セクシー下着の広告塔「エンジェル」ついに廃止。新しく選んだ7人を発表

セクシー下着の広告塔「エンジェル」ついに廃止。新しく選んだ7人を発表

プリヤンカー・チョープラー

1995年の開始以来、毎年開催されてきた有名下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(以下VS)」のファッション・ショー。「エンジェル」と呼ばれる美人モデルたちが、セクシーな下着姿に羽を付けてランウェイを歩くVSショーは、常に世間の話題をさらってきたが、度重なるスキャンダルや売上低迷の影響を受け、2019年には中止された。その後、ブランドの立て直しを図ってきた同社が、このたび“エンジェルの引退”を公式に発表した。

◆かつては“モデルたちの夢”だったVSのエンジェル

 厳選された旬のモデルたちが一同に会し、セクシー&豪華絢爛なランジェリーを披露するVSショー。宝石が散りばめられた超高級ブラや、一流アーティストによるステージ演奏など、その華やかな演出で毎年メディアを賑わせる一大イベントとして知られていた。

 これまで、ミランダ・カー、ジゼル・ブンチェン、アドリアナ・リマなどのトップモデルたちも、VSの広告塔である“エンジェル”としてショーに出演。そのため、エンジェルとしてVSショーに出ることは、スーパーモデルの登竜門であり、多くのモデルたちにとっての「夢」とまでいわれてきた。

 けれども、2019年になるとVSの親会社Lブランズの幹部による様々な疑惑やスキャンダルが噴出。モデルへのセクハラ・パワハラ疑惑、ショーのキャスティング担当者による「プラスサイズやトランスジェンダーのモデルを採用するつもりはない」などの差別発言、LブランズのCEOが未成年売春斡旋の罪で起訴されたジェフリー・エプスタイン被告と親しかったことなどが次々に露呈し、同ブランドへの支持は一気に低下した。

 また、多様性が求められる時代にスリムなモデルたちばかり起用し、男性目線の”セクシーさ”をひたすら追求するVSの企業方針も反発を招き、「時代遅れ」と批判されるようになった。

◆新たな広告塔は元「ミスワールド」やプラスサイズモデルなど

 これまで高級下着ブランドとして名をはせてきたVSも、これらのスキャンダルや悪評により、近年は売上が低迷。2019年にはついに、VSファッションショーも中止される事態に。

 その後、Lブランズはブランドの改革に着手し、問題が指摘された幹部たちも辞任。これまで多様性を軽視してきたVSが一転、トランスジェンダーモデルを積極的に起用するなど、変化の兆しを見せている。

 そうした中、VSはブランドの未来に向けた新たなプロジェクト「ザ・VS・コレクティブ」の発足を発表。

 かつて世界一の美女「ミス・ワールド」に選ばれ、チャリティー活動にも熱心に取り組むインド出身の女優プリヤンカー・チョープラー、トランスジェンダーモデルのヴァレンティナ・サンパイオ、ジェンダー平等を訴えるサッカー選手のミーガン・ラピノー、プラスサイズモデルのパロマ・エルセッサーなど、多種多様なバックグラウンドを持った7人を広告塔に迎え、女性を支援するための事業を行っていくという。

 VSのマーティン・ウォーターズ新CEOは、エンジェル制度を廃止したことは「劇的な変化」としたうえで、次のような声明を発表した。

「ヴィクトリアズ・シークレットは、世界の先頭に立って女性の権利を守る存在になるべく、素晴らしい道のりを歩んでいます」

「新たな取り組みは始まったばかりです。私達は、待ち受ける仕事にエネルギーを与えられると同時に謙虚な気持ちです」

 同社はまた、女性のがん治療における人種や性別による不公平の是正や新技術の開発に向けた「シークレット・グローバル・ファンド・フォー・ウィメンズ・キャンサー」を発表、毎年最低500万ドル(約5億5000万円)を集める目標を掲げている。

◆日本人モデルの活躍にも期待

 これまでのエンジェル制度をやめ、新たに生まれ変わったVSが、今後ファッションショーを再開するかどうかはまだわからない。

 一方、日本人にとっては気になるニュースも。2020年、パリコレモデルの小椚(おくぬぎ)ちはるが、日本人として初めて同ブランドのキャンペーンモデルに起用された。

 一説によると、キャンペーンに起用されたモデルは、VSのファッションショーにも出演する可能性が高いそうなので、日本人としては期待が高まるところ。

 人種、国籍、性別、体型などの違いを受け入れ、多様性に富んだ新たなVSショーをぜひ見てみたいものだ。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>

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