13年前「ラオウの葬儀にノリで来た女性」の今。キャバクラ会社役員になっていた

「ラオウの葬儀にノリできた女性」キャバクラ会社役員に ツイッターで再び話題

記事まとめ

  • 2007年4月18日、『北斗の拳』のラオウの葬儀「ラオウ昇魂式」が高野山東京別院で開催
  • ニュース映像に登場した「ノリできた」「ラオウを知らない女性」は2ちゃんで話題に
  • 現在、キャバクラ運営会社で役員を務める津野まあやさんがTwitterに降臨し、再び注目

13年前「ラオウの葬儀にノリで来た女性」の今。キャバクラ会社役員になっていた

13年前「ラオウの葬儀にノリで来た女性」の今。キャバクラ会社役員になっていた

(画像:津野まあやさんTwitterより)

「私ぶっちゃけ今日ノリで来たんで」

 と、テロップが出された女性のインタビュー画像、どこかで見たことありませんか?

◆「ラオウの葬儀にノリできた女性」

 2007年4月18日、漫画『北斗の拳』の人気キャラクラ―であるラオウの葬儀「ラオウ昇魂式」が高野山東京別院にてとり行われ、多くのファンが詰めかけました。そんななかで当時、ニュース番組のインタビューに「ラオウを知らない女性」として答えていた若い女性がネットを中心に話題となったのです。

 女性はインタビューに「私、ぶっちゃけ今日ノリで来たんで」と答え、その画像をもとに作成されたアスキーアート(文字や記号を使って表現された絵)と共に、掲示板の2ちゃんねるを発端に、ネット上で長きに渡って使用されてきました。

 それから13年後、当の本人がTwitterに降臨。現在、札幌のキャバクラ運営会社で役員を務める津野まあやさん(31)が投稿した該当ツイートは2.4万リツイートされるなど、大きな反響が寄せられました。彼女はいったい何者なのか? なぜ今になって当時のことを打ち明けるにいたったのか? 本人に聞いてみました。

◆「正直、何が面白いのか全然わからなかった」

――今から13年前、ラオウの葬儀に参加されたわけですが、当時は本当にラオウのことは知らなかった?

津野まあや(以下、津野)「はい。全然知らなくて、ノリで友達についていっただけだったんですよ(笑)」

――本当に知らなかったんですね。テレビで例のインタビューが放送された後、周囲の反応はどうでしたか?

津野「はい、たまたま誘われただけなんです。そのあと、テレビで取り上げられたんですけど、それから2年後にワーホリでカナダに行きました。現地で仲良くなった、日本人の友達から『お前、ラオウの葬式に行ったの? 2ちゃんねるで晒されてるよ』って言われて、2ちゃんで私のことがAA(アスキーアート)になっていることを知りました。

――いつの間にかちょっとした有名人になっていた、と。

津野「もともと2ちゃんとかネットに疎(うと)いこともあって、正直、何が面白いのか全然わかりませんでした。どうやら“やる夫”というキャラに私の顔が似てるらしいけれど、やる夫自体初めてそこで知りましたし。ただ『北斗の拳』のファンからは叩かれていましたね。『ラオウを知らないクセに葬式に参加するな、けしからん!』って(笑)」

◆ツイートした理由は「勤務先のコンテスト」

――のちに原作の漫画『北斗の拳』を読んだそうですね。

津野「兄がいたので『北斗の拳』という作品自体は知っていました。葬儀の会場には大きな黒い馬に乗ったラオウの像が立っていたんですよ。あとで漫画を読み返してみると、あの大きな黒い馬は黒王号という名前で、ラオウのキャラクター設定とかが分かりました。感想としては、めちゃくちゃ面白くて深くて、あれだけファンを集めていた理由がよくわかりました(笑)」

――今回、なぜ13年前のことをツイートしようと思ったんですか?

津野「今働いているバルセロナというキャバクラ運営会社で、人材採用の責任者をやっておりまして。広く採用ターゲットにリーチするため、社員総出でTwitterに力を入れようという取り組みを去年末から始めました。

 Twitterを盛り上げるために、誰が一番インプレッション数が高かったかを競い合うコンテストを毎月やってるんですよね。ラオウの件ならインプレッション数を伸ばせるんじゃないかと思って、投稿したらとんでもないことになってしまったという(笑)。インプレッション数1万いったらいいなと思っていたら、結果700万以上獲得しました」

――13年前経っても、やはりネットでの知名度は健在だったわけですね。

津野「自分のあずかり知らないところで自分の画像だとか、発言だとかが、一人歩きするのは怖いと思いますけど、ラオウの件に関しては特に気にしていません。今回のこともそうですが、私生活でアイスブレイクのネタにできたりと、私にとっては、本当にいい事しかありませんでした」

◆現在はキャバクラ運営会社で採用業務

――せっかくですので、今のお仕事についても聞いてみたいと思います。北海道でキャバクラをやっている会社で働いているんですね。

津野「キャバクラというものが世の中に提供している価値を正しく発信していこうと志している会社で、そこに共感して、去年からお世話になっています」

――現職では、どのようなお仕事を?

津野「お店にどう集客していくかだとか、メディア戦略やマーケティング的な部分、人材開発や人材採用を担っています。最近は、特に採用に注力していて、2018年からは新卒採用を始めました。キャバクラって、人が商品となるビジネスで、その人が持っている人間的な魅力でもって売り上げを作っていく仕事じゃないですか。人材に関連した仕事が、一番会社に貢献できると思ったし、やりがいを感じています」

――コロナ禍で、キャバクラのような業態は特に大変な時期だと思います。どのような対策を取っていますか?

津野「お店自体は休業して、新たにオンラインキャバクラを始めました。売上的にもオペレーション的にもまだまだ試行錯誤中ですが、遠方にお住まいの方にお店をご利用いただくきっかけになるなど、可能性を感じています」

◆「次は違うことで世の中に影響したい」

――会社として、SNSに力を入れているとのことですが、特に営業自粛中は、より一層注力していく必要があるのでは?

津野「そうですね。今は、キャスト(キャバ嬢)の子たちに出演してもらってのYouTubeチャンネルや、キャストInstagramの更新を頑張ってます。いろいろなところで言われているように、今は個人で売っていく時代です。SNSを武器に、キャスト一人ひとりが集客を創り出すチャンネルになっています。会社では、いかにSNSでフォロワー数を伸ばすかという分析を行い、ノウハウ提供をしています。キャストにお店で働く価値を見出してもらうためにも、運営側も今後より一層、介在価値を創っていく必要がありますよね」

――今後の野望をお聞かせください。

津野「まだまだキャバクラは偏見が根強い業界だと思っていて、そこを変えていきたいです。そのためにはよりよい人材を集め、育てる必要があります。キャバクラのような、家でも職場でもない、サードプレイス(第三の場所)って、日々頑張っている人にこそ必要なものだと思うし、それはコロナ下であっても変わりません。世の中の価値観を変えていきたいところですね」

――世の中を変える……ラオウの件は津野さんのインフルエンサーとして、世の中に影響を与える第一歩になるのではないでしょうか?

津野「いやいや……。この件はもう十分お世話になったので(笑)。次は、また違うことで世の中に影響できるように頑張ります」

――「わが生涯に一片の悔いなし!!」と胸を張れるように頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。

<取材・文/目黒川みより>

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