急に激しい雨が降る季節をサバイブするためのファッションとは?

急に激しい雨が降る季節をサバイブするためのファッションとは?

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『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。

◆11年前、今ほど夏は長く暑いものではなかった

「誰も教えてくれなかったおしゃれのルール」というブログでファッションに関するあれやこれやの知識を書き始めて今年で11年になりました。最近、このブログを初期のころから読み直してみました。この11年、私が書いていることは驚くほど変わっていませんでした。けれども、変わったこともあります。それは自然環境の変化です。

 2010年当時は、今のように夏が長く暑いものでもありませんでした。そしてまた、今のようにときたま激しい雨が降る雨の季節もこれほど長くはありませんでした。

 自然環境に対応するのが本来的な衣服をまとう意味です。まずは暑さ寒さをしのぐこと、そして雨に濡れないように対策することが、おしゃれよりも何よりも大事なことです。ですから、見た目はたしかにレインコートやレインジャケットだけれども、雨に濡れるとびしょびしょになるようなものは、今の日本の長く続く蒸し暑い雨の季節に最適なものとは言えなくなってしまいました。

◆雨の季節にふさわしいのは?

 では適しているのはどんなものでしょうか。

 猛烈な雨にも対応し、着ていても蒸れずに快適で、堅牢でハードな環境に耐え、長もちする、そんなレインコートやレインジャケットが今の日本にはふさわしいでしょう。なぜなら私たちはこのレインジャケットを着て、大雨の中、指定の避難所へ避難するために向かう可能性すらあるからです。残念ながらこれは、万が一の確率の話ではなく、十分にあり得る話です。

 レインウェアとして優れたものを作っているのは、なんといってもアウトドアウェアのブランドです。登山の際に雨が降っても大丈夫なように、撥水性や透湿性に優れた素材のレインジャケットをずっと前から扱い、しかもどんどん改良しているのがアウトドアウェアのブランド。山に登らなくても、キャンプをしなくても、日常のサバイバルウェアとして、これほど適しているものはありません。

 次に適しているのはスポーツウェアです。同じように透湿性と速乾性をもったウェアが数多くありますので、大雨の際に着るのに適したシャツやパンツ類はスポーツウェアブランドの中からたくさん見つけ出すことができます。

◆普段着として活用するのがおすすめ

 これらを少しずつ買い足していって、防災のためのウェアを作っておくのがいいというのが、私の今の考え。またそれだけではなく、そのアウトドアウェアやスポーツウェアを、山に登るときだけ、キャンプに行くときだけ、また豪雨で避難するときだけに着るのではなく、ちょっと雨が降ったら、それを普段着として活用することをお勧めしています。

 幸いなことに、ここ5年ぐらいで、モードの世界でもアウトドア風のルックが多く取り上げられるようになり、アウトドアウェアは決して山に登るときだけのものではなくなりました。

 また、それと同時進行で、アウトドアウェアブランドのおしゃれ度もぐんとアップ。専門店へ行ってみるとわかるとおり、シューズからバックパックに至るまで、おしゃれなものがたくさん売られています。

 その結果、もう数年前から当然のごとく、セレクトショップではザ・ノース・フェイスやパタゴニアといった、有名なアウトドアウェアブランドがその他一般の服飾ブランドと同等に並べられるようになりました。

◆高額なアウトドアウェアはリサイクル品でお安く

 ただ難点はあります。アウトドアウェアは機能性が高いため、どうしても価格が高額なのです。特にレインジャケットのたぐいは高級素材を使っているために高め。中でもGORE-TEXを使ったようなウェアはどれも数万円もするため、山登りをするわけでもない人にとっては、買うほどでもないな、と思うことも多いでしょう。

 だったら、お安く手に入れる方法はないでしょうか。あります。リサイクル品です。

 サムネイルの写真はリサイクルショップで買ったパタゴニアのメンズのレインジャケットを、パタゴニアに袖の丈詰めのお直しに出したもの。パタゴニアは「買うことは減らし、求めることは増やす」をスローガンに製品の修理、そしてリサイクルを積極的に進めている会社です。1973年の創業時からその姿勢はずっと変わりません。

◆パタゴニアの主張に感激した

 私がパタゴニアの「すべての製品をリサイクルする」という方針について初めて知ったのは1990年代の終わり。いつも購読していた庭の雑誌にパタゴニアの特集記事がありました。そのころ、アパレル業界の在庫の多さを目の当たりにしていた私は、こんな企業があるのかと、たいそう感激したことをよく覚えています。

 当時は一部のクライマーやサーファーの間でしか知られていないようなブランドだったパタゴニアですが、今ではファッションに興味がある人で知らない人は稀(まれ)でしょう。彼らの主張は今後ますます重要になってきます。

 機能性、デザインともに優れ、かつ長もちする、そんなレインジャケットと、速乾性と透湿性を持つスポーツウェアを普段着に取り入れて、日本の長く続く強い雨の日々にも負けず、サバイバルしていきたいと思っています。

<文/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に

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