飲む点滴「甘酒」の失敗しない選び方。有名蔵元・朝日酒造に聞いてみた

飲む点滴「甘酒」の失敗しない選び方。有名蔵元・朝日酒造に聞いてみた

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選び方、正しく知ろう。

 熱中症や夏バテ対策として、「甘酒」を飲んでいる人をよく見かけます。

 最近ではスーパーやコンビニでも購入しやすくなっているのは嬉しいことですが、常温ものやチルドものなどいろいろあって、いったいどれを選んだら良いのかわからないという人も少なくないでしょう。おいしくて、健康をサポートしてくれる甘酒を選ぶためにはどうしたらいいのでしょうか?

 そこで今回は、日本酒「久保田」のブランドで甘酒を造っている新潟県の蔵元、朝日酒造の日本酒研究センター市川絵梨さんに、“甘酒でおさえておくべき基本”についてインタビューしてきました。

◆甘酒が“飲む点滴”と言われるのはなぜ?

──甘酒って、“飲む点滴”とも呼ばれていますよね。それはなぜでしょう?

 「甘酒といえば、大晦日や初詣で飲んだイメージから、冬の飲み物と思われがちですよね。でも実は夏の風物詩で、俳句の夏の季語にもなっているんです。江戸時代には暑気払いのために、街中には甘酒屋や甘酒を売り歩く甘酒売りが増えたそうです。

 栄養的には、疲れをとるブドウ糖や必須アミノ酸、ビタミン類、腸内環境を整える食物繊維、オリゴ糖などが豊富に含まれているため、夏バテ対策にはピッタリな飲み物だと思います」

──確かに、食欲や体力が低下する猛暑の中では、飲みやすくて消化にもよく整腸作用まで期待できるのは嬉しいですね。そんな救世主的な存在として、“飲む点滴”ってものすごく素敵な例えだと思います。

◆甘酒には2種類ある。自分好みの後味や風味を見つけよう

──最近は甘酒ブームで、いろんな商品が出回っていますが、正直なところ優劣ってあるのでしょうか? チルド、常温もの、ヘルシーフード関連メーカーが造るもの、久保田のように蔵元が造る本格派まで、いったいどれを選んだらよいかわかりません。

 「甘酒は大きく分けて、米麹でつくるものと酒粕でつくるものの2種類があります。また、米麹でつくる甘酒の中でも、米?のみのものや米?と米でつくられているものなど種類があります。

 酒粕でつくる甘酒はアルコールが含まれている場合もありますので、お子様や妊娠中の方などは、ラベルの表示で確認していただければと思います」

──まずは主原料が米麹なのか酒粕なのかを確認するのが大切ということですね! 久保田は米麹から造る甘酒ですが、ズバリ、おいしい甘酒って何が違うのでしょうか?

「甘酒の風味や甘さ、味の濃さ、粒の感じなど、それぞれ商品によって特徴がありますので、飲む方の好みとしてどの特徴を重視するか考えながら選択すると面白いと思います。

 久保田のこうじあまざけを開発するにあたり、麹の風味と適度な甘さ、後に残らないすっきり感、飲んだ時の粒感などを追求しました。また原材料にもこだわっており、米麹は日本酒『久保田』の酒造りのために厳選した種麹を使っています。お米も酒米の五百万石を使っているので、よりすっきり感を引き出せていると思います。日本酒由来の原材料は、酒蔵の甘酒ならではです」

──日本酒由来の原材料というのは信頼できそうですね。私も甘酒は随分飲み比べましたが、麹の風味感や後味のすっきり感は大事だなと感じました。ただ甘ったるいタイプもあるので、本格的なおいしさにこだわるなら、要冷蔵タイプであり、酒造メーカーさんが造る甘酒を試してみるのが良いということですね。

◆朝昼晩で決めるより、心身の声を聴いて飲む

──ではおいしい甘酒を手に入れたとして、いつ飲むのがオススメですか?

 「麹からつくる甘酒はアルコール0%ですので、基本的にはいつでもお飲みいただけますので、目的に合わせて飲んでいただければと思います。

 脳の目覚めやエネルギー補充をしたいときには朝、午前中に使ったエネルギー補填したいときにはお昼に、疲労回復やリラックスしたい時には就寝前に飲んでいただくと良いかと思います。

 また、スポーツなど身体を動かしたあとなどに、エネルギーチャージとしてお飲みいただくのもおすすめです。ただし、飲み過ぎには注意してくださいね」

──やみくもに“朝がいいよ”といった発想ではなく、心身が疲れを感じた時や、すっきりリフレッシュしたいと思うタイミングで飲むことが、甘酒を楽しむ秘訣なんでしょうね。

「そのまま飲む以外にも例えば、暑い夏に甘酒を飲みきれないなと思ったら、保存袋や容器に入れて、冷凍庫で凍らせてシャーベット状で食べてみてください。甘さもかなりおさえられ、すっきりと楽しめますよ!

 他には、冷凍フルーツと麹甘酒をミキサーに入れて撹拌した「甘酒スムージー」は朝食時にオススメです。コーヒーと麹甘酒を1:1で混ぜた『甘酒コーヒー』も意外と合うと思っています」

──甘酒コーヒー!これは疲れた時に絶対良さそうです。私は余った甘酒を唐揚げの下味に加えるのが気に入っています。甘酒の活用術は無限大かもしれません。今日はありがとうございました!

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 まだまだ残暑が続いています。夏バテ対策として甘酒が有効であることも確認できましたし、風味や甘さは商品によって違うこともわかりました。みなさん各自のお好みにあったおいしい甘酒で、ほっと一息、心身を癒やしてみてくださいね。

<取材・文・写真/食文化研究家 スギ アカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12

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