SNSのつぶやき拡散から誕生した「ウサギマーク」 目に見えない障害への認識広がる

SNSのつぶやき拡散から誕生した「ウサギマーク」 目に見えない障害への認識広がる

SNSのつぶやき拡散から誕生した「ウサギマーク」 目に見えない障害への認識広がる

「聴覚過敏」という障害を知っている人はどれだけいるのだろうか。名前のとおり聴覚に過敏性があり、特定の音に過剰反応をしたり、多くの人にとっては気にならないような音が、耐えられないほど大きく聞こえたりするそうだ。これにより、疲れて倒れてしまうこともあるという。

現在、ひとりの母親がツイッターを通して、理解を求める書き込みをしてから話題になった「ウサギマーク」が拡散され、認識されはじめている。

■居合わせた人に言われた「会話をしなさい」

きっかけは2017年9月、「聴覚過敏」である息子を持つ女性のツイートだった。音全体を覆う保護具「防音イヤーマフ」を装着した息子と一緒にいた女性は、居合わせた人に「音楽を聴かせず会話をしなさい」と言われたそうだ。

第三者が他人家族の関係に口出しすること自体不可解ではあるが、女性はこの言葉を受けて自身のツイッターで「防音イヤーマフへの理解が広まってほしい」と訴えた。

■SNSで認知の広がり

このメッセージは、9万7,000を超えるリツイートがされた。そして、標識などを制作する会社「石井マーク」の社長が女性の訴えを知ることになり、「聴覚過敏保護用シンボルマーク」を制作したそうだ。

防音イヤーマフを装着したウサギに「聴覚過敏保護用」など、文言は複数パターンある。さらに、使用条件を提示し、自身のホームぺージで無料公開もしている。

(画像は「石井マーク」オフィシャルHPよりのスクリーンショット)

これが反響を呼び、石井さんが作成した「ウサギのシンボルマーク」でカードホルダーなどに加工されたものも誕生している。

「ウサギマーク」は公的に規格化されたマークではないが、私たちにとって身近なツールであるSNSを通じて、認知が広がる(広げる)ことは、手軽であり大切なことではないだろうか。

■ハート・プラスマーク

厚生労働省が発表してから今年で13年目を迎える「マタニティマーク」のようにイラストや意味が周知されているものの方が少ないのではないだろうか。

文言がなくイラストだけのものが多く、意味を判断することが難しいものや「見たことはあるけど、説明は出来ない」というマークもあるだろう。

日本ではまだ十分に認識されていないという「内部障害・内臓疾患」という障害を表す「ハート・プラスマーク」。外観からは判断が難しいため声を出せずに我慢していることもあるそうだ。

(画像は特定非営利活動法人ハート・プラスの会のスクリーンショット)

■ヘルプマーク

配慮や援助を必要としていることを表す「ヘルプマーク」も、義足や人工関節を使用している人や、内部障害や難病の方、妊娠初期の人…と、目には見えないが、配慮が必要な人が身につけているものだ。

(画像は東京都福祉保健局障害者施策推進部計画課社会参加推進担当のスクリーンショット)

なにか特別なことができるわけではないが、目には見えない障害で苦しんでいる人が近くに座っているという認識、マークの存在と意味を知ることは、障害を理解することへの第一歩になるのではないだろうか。

(文/しらべぇ編集部・長谷川 瞳)

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