結婚式を中止すればキャンセル料300万円?!「#コロナ花嫁」が決断までの葛藤を明かす

結婚式を中止すればキャンセル料300万円?!「#コロナ花嫁」が決断までの葛藤を明かす

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 新型コロナウィルスの影響で多くのコンサートやイベントが相次いで中止となっていますが、人生の一大イベント・結婚式にも影響が出ているようです。

 実は筆者もその一人。4月19日に予定していた結婚式を延期しました。今回は式延期に至るまでの経緯と、その後の顛末についてお話ししたいと思います。

◆最終打ち合わせ一週間前に小池都知事が緊急会見

 2019年に入籍をし、約半年前に結婚式場を決定しました。最初こそあまり明確な目標もない式でしたが、打ち合わせを重ねていくごとに段々と理想の結婚式が見えてきて、オリジナルの招待状やペーパーアイテムを作ったり、ムービーを編集したり。夫婦二人で凝り性を発揮し、忙しくも楽しく準備を進めていました。

 2月くらいからコロナウィルスをめぐる状況が少しずつ変化してきているのはなんとなく感じていたものの、(4月には落ち着いているだろう)と言うのが当時の見解でした。実際3月時点では、4月挙式予定のカップルのほとんどが決行をする予定と式場側からも聞かされていました。

 去年の台風で式を延期したカップルを何組も見てきたこともあり「私たち以外のカップルも4月組は式を挙げるみたいだし、延期しても次にいつできるかわからないから、万全の体制をとって予定通り決行しよう!」と腹をくくり、アルコール消毒液を設置したり、改めて出欠を取り直すなど準備をすることにしました。

 しかし最終打ち合わせまで後一週間と迫った3月下旬、事態は急変しました。小池都知事が緊急会見を開き、外出自粛を呼びかけたのです。

◆結婚式の延期を決断するもキャンセル料に衝撃

 そこからオリンピックの延期や、営業自粛要請など事態がみるみる間に悪化していきました。最初は決行に賛同していた親族たちも一気に顔色が変わり、私たちも急転直下、延期へと舵を進めることになりました。

 結婚式場に電話をかけると、連絡が殺到している様子が受話器の向こう側からも感じ取れます。

 そこで告げられたのは、挙式まで1ヶ月を切っている私たちのキャンセル料は300万円! それだけでも吐きそうな値段ですが、続きがありました。

 9月までの平日に延期するのであれば追加料金はかからないが、それ以降の日程の場合はキャンセル扱いと同じになり、300万円+挙式料金数百万がかかってくる、という話でした。

 コロナ騒ぎが夏までに治っている保証はどこにもなく、9月までの延期は現実的ではありません(しかも平日…)。とはいえ、それ以降の日程に変更となると追加で300万円払わなくてはいけません。

 ただでさえ明細を見ながら「東京の結婚式って高すぎない?!」と目を白黒させている状態だったので、そこからさらに300万円を支払ったら、年収を軽く超えます。

◆中止か延期かで分かれる意見

 これから子供が生まれたり、家を買ったり…と大きな出費のタイミングが見えているのに、結婚式に大金をつぎ込めない。それだったら、300万円払ってでも中止した方がいいんじゃないのか?と思いつめました。

 こういう時意外と女の方が現実主義だったりするので、私は「中止派」、夫は「なんとかして延期のお金を工面派」で意見が分かれました。

 親族もお金を貸すと言ってくれたけれど、お世話になった人に感謝する会でこれ以上負担をかけるわけにいきません。第一、車が数台買える値段です。借金しても返せるあてがありません。

 ずっと夫婦で終わりの見えない議論をしては「どうしてこんなことになっちゃったんだろうね」とため息をつき、数日前まで楽しく準備をし続けてきた日々を思い出しては、悔しくて涙が止まりませんでした。

◆式場側の機転で来春への延期をできることに

 それからはしばらく、(まあ3回もウェディングドレスを試着できたからラッキーだったと思うようにしよう…)となんとか前向きに考えようとしては、結局涙が出てくるという後ろ向きな日々を送っていました。

 そんなある日、式場側から「来年以降の日程を無料で確保できる」という連絡が。

 4月の挙式がほとんどキャンセルになったらしく、会社が苦肉の策の方針転換。普段は1日2組限定の挙式スケジュールを変更し、稼働数を増やすことでなんとか延期先の日程を確保してくれるとのことでした。

 電話が来た時は本当に救われた気持ちで、プランナーさんに涙声で何度もお礼を言いました。

◆カップル側に判断がゆだねられる結婚式の開催

 こうして私たちはなんとか来春に結婚式を延期できることになりましたが、この話を別媒体でしたところ、同様のケースで悩んでいる花嫁から大量のメッセージが届きました。

 式場によっては「コロナ理由のキャンセルは保証対象外」のため高額なキャンセル料を支払わなければならないケースも非常に多いようです。予定されていた挙式のほとんどが開催されなくなった式場側の気持ちを考えると止むを得ない対応なのかもしれませんが、夫婦二人で支払うにはあまりに苦しい金額です。

 バーや飲食店など営業自粛要請が出されている職種は多くありますが、その中に結婚式場は入っていません。つまり、「結婚式を挙げるカップル側に判断が委ねられていて、キャンセルする場合は本人都合」と言う状態なのです。

 せめて国の方針が決まっていれば「本人都合」にはならないと思うのですが、そうすると潰れる会場も出てくるかもしれないので難しいところです。

 さらに、多くの「結婚式保険」も今回のケースは保証対象外のようです。なんらかの救済策が打たれることを願ってやみません。

 一生で一度の大イベントがこんな形で仕切り直しになってしまったことはとても残念ですが、一刻も早く事態が収束し、皆が本当に笑顔で参加できる日に式を開催できることを願っています。

<文&イラスト 真船佳奈>

【真船佳奈】

酒を飲むと泣く30歳。テレビマン・漫画家。AD生活を綴った漫画「オンエアできない!Deep」を3月に上梓し、平成生まれなのに昭和のギャグ多めな作風が人気に。Twitter:@mafune_kana

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