摂らなくて済むのもポイントだ。いちごやグレープフルーツなどの抗酸化作用のある果実もおすすめだという。

 食事の前にプレーンヨーグルトを食べるのもいい。

「ヨーグルトの乳清に含まれるペプチドには、血糖値を下げるインスリンの分泌を促す働きがあります。さらにヨーグルトの乳酸には消化を遅らせて、血糖値を上がりにくくする働きもあります」(八木さん)

 食後の一杯はハーブティーを取り入れたい。

「カモミールティー、よもぎ茶、どくだみ茶などは、AGEsの生成を抑えると考えられています。野菜ならサニーレタスやなす、しょうがなどにも同じ働きがあります」(八木さん)

 食事の後の歯磨きもこれまで以上に気を配りたい。東陽町歯科医院院長の大谷直さんはこう話す。

「歯のケアで最も大切なのはブラッシングです。フッ素入りの歯みがき剤を使って磨いた後に、歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の間もきれいにしましょう。

 ただし歯石や虫歯などは専門家の手を借りて除去し、治療してください。できればコロナ禍でも、3か月に1度程度は定期的に歯科医院で予防検診をすることも忘れないでほしい。密を避けるために、完全予約制の歯科医院をおすすめします」

 みえ呼吸嚥下リハビリクリニック院長の井上登太さんは、口まわりの機能を維持するために自粛期間もできるだけ人と話したほうがいいと、アドバイスする。

「電話でもいいから、おしゃべりは積極的にしてほしい。大事なのは、毎日しっかり声を出すこと。口を動かすことで口元やのどの筋肉が使われるので、飲み込む力や心肺機能を維持することができます」

 口とともに体全体を動かすことも意識したい。外に出る機会が減ったからこそ、運動やストレッチも心がけよう。脳神経外科医の北條俊太郎さんが話す。

「特に年を重ねてくると、歩かない時期が続いて心身ともに弱ってくる。私は外出が減った分、意識して1日に7000歩は歩くようにしています。平常時に毎日駅まで歩いて、電車で立っていただけでもかなりの運動量でした。

 ですが、心して歩かなければすぐに身体機能が衰えてしまう。朝昼晩20分ずつなど、何回かに分けて歩いてもいいし、場所は室内でもかまいません。意識して歩いてほしい」

 久『“歩く力”を落とさない! 新しい「足」のトリセツ』の著書がある下北沢病院の理事長・久道勝也さんも、歩くことが最も大事だと声をそろえる。さらにすすめるのは、ふくらはぎと内ももを鍛えるストレッチだ。

「歩くためには筋肉が必要です。特にふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれ、この筋肉が衰えると、むくみの原因にもなります。ストレッチは1日3セット行うのが理想です。行うタイミングはいつでもかまいません。とにかく、習慣づけるようにして」(久道さん)

 千里の道も一歩から。取り組みやすいものから始めよう。

※女性セブン2021年2月11日号

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