世界中の新型コロナウイルスSARS-CoV-2を一カ所にまとめたら?イギリスの大学講師が計算

世界中の新型コロナウイルスSARS-CoV-2を一カ所にまとめたら?イギリスの大学講師が計算

画像はイメージです

 2019年に中国の武漢市で発生し、現在も世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。海外で「世界中のSARS-CoV-2を一カ所に集めたら、どれほどの量になるか」という検証が行われた。なお、この検証は統計結果から出されたあくまで仮のものであることを念頭に入れてほしい。

 今回の計算を行ったのはイギリス・バース大学数理生物学の上級講師であるクリスチャン・イェーツ氏。BBCのラジオ番組「More or Less」からの依頼を受け、計算に挑戦してみたという。なお、計算する前に妻と話してみたところ、「オリンピックのプールいっぱいか、ティースプーン1杯のどちらか」という推論が出たそうだ。

 さて、総量を知るためにはSARS-CoV-2の粒子がいくつあるのかを把握する必要がある。そのためには人間の感染者数が何人いるのかを調べなければならない(動物の感染事例もあるが、人間が重要な感染源であると考えられるため、動物は除外)。統計サイト「Our World in Data」によれば、毎日約50万人が新たに陽性とカウントされているという。ただし、こちらでは無症状の人や検査を受けていない人、検査が普及していない国の人は除外されている。また、ワシントン大学医学部の保健指標評価研究所 (Institute for Health Metrics and Evaluation)によれば、毎日の感染者数は推定で300万人以上だという。

 >>新型コロナウイルスのパンデミックで盛んになる陰謀論<<

 感染している人が有するウイルスの量は感染している期間によって異なるが、ピークの推定値は、10億から1000億個の範囲となるそう。ここでは幾何学的な平均値を100億個とし、300万人が持つウイルスの量がほぼ一定であると仮定すると、世界には約2000兆個のウイルス粒子が一度に存在していることになるという。

 しかし、総量を計算するにはSARS-CoV-2の体積も考慮しなくてはいけない。みなさんもご存じの通り、ウイルスは非常に小さいのだ。SARS-CoV-2の半径50ナノメートル(推定範囲の中心)をrの値と仮定すると、1つのウイルス粒子の体積は52万3000ナノメートルの3乗となる。この体積に先ほどの粒子数を掛け合わせ、なるべく隙間ができないようにするとSARS-CoV-2粒子の総体積は約160ミリリットルになるという。分かりやすくすると、「1本のコーラの缶を満たすこともできない量」になるのだとか。日本の缶コーヒーの大きさであれば、ようやく1本分になるかもしれない。

 今回の結果はあくまで概算であるが、これだけのウイルスが世界中にもたらした影響は計り知れない。特効薬やワクチン等がない病気は恐ろしい結果を導き出すのだ。今回の計算結果は、我々のすぐそばにある危機を如実に伝えるものであるといえるだろう。

(山口敏太郎)
関連記事
All the world's Covid-19 would fit in a Coke can
https://www.unexplained-mysteries.com/news/343805/all-the-worlds-covid-19-would-fit-in-a-coke-can

関連記事(外部サイト)