「下味冷凍」でぐぐっと時短。鶏もも肉にあう、冷凍前の下味とは…

「下味冷凍」でぐぐっと時短。鶏もも肉にあう、冷凍前の下味とは…

写真はイメージです

 冷凍保存というと、買い過ぎた食材を冷凍する、または、作り過ぎた料理を冷凍する、そんなイメージですよね。

 ところが! 昨今の冷凍は保存だけにとどまらず、下拵えから調理までできちゃうのです。『ぐぐっと時短&もっと絶品! 決定版 感動の冷凍術』は、冷凍生活アドバイザー・西川剛史氏の冷凍ノウハウを凝縮した1冊。

「冷凍術を活用することで、おいしさや栄養を損なうことなく、調理にかかる手間と時間を効率的に減らすことを、『手抜き』ではなく『手間抜き』と呼んで、日々みなさんにご提案しています」とはまさに、冷蔵庫に貼っておきたいような格言です。

◆おいしく食べるための「冷凍保存ルール」

 私も主婦のはしくれ、冷凍庫にはお世話になっております。が、食材や料理をジップロックに詰めて冷凍庫にイン。これって実は、不十分だったのです。新鮮さや見た目などをキープするため、冷凍保存にもルールがありました。

・できるだけ空気を遮断する

 乾燥と酸化を防ぐために、ジッパーつき保存袋やラップを使って食材を空気から遮断。ジッパー付きの保存袋の場合、四隅まで食材を隙間なく入れて平らにならしたら、ジッパーの中央部を少し開けたまま、両手で袋内の空気をしっかり押し出してからジッパーを閉じる。

 ラップで空気を遮断する場合、食材の表面をラップでぴったりおおってから、ジッパー付き保存袋に入れて空気を遮断する。カットした野菜、肉や魚の切り身など、断面が見えている食材は必ずラップで包む。

・できるだけ早く冷やす

 凍らせるスピードが遅いと、食材の水分が大きな氷結晶となって細胞を破壊し、食感や風味が悪くなる。

 いかがでしょうか。最低限これだけは守ってほしい、というルールを本書から抜粋してみました。ジップロックのみ、あるいはラップのみで冷凍していた私も、今日からジップロック&ラップの二段仕込みでいきたいと思います。

◆料理がラクになる「下味つけて冷凍」

 大量買いした肉や魚を小分けにして冷凍。ここまではいたってポピュラーなやり方。本書では、その先の先まで見通しています。一番手っ取り早いのが、「下味冷凍」。冷凍ついでに下味までつけてしまおう、というまさに「手間抜き料理」の決定版です。

 バリエーションのきく食材といえば、鶏もも肉。こちらの「かんたん下味冷凍」をご紹介します。

☆鶏もも肉+塩+オリーブオイル

【材料(1人分)】

 鶏もも肉  1枚(約250g)

 オリーブオイル  大さじ1

 塩  小さじ1/2

<冷凍の仕方>

1 鶏肉の表面についている水分をペーパータオルでふき取る

2 1の鶏肉にフォークを1p間隔に刺して穴をあけてから、両面にまんべんなく塩をふる

3 保存袋に2の鶏肉を入れ、オリーブオイルを加えて全体になじませながら空気を抜き、なるべく平らに広げて冷凍する

 冷凍するさいに塩とオリーブオイルを混ぜるだけです。本書には、解凍してハーブを加えて焼くだけの「チキンのローズマリーソテー」他、「鶏の照り焼き」「チキンのトマト煮込み」とアレンジレシピも各種。私は単純に、ハーブソルト少々とお醤油少々で焼いてみましたが、オリーブオイルに漬け込んだおかげでしょうか、いつもよりふっくら仕上がりました。

◆冷凍したら、豆腐が肉に変身

 冷凍したら、お豆腐がお肉に早変わり。そんな節約とダイエットに貢献する冷凍術があるって、知っていましたか。これぞ食感チェンジの冷凍術。さっそくやってみましょう。

☆トーフミート

【材料(2人分)】

 豆腐  1丁(350g)

 ※木綿豆腐、絹ごし豆腐のどちらでもOK!冷凍すると、木綿豆腐は高野豆腐のようなしっかりした食感に、絹ごし豆腐は湯葉を重ねたような上品な味わいに変化する

<冷凍の仕方>

1 豆腐は水切りしてから、8等分に切る

2 保存袋に、1の豆腐を崩れないように並べて入れ、空気を抜き、トレーにのせて冷凍する

※豆腐を冷凍すると黄色くなりますが、解凍すると元の白さに戻ります。

 解凍後は、やさしく手でしぼって、水分を抜いてから調理してください。

 私、「冷凍豆腐のからあげ」を作ってみました。本書にもレシピは掲載されていますが、基本的には鶏肉でからあげをつくるのと変わりません。冷凍豆腐は流水解凍してから手でしぼって水分を抜くのですが、豆腐を絞る概念が今までなかったので、そこはちょっと緊張しました。しかし、冷凍した豆腐はもはや通常の豆腐ではなく、崩れる心配はなかったです。下味を染み込ませてから追加で軽く絞り、片栗粉をつけて油へ投入。ここでも皆さん、心配事がありますよね。はい、油はねです。私もかなり警戒したのですが、二段仕込みならぬ二段絞りをしたので、油はさほどはねませんでした。

 見た目は厚揚げ、食感はお肉。栄養がありつつカロリー控えめ、というありがたい一品の完成です。

◆全食材冷凍時代突入?

 今まで漠然と冷蔵庫に食材や料理を入れていた私ですが、本書を一読し、冷蔵庫の機能を再チェックしました。冷蔵室、チルド・パーシャル、急速冷凍室、冷凍室、野菜室、と5種類に分類されているではないですか。当然、温度も特性も異なります。本書には、冷蔵と冷凍の使い分けも載っていますし、卵やわかめ、チーズなど、「これも冷凍できるの?」な食材の冷凍方法もバッチリ網羅。もはや、冷凍できないものはないかもしれません。

 アボカドを冷凍すればアイスクリームになる? そんなミラクルを、あなたも本書で味わってみてはいかがですか。

―小説家・森美樹のブックレビュー―

<文/森美樹>

【森美樹】

1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx

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