三浦春馬さん、取材現場では「ふと無邪気な顔も」「適当な答え方をしない」

三浦春馬さん、取材現場では「ふと無邪気な顔も」「適当な答え方をしない」

三浦春馬さん

 7月18日に急逝した俳優・三浦春馬さんの死の衝撃が広がっています。

 同日午後0時半ごろ、東京都港区の自宅を訪れたマネジャーが異変に気付き、搬送先の病院で死亡が確認されました。室内の手帳には遺書とみられる内容のメモがあったと報じられています。30歳でした。

◆ふっと無邪気な表情を覗かせるところも

 演劇・ドラマなどエンタメに詳しいライターの木俣冬さんは、三浦春馬さんへの取材した経験を踏まえ次のように述べました。

「高身長で手足が長く、抜群の運動神経でスピーディなアクションもできて、映像でも舞台でも圧倒的に華がある。スター性抜群だった三浦春馬さん。

 子役出身で芸歴が長い俳優はなんでもスマートにそつなくこなせる方が多く、三浦さんももちろん器用で巧いのですが、なんにでも常に新鮮に好奇心に目を輝かせながら芝居に体当たりしていく印象がありました。最近はミュージカルでも活躍していて、ドラァグクイーンを演じた『キンキーブーツ』は代表作になりました。

 そういう派手な作品もいいけれど私が最も印象深いのは、2014年に三浦さんが企画したテレビドラマ『僕のいた時間』(フジテレビ)。ALS(筋萎縮性側索硬化症)でふだんどおりの生活がじょじょにできなくなっていく主人公のカラダと心の変化を丁寧に演じていたことが印象的でした。

 キャリアも実力もありながら、取材時に、ふっと無邪気な表情を覗かせるところも魅力的で、誰からも愛される俳優だったと感じます。これから日本の芸能界を引っ張っていく俳優だったと思うので本当に残念でなりません」

『僕のいた時間』は、三浦さんが中野利幸プロデューサーに「命を題材にしたドラマをやりたい」と提案したことがきっかけで実現。このドラマに出演していた斎藤工は、三浦さんの訃報を受け、同ドラマのタイトルバックの画像を自身のインスタグラムに掲載し、無言の追悼をしました。

◆訃報の夜に出演映画放送、広がる悲しみの声

 くしくも、訃報が流れた18日夜には三浦さんの出演映画『コンフィデンスマンJP ロマンス編』がフジテレビで放映に。冒頭で追悼テロップが流されSNSには追悼の声があふれました。エンタメに詳しいライターの林らいみさんも衝撃を語ります。

「信じられないという気持ちでいっぱいです。三浦春馬さんは本当に俳優としてアーティストとして才能にあふれた方。訃報に接した日、テレビで放送された出演映画を観て改めて強くそう思いました。

 この映画では色男から一転してダサく情けない男を好演していて、映画の中ではMVPだったと思います。映画界においても惜しい人を亡くしてしまったと痛感しました。

 これからさらに歳を重ねてパフォーマンスに磨きがかかっていく姿を観ることができたはずなのに。でももうそれは叶わないのだとひたひたと感じています。彼がこの世に絶望したとしたら、それはいかばかりのものだったのか、思いを致してもどうしようもなく、ただ生きて欲しかったです」

『コンフィデンスマンJP ロマンス編』で共演した俳優の小手伸也は、18日、自身のTwitterにて

「ドッキリであってくれ、不謹慎だと怒らせてくれ、LINEしたら返事くれ、サプライズでゲストに来てくれ、普通に笑って映画見せてくれ、何か出来ること無かったかとか思わせないでくれ、またみんなと僕を弄って、それでも優しい仲間でいて、こんな形でいなくならないでくれよ」

と思いを綴りました。

◆何度か取材したライターは「嘘がない人だなと感じた」

 訃報の夜には、三浦さんの親交の深い城田優が生放送された音楽特番「音楽の日 2020」(TBS系)の出演時に、GReeeeNの『キセキ』を歌いながら涙で目をうるませており、悲しみの深さをうかがわせました。

 また、2011年にドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」(フジテレビ系)で三浦さんとダブル主演した戸田恵梨香は、19日に自身のインスタグラムで「まだ受け入れられない だから おもいつづけるよ」と投稿。

 映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」で共演した高畑充希も自身のインスタグラムを更新し

「私の時間は昨日から止まってしまっていて一歩も前に進めていません。(中略)でも私自身は全然前に進めていません。思い出せる思い出がどれも鮮明過ぎて、もう、よく分かりません」

 と述べ、また「最近一緒に英語の勉強をしていた」と三浦さんとの親交を明かし、自粛期間中に三浦さんから送られた英語のメッセージの翻訳として「僕たちは辛い時間を過ごしているけど、でも笑顔は忘れないで!だって笑顔は免疫力を上げてくれるからね」と添えました。

 三浦さんは芸能界でも人望が厚く、共演者や後輩からも慕われていたようです。

 三浦さんに取材した映画ライターMさんは、

「数回取材させていただいただけですけれど、とても誠実な方という印象です。

 ひとつひとつの質問にじっくり考えながら答えてくださり、答えづらいと感じたものには、適当に言葉を並べるのではなくお答えにならなかったこともあり、嘘のない方だなと好感を抱きました。

 また、若手の俳優さんに取材した際に、背中を追っていきたい憧れの先輩として、三浦さんの名前が挙がっていたことも覚えています」と振り返ります。

 悲しみの声はとどまるところを知りません。

◆三浦春馬(みうら・はるま)1990年4月5日生まれ、茨城県出身。97年NHK連続テレビ小説「あぐり」で子役としてデビュー。06年、日本テレビ「14才の母」の演技で脚光を浴び、07年に映画「恋空」で日本アカデミー賞新人俳優賞。11年には「大切なことはすべて君が教えてくれた」で月9主演。17年の舞台「キンキーブーツ」では、読売演劇大賞優秀男優賞と杉村春子賞を受賞。

◆心の相談窓口

・いのちの電話相談 0570-783-556=ナビダイヤル 午前10時から午後10時まで

・自殺予防「いのちの電話」 0120-783-556(なやみこころ)=毎月10日(午前8時から〜11日午前8時)にフリーダイヤルの電話相談

・東京自殺防止センター(NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター) 03-5286-9090=年中無休、午後8時〜午前5時半(毎週火曜日は午後5時〜午前2時半、毎週木曜日は午後8時〜午前2時半

<文/女子SPA!編集部 写真/望月ふみ>

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