前科者や元AV男優も複数在籍する『NHKから国民を守る党』が参院選に出馬表明

前科者や元AV男優も複数在籍する『NHKから国民を守る党』が参院選に出馬表明

前科者や元AV男優も複数在籍する『NHKから国民を守る党』が参院選に出馬表明

「NHKから国民を守る党」という政党の名前は、初めて耳にする人がほとんどだろう。

『週刊文春』でNHKの不正経理を告発したことによって、会社を去らざるを得なかった元NHK職員の立花孝志氏が代表となって2013年6月に設立し、同年9月の大阪府摂津市議会議員選挙を皮切りに各種地方自治体選挙に候補者を擁立してきた。

■現職議員は13名

2015年4月に立花氏が千葉県船橋市議会に当選したことで議席を初めて議席を得て、現在、13名の現職地方議員を抱える。

2016年東京都知事選挙には立花氏が立候補し、NHKで収録される政見放送でNHK職員の犯罪を列挙し、NHKを痛烈批判。「NHKをぶっ壊す」を9回、連呼するなど、注目を集めた。

活動の目的は、まさにNHKを解体すること。受信料拒否の裁判を起こしたり、数々の訴訟をNHK相手に起こしていて、一部敗訴はあるものの、勝訴が続いている。結党の目的は以下の6点だ。

(1)NHKの受信料制度について、多くの国民及び視聴者が真剣に考える機会を提供すること

(2)受信料制度に疑問や不満を感じている国民に、同制度に関する法律や条例を制定または改廃する機会を提供すること

(3)本会の目的を実現するため政治家を志す者に対し、その志を実現するための機会を提供すること

(4)本会の目的に共感し志を同じくする国民及び視聴者が協力して行動できる機会を提供すること

(5)強い正義感と責任感から内部告発をした者及び内部告発をしようとする者や、同じく内部告発に関わることによって精神疾患となった者が、その正義感や責任感が正当に評価され、その評価に相応しい職場環境での労働が実現するために最大限の援助をすること

(6)上記1ないし5の実現を目指すことにより、国政の発展と国民生活の向上を図り、あわせて会員相互の親睦を深めること

■46名の候補者を擁立

その「NHKから国民を守る党」が4月3日に、統一地方選挙後半戦に擁立する候補のお披露目と、今夏の参院議員選挙の出馬を表明するための会見を都庁で行った。擁立する候補は46名。都心など人口の多い地域に候補者を立てている。

「横山緑」の名前でインターネットコメディアンとして活躍した元AV男優で立川市議の久保田学氏は会見で次のように説明した。

「我が党には出馬したいという人が200名も名乗り出ました。その中から46名まで絞った選考基準は、『NHKから被害を受けている人をお守りしたい』という意志を強く持っていることでした。

その結果、現職13名、候補46名の中には、東大卒の元市議会議員や東大医学部卒の現役ドクターという政治家らしい高学歴の者がいる一方で、過去に罪を犯した前科者が複数、在籍しております。

じつはお恥ずかしながら、私も前科者の一人でありますが、過去の過ちを反省し、『NHKから国民を守る党』の一員として、全力でNHKから国民を守る活動をしております」

いやはや、前科者の複数在籍をアピールするなど、極めて強烈な政党である。

■統一選候補23名が当選したら参院選に出馬

筆者は、立花代表に「参院選をどのように戦うのか」と質問した。

「統一地方選挙で23名が当選したら、参院選に出馬しようと思っています。候補者の立て方は比例区に2名、選挙区に8名にするつもりです。

そして、世論調査を見ながら、もう少し必要であれば、比例区に立てるか選挙区に立てるかを相談しながら、考えていきたいと思っています」

参院選が政治団体として参院比例区に出馬するには、比例区・選挙区にあわせて10名以上候補を立てなければならない。供託金は比例区が一人600万円、選挙区が一人300万円かかる。

■連戦連勝だが…

筆者は続けて、「23名当選を目処にするというのは、やはり過半数以上の当選を目標にしていると言うことでしょうか」と質問。立花代表は次のように答えた。

「やはり、半分が当選しないと、有権者から十分な支持を得ていないと思います。それと、供託金の問題ですね。比例区2人、選挙区8人を擁立するには、供託金が3600万円、必要となる。

23名当選すれば、我が党の現職議員が36名になります。その方々から一人100万円ずつ借りれば、供託金を用意できる。そのことも考えて23名の当選を目指します」

自治体選挙で「NHKから国民を守る党」は連戦連勝。だから、政治家になりたい人が200名も応募したのだろう。しかし、統一地方選挙は初めての試み。これまでの勢いに乗って目標通り過半数以上が当選するのだろうか。そして、参院選へと打って出られるだろうか。

統一地方選挙後半戦の審判は今月21日に下される。

(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二)

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