「顔の毛穴」が大きくなるNGお手入れ&正しい顔の洗い方

「顔の毛穴」が大きくなるNGお手入れ&正しい顔の洗い方

写真はイメージです

 毛穴。それは、なくてはならないものとわかっていても、できれば目にしたくないもの。『毛穴道 もう一生悩まない。』は、まるごと一冊の毛穴読本。著者は、毛穴研究の第一人者である皮膚科医・亀山孝一郎氏と、スキンケアの取材歴20年以上のエディターやヘア&メイクアップアーティストなどで結成された、毛穴道研究会です。

 毎朝鏡を見るたび、「鼻の黒いポツポツがなくなればいいのに」とため息をつく。こんな経験ありませんか。芸能人のような毛穴レス美肌になりたい…。ところが本書は、「毛穴がなくなることはありません。構造上、詰まりが一切ない毛穴を保つこともできません」とバッサリ。

 でも私はかえって安心しました。芸能人だって毛穴がある、毛穴は皆平等!結論として本書の言う、「優しい気持ちで正しい対策を行えば、今より毛穴を目立たなくすることは必ずできます」。毛穴を憎むのではなく、毛穴を愛するのが正しい毛穴道。まずは毛穴の正体を知っていきましょう。

◆体中にある毛穴、なんで顔だけ目立つの?

「体の毛穴はほとんど目立たないのに、顔の毛穴だけが開いたり詰まったりする」。本書が掲げる疑問には大多数が頷きますよね。理由は、「毛穴から皮脂を大量に分泌して、皮脂膜で肌を冬の外気の乾燥から守り、暑い時期にも、肌の酸化を防ぐために皮脂を多く分泌するため」。つまり、「顔の毛穴は肌を守ろうとして皮脂を大量分泌することで目立つようになった」というわけ。

 さらに本書によると、毛穴はストレスとも関係が深いのだとか。「ストレスを感じると交感神経が優位になり、皮膚に張り巡らされている毛細血管が収縮して、血流が低下。血液からの栄養が肌に行き渡らなくなります」といった具合。毛穴って、とてもけなげでデリケートだったのです。実は慈しむべき存在だった毛穴、さっそく真のお手入れ方法を学んでいきましょう。

◆絶対だめ! 毛穴のNGお手入れ

 詰まっているのなら押し出せばいい。こんな理屈で鼻の角栓を爪で絞り出した人、いますよね。これ、毛穴NG項目ナンバーワンです。

「毛穴周りでは常に皮脂によって微細な炎症が起きているため、強く押すことで炎症が悪化。それによりさらに皮脂が出たり、角質が厚くなったりして、角栓ができやすくなる」と本書。爪で絞り出すと一時はスッキリしますが、肌は悲鳴を上げているのです。もちろん、毛穴パックもNGアイテムです。

 スクラブ洗顔や洗顔ブラシ、コットンパッティングにピーリングのしすぎも、本書いわく「摩擦による刺激は毛穴をひらかせる一方」。だったらいったい、どんなスキンケアをしたらいいのでしょうか。

◆毛穴はやさしくなだめる

「スキンケアは、肌動かさず“剤”動かす」とは、毛穴道の心得。けなげでデリケートな毛穴は動かさず、ケア用品のほうを動かすようにします。では基本のツーステップ、クレンジングと洗顔を本書からまとめてみました。

☆クレンジング

1 おすすめは、クリームやジェル、バームタイプ。オイルやミルク、ウォータータイプは界面活性剤の配合が多い傾向にあり、毛穴に負担をかけやすい。

2 適量をとり、クレンジング剤を顔全体に広げ、クレンジング剤を肌の上で優しく動かすようにメイクを浮かせる。40秒〜1分程度で終わらせる。洗浄系アイテムでの長時間マッサージは肌の負担になるので禁物。

3 ぬるま湯で、7〜8割だけ落とす気持ちで優しくすすぐ。

◆洗顔はこすらず、泡でプッシュする

☆洗顔

1 洗顔料はぬるま湯で泡立て、両手にこんもりの泡ができたら、Tゾーン→頬の順に泡を顔にのせる。手のひら全体で泡をプッシュし、肌に優しくなじませるだけで、汚れが吸着されていく。

2 手でぬるま湯をすくって顔に何度もかけるようにして、こすらずにすすいだら、タオルでそっと水気を押さえる。

 毎日のルーティンであるクレンジングと洗顔ですが、本書を読むといかに「肌を動かさない」ことが大切か身に染みてきます。他、「化粧水と美容液は常に”適量より多め”が正解」、ちなみにコットンは繊維で肌を摩擦してしまうので、手でつけるのがベストだそうです。

◆内から外から、とにかくビタミン

 とにかく肌をこすらず、さわらずが毛穴ビューティの近道。では何を与えればいいのかというと、「中からも外からも、ビタミンABC!」。ビタミン類が肌に良いのは知っているけれど、具体的には「過剰な皮脂を抑え、皮脂による炎症や酸化を防ぐには、ビタミンCが効果を発揮」とのこと。

 同じくビタミンAとB群もそれぞれ皮脂分泌抑制作用、抗炎症作用、代謝促進作用を併せ持っているそうです。見逃せないのは、ABCの3つを一緒に肌に塗ることでビタミンCのパワーが大幅にアップし、肌の免疫力も上る事実。当然、塗るだけではなく、サプリメントで同時摂取がおすすめです。

 本書には、毛穴に特化したスキンケアとビタミンで変化した肌の様子も掲載。毛穴や肌のタイプ別に経過が記されているので、とても励みになるのです。巻末では毛穴のためのメイクもレクチャー。その名も、「毛穴にいい毛穴レスメイク」。興味深いですよね。

 毛穴道は一日にならず、されど日々の地道なケアで必ず変化がおとずれます。特別なお手入れは必要なく、お金ではなく愛をたっぷりそそいであげれば、肌は必ずこたえてくれる。そんな思いがあふれてくる一冊です。

―小説家・森美樹のブックレビュー―

<文/森美樹>

【森美樹】

1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx

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