西武・西川愛也選手、監督から体罰受ける少年に「執念ないんじゃ」 SNSでの発言が物議

西武・西川愛也選手、監督から体罰受ける少年に「執念ないんじゃ」 SNSでの発言が物議

西武・西川愛也選手、監督から体罰受ける少年に「執念ないんじゃ」 SNSでの発言が物議

(画像は西川愛也選手ツイッター魚拓のスクリーンショット)

しらべぇ既報のとおり、「少年野球の監督が選手を殴る動画」が物議を醸している。体罰は日常化しており、多くの少年たちが監督からの理不尽な暴力や叱責に恐怖していることは間違いない。

この問題は、3日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)でもとりあげられた。

■容赦のない暴力や叱責

映像によれば、問題となったチームの監督は小学生の選手に対して、平手打ちや殴るなどの暴力を加え、選手がミスをすると「お前もう使えへんぞコラ!」と叱責をしている。

番組では、元所属選手の保護者へのインタビューも放送。現在は別のチームに所属している選手たちは、監督の圧力から開放され、技術も向上して伸び伸びとプレイしていると語られた。

また、体罰を繰り返していた監督は「師弟愛でのわかりあった中の指導でこの(体罰を受けた)子と保護者からわかってもらっている」と主張。

しかし、その後地域の軟式野球連盟から「処分を検討している」との回答が出ると、「チャンスを頂けるなら体罰のないチームにしていきたい」と反省の色を見せたという。放送を受け、ネット上では「胸糞悪い」「ありえない」と批判の声が相次いだ。

■少年らに「執念ないんじゃ」

指導者でありながら、暴力という手段で少年選手たちを支配することは決して許されない。

ところが、放送と同時刻(3日8時19分)、昨年のドラフト2位で埼玉西武ライオンズに所属する西川愛也外野手が、自身のツイッターアカウントで以下のようなツイートを投稿した。

「監督に怒られてびびって野球まともにできひんやつが公式戦の恐さに勝てるわけないやろ。執念ないんじゃ」

まるで、暴力や叱責に怯える少年たちを非難するかのような内容だ。ライオンズの先輩である高木勇人投手も心配してコメントしていたが、この投稿は現在削除されている。

■西武ライオンズ広報に聞いた

このツイートは、どのような意図だったのだろうか。しらべぇ取材班は埼玉西武ライオンズの広報担当にメールと電話で話を聞いた。

広報担当者:本人に確認したところ、「監督を擁護した意図ではありません」とのことでした。また、ライオンズが球団として、野球界における体罰やパワハラを容認することはありません。

本日、球団から本人に直接口頭で、SNSの使用について注意をしています。また再度、SNSについて教育をしていきます。

とのことだった。西川選手は、19歳。プロ野球ではルーキーながら夏の甲子園では優勝経験を持ち、ツイッターは1万2千フォローを超えるが、SNSでの発言については、若さゆえの感情がほとばしってしまったのかもしれない。

■「体罰容認論」の恐ろしさ

青少年スポーツで指導者からの体罰が行われた場合、「本人は体罰だと思っていない」「保護者が認めている」といった言い訳が出るケースが少なくない。

また、西川選手のような「体罰にビビっていて勝てるか」といった意見や、「愛のムチだ」「強くなるためには時に体罰も必要だ」などといった体罰容認論も根強い。

しかし、青少年スポーツの指導者に懲戒権は認められておらず、体罰は疑う余地もなく犯罪。客観的に見て明らかに暴行されている選手の保護者が「体罰ではない」などと主張したり、子供たちにそう言わせるのは、同様の被害者が声を上げづらくなる恐れもある。

また、「俺のやり方は認められているのだ」と勘違いした加害者に体罰を続けさせることにもつながりかねない。さらに容認論者が指導者になったとき、体罰は世代を越えて再生産される可能性も。

しかし、こうした体罰容認論の人たちもまた、かつては体罰の被害者で、それを乗り越えたからこその主張かもしれない。と考えると、過去には被害を受けていた彼らを単純に責めることもできないのが、体罰の恐ろしさとも言える。

■「小学生の選手たちがあまりにもかわいそう」

動画投稿者は番組の中で、「少年野球の世界から暴力をなくしたい」と語っている。しらべぇ取材班は、西川選手の今回のツイートについて、チームの元関係者に話を聞いた。

「絶対的な権力者である監督に殴られ、親もそれを許容する状況で、憧れの存在である西川選手からも非難されるというのは小学生の選手たちがあまりにもかわいそうです。

勝手に親近感を覚え高校時代から応援しておりましたが、今回のツイートはとてもがっかりしました」

体罰を加えた監督を擁護している意図はないとしながらも、少年選手に怒りを向けた西川選手。多くの野球少年が憧れるプロ野球選手として、SNSであろうと模範となる発言を心がけてほしいものだ。

(文/しらべぇ編集部・鳩麦エスプレッソ)

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