宮城県の高校で3年間に渡るいじめが発覚 学校・教委のずさん過ぎる対応も

宮城県の高校で3年間に渡るいじめが発覚 学校・教委のずさん過ぎる対応も

宮城県の高校で3年間に渡るいじめが発覚 学校・教委のずさん過ぎる対応も

文部科学省によると、2017年度の全国の小・中・高等学校及び特別支援学校におけるいじめ認知件数が約41万件(前年度約32万件)。そして、いじめ防止対策推進法第28条第1項に規定する重大事態の発生件数は474件(前年度396 件)となっている。

そんな中、宮城県の高校で長期に渡っていじめが行われていることが、しらべぇ編集部の取材で分かった。


■卑猥な言葉を浴びせる

宮城県立泉松陵高等学校の3年生の女子生徒に対して、この生徒が1年生の4月から「ビッチ、ヤリマン、発情期の猿」などの卑猥な言葉を浴びせるなどのいじめが続いている。体育の授業中には「うざ、何こいつ、ふざけんなよ」などと言われ、ボールを顔面にぶつかられる事態も発生。

体育の教師に何度も相談するも何ら解決しないことから、被害生徒はストレスからリストカットを繰り返す事態に。


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■いじめがエスカレート

冬になると、体育のサッカーの授業中に背中を狙ってボールをぶつけられ、それを避けると「なんで避けてんだよ。つまんねー」といった言葉を浴びせられるようになったという。バスケットボールの授業中には、傷口がある左足にわざとぶつかったり、足をかけられて転倒させられた。

このときに怪我をし、血を流すと「うわー、エイズじゃん、きたねー、うつるから近寄んな」と複数の生徒から言われた。その場を体育教師が見ていたが、注意もせず、倒れて起き上がることができなかった被害生徒の救護も行わなかったという。

■SNS上のいじめも

2年生になると、SNS上のいじめや仲間外れもはじまった。修学旅行でも陰湿ないじめが行われ、こういった状況を複数の教師に相談したが、何ら解決しなかったという。このような事態を被害生徒は、心配を掛けたくないという想いから、保護者には相談していなかった。

被害生徒は、いじめ防止対策推進法第25条にある懲戒を、加害生徒に行ってほしいと要望したが、教師は「そんなことは書かれていない。書かれているものをもって来い」という対応を取っていたという。


■本人も限界感じる

3年生になっても酷いいじめが続いていたため、被害生徒は保護者にこの件を打ち明けた。驚いた保護者は、5月20日朝一番で、教頭に連絡。教頭は「分かりました。任せてください」と言ったという。

しかし、このような重大事案が発生しているにも関わらず、この件を3年の初めまで、教育委員会へ報告を行っていなかった。

この時から宮城県教育委員会も認知したにも関わらず、その後不適切な対応が続き、被害生徒は欠席をするようになったり、本人が希望していないのに、別教室で一人で授業を受けさせられる状態が続いているという。

■第三者委員会の設置を要望したが

保護者は、こういった事態を解決するために、第三者委員会の設置を要求しているが、学校も教育委員会もそれに応じていない。保護者は、人権侵害の調査を希望し、人権擁護局への相談も行っている。

そして、保護者はPTAの役員もやっているが「とにかく教頭が話にならない。校長もほとんど対応しない」と憤る。今後の進路について、大学への推薦を希望しても、快い返事が得られないという。


■大事な法律を…

学校、そして教育委員会に取材を行うと、指導主事がいじめ防止対策推進法を完全に理解していない。教頭にいたっては、全く理解していない。このような状態が、いじめを解決できない要因になっている。

被害生徒は、命を絶つ危機に陥った。宮城県ではいじめによる自殺が何度も起きている。危機感なく、いじめを解決できずにいる学校・教育委員会の責任は極めて重いと言わざるを得ない。

(文/しらべぇ編集部・おのっち)

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