高橋由美子、不倫をへて結婚。“略奪婚”は同じ目にあう説は本当か

高橋由美子、不倫をへて結婚。“略奪婚”は同じ目にあう説は本当か

(画像:高橋由美子30周年プロジェクト Twitterより)

<亀山早苗の恋愛時評>

 次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)

◆「略奪婚」は本当にまた同じ目にあうのか

「記念日なのだからユニークな日にしたい」と“エイプリルフール婚”をしたのは、女優の高橋由美子さん(47歳)。

 3年前に不倫が報じられ、「あたし、もっといろいろやってっから」と伝法な姐さん風のキレっぷりが話題になった。中学2年でスカウトされて以来、20世紀最後のアイドルと謳われていたが、バラエティでは酔っぱらいキャラが受けていたこともあり、ついにここでキャラ変となるかと興味深かった。

 その後、事務所を退所し、2019年春からは新しい事務所に所属、そしてついに結婚したのだ。相手は3年前に不倫が報じられた男性である。

「不倫から略奪婚へ」と書いたメディアもあるし、「どうせまた略奪される」と言う人もいる。だが、果たして“略奪婚”は本当に不幸になるのだろうか。

◆心が移ったら止められない

 結婚したら死ぬまで添い遂げるのが当たり前。そう思っている人は多いだろう。だが、「愛情のない結婚」を続けるのと、「愛した人と人生を出直す」のと、どちらが幸せかと尋ねたら、多くは後者を選ぶのではないだろうか。

 結婚という形に価値があるのか、愛情という気持ちに価値があるのか。それは人それぞれの選択ではある。

 出直す人生を選ぶ上で、その経過として不倫と言われる関係が起こってしまうのはやむを得ない。

「本当は婚外恋愛をしてしまったとき、誰にもばれないようにしながら早く離婚して、その相手と一緒になれれば世間からとやかくは言われないんですよね。だけど配偶者が離婚にすぐ応じてくれるとは限らない。私の場合がそうでした」

 サトミさん(40歳)はそう言う。独身の彼女が、既婚男性とつきあうようになったのは29歳のとき。3歳年上の社内の先輩だった。社内だから、とにかくばれないよう人目を忍んで会っていた。最初は先輩もそれほど本気ではなかったのかもしれないと彼女は言う。

「2年くらいたったときです、彼が『こんなに本気になったのは初めて。離婚するから少し待っていてくれないかな』と言い出して。彼には子どももいたし、家庭を壊したら申し訳ないから別れるつもりでした。

 だけど彼は、『オレが幸せになるためには、きみと一緒にならなくてはいけないんだ。家庭に責任はあるし、子どもたちとの縁は切れない。結婚してもきみには不自由させるかもしれない。それでも一緒になりたい。あとはきみの気持ち次第。別れると言うならしかたがない。ただ、僕への愛情がなくなかったからという理由でなければ納得できない』と、ものすごく真摯に言ったんです。

 私は彼がすべてだった。もちろん一緒になりたかった。だからそこはあえて愛情を最優先に考えました」

◆妻との対決

 彼は妻に離婚を切り出したが、妻は納得しない。サトミさんが呼び出され、3人で話し合ったこともある。

「申し訳ないとは言いません、と私は言いました。これは愛情の問題なので。経済的には彼が精一杯するはずです。私は彼と一緒になりたいんです。そういう言葉が彼の奥さんを刺激するのはわかっていたけど、それでも正直に真摯に伝えるしかなかった」

 彼の妻は、「妻の座」を振りかざすようなタイプではないと彼から聞いていた。だから同じ女性としての目線であえて話したのだ。

 妻が気持ちを整理して離婚に応じるまで、1年かかった。その間、サトミさんは彼と会っていたし、彼が彼女の家に泊まることも増えていった。

「ある日、彼から連絡があったんです。『今、離婚届を書いたところ。オレは文無しになるかもしれないけど、それでも本当にいい?』と。もちろんと答えました。ふたりで働けば生活はなんとかなる。一緒にいることのほうが大事だ、と」

◆彼が他の人に惹かれたら元妻のように自由にさせるつもり

 彼と結婚したのは34歳のとき。ひとり娘も授かった。狭い2DKのアパート暮らしだが、それでも幸せだし、彼への愛情はみじんも減っていないという。

「彼は妻が引き取ったふたりの子に、よく会いに行っています。それもちゃんと言ってくれるから変な疑念はもたなくてすむ。彼の奥さんも私に気を遣ってくれているみたいだし。奥さんが彼を憎んではいないから、私も救われています」

 不倫をする男は、きっとまたする、もともと世間に比べて倫理観が低いのだから。そういう声もあるだろう。だが、倫理観とは何かという問題も残る。結婚という形を続けることだけが倫理観ではないだろう。

「彼も私も、もしかしたらこの先、誰かに惹かれることがあるかもしれません。でももしそうなったら、私も彼の元奥さんのように、彼を自由にさせるだろうなという気はします。形だけ守っても、夫の気持ちがどうがんばっても戻ってこないとわかれば、離婚するしかないですもん。それは彼も私も覚悟しています」

 こういう価値観をもっているなら、不倫も離婚もやむなしとなるのではないか。

◆小泉今日子カップルも愛情を優先させたのだろう

 小泉今日子さんと不倫が報じられた豊原功補さんも、つい最近、離婚が成立したと報じられた。彼らが婚姻届を出すかどうかはわからないが、このカップルもまた、愛情を優先させたのだろう。どちらかの愛がなくなれば、カップルとしては成立しない。たとえもう片方がどんなに愛情を残していても。

 個々人の愛情を優先させる。いつか、こういう考え方が主流になる日もくるのかもしれない。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】

フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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