自宅トイレから下半身露出の男が逮捕 意図がなくても見えたらアウト?

自宅トイレから下半身露出の男が逮捕 意図がなくても見えたらアウト?

自宅トイレから下半身露出の男が逮捕 意図がなくても見えたらアウト?

7maru/iStock/Thinkstock

14日、自宅トイレの窓から下半身を露出した「公然わいせつ」の容疑で、京都府警は久御山町職員の男(44)を逮捕した。

先月15〜30日の夜、数回にわたって自宅2階のトイレの窓際に全裸で立ち、下半身を露出したとのことである。

京都府警は今年7月、近隣に住む女性から「近所なので我慢していたが精神的にも限界だ」と相談を受け、捜査を開始。

男がトイレでカーテンやガラス戸を開けたままの窓から下半身を露出するのを、捜査員が確認した。

■公然わいせつになる基準は?

男は「見せつけてはいない」と話しており、容疑を否認しているそうだが、そもそもトイレは下半身を露出するのに相応しい場所。

万が一外に見えてしまった場合に、自分も逮捕されてしまう可能性もあるのだろうか?

そこでしらべぇ編集部は、レイ法律事務所に所属する河西邦剛弁護士に話を聞いた。

(1)家の中にいても、外から下半身が見えればわいせつに当たるのか?

河西弁護士:「わいせつな行為」に当たる可能性があります。

そもそも刑法174条が公然わいせつ罪を定めているのですが、刑法174条には「公然とわいせつな行為をした者は、6ヶ月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と規定しているわけです。

そういうわけで、公然わいせつ罪で罰するためには、(1)公然と(2)わいせつな行為をすることが必要になります。

下半身を露出することは異論なく「わいせつな行為」に当たりますから、今回の事件が公然わいせつ罪に当たるか否かについては、(1)の公然といえるかが問題となるわけです。

公然とは? 公然わいせつ罪にいう「公然」とは、不特定又は多数の人が認識できる状態をいうとされていて、現実に認識していなくとも認識できる状態であれば公然といえるとされています。

そもそも家の中は、外から壁やカーテンで遮断されている造りになっているわけで、普通は家の中で下半身を露出しても罪が成立しないことは日常感覚でもわかるところでしょう。

ですが、例えば、人が通行することが想定できる道に面した窓で下半身を出した場合には公然といえる場合があります。

今回の事件では2階トイレの窓際に下半身を露出させて立っていたということですが、男性が立っていた場所が外からどのように見えるのかが、公然と言えるか否かの境目になってくるでしょう。

(2)「見せつける意思」がなかったら、無罪なのか?

河西弁護士:見せつける意思がなければ公然わいせつ罪が成立しない可能性があります。

公然わいせつ罪が成立するためには、「公然と」わいせつ行為をしていることを認識していて、それを認容していることが必要になるからです。

ただ、今回の事件においては、自宅であるわけで、容疑者自身も自分の家の構造や外からどの程度見られる可能性があるかは認識していたと思われますし、また、複数回繰り返しているようですから「見せつける意思がなかった」というのは現在の報道を前提にすると難しい印象を受けます。

(3)AVではベランダで行為に及ぶ演出があるが、それもバレれば逮捕されるのか?

河西弁護士:ベランダ等におけるAV撮影はバレれば、公然わいせつ罪に当たるとして逮捕されることは十分にあり得ます。

もっとも、画面上にはベランダで性交渉をしているように見えても、実際は仕切りや目隠し外から見えないようにしていたり、じつはベランダ風ではあるもののスタジオ内だったりすることが多いので、そもそも公然わいせつ罪に該当していないケースがあります。

そうすると、現行犯逮捕されるのは、目隠しが無い状態のベランダ等で撮影をしていて、しかもそこに、警察官等が臨場したというケースになると考えられますね。

まとめると、事故的に下半身が通行人に見えてしまうのはセーフだが、何度も行なうなど、見せつける意思があることがわかれば罪に問われるということらしい。

秋の夜長、色んな意味で涼んでいる人は、窓の外にも目を向けるようにしよう。

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(取材・文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤 協力/レイ法律事務所・河西邦剛弁護士)

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