トランプ前大統領、「トランプカード」発表で物議。謎すぎてネットで大喜利も

トランプ前大統領、「トランプカード」発表で物議。謎すぎてネットで大喜利も

(画像:Team Trump Instagramより)

米ドナルド・トランプ前大統領の政治活動委員会(PAC)「セーブ・アメリカ」が、トランプサポーター垂涎のクレジットカード風公式 “トランプカード”のデザインをリリース。

 一体なんのためのカードなのか? デザインの賛否も含めてツイッター上では大喜利状態となりました。

◆カード所持はトランプ氏への愛の証?

『インサイダー Insider』によると、8月初旬に「セーブ・アメリカ」はトランプ支持者に向けてカードデザインの投票を求めるメールを配信。

 当初は決定したひとつのデザインのみをリリースする予定だったようですが、「アメリカ国民は常に何が最良かを知っている。彼らに決めてもらおう」という前大統領の一声で、4種のデザインから好きなものを選んでもらう人気投票スタイルに切り替わったといいます。

 メールには「あなたが選んだカードは全米の愛国民が所有するでしょう。これはあなたの『セーブ・アメリカ』に対する献身的な支援の証です。私はあなたに大いなる信頼を置いています」などと、支持者の心をくすぐるトランプ氏からのメッセージも記載されていました。

 “トランプカード”は50ドル以上の献金で手に入れることができ、支持者たちはカードを携帯することでトランプ氏への愛を外に向けて発信・拡散でき、真のサポーターになれるというわけですが……。

◆スペルミスやデザインが物議

 その中の一つのデザインがナチス・ドイツのシンボルに酷似していること、さらに他のデザインでは「OFFICIAL(オフィシャル)」を「OFFICAL(オフィカル)」と間違う痛恨のスペルミスも批判に。

 過去にジョージ・W・ブッシュ元大統領の選挙キャンペーンの広報を務め、反トランプで知られる共和党旧主流派のスティーブ・シュミット氏は、鷲(ワシ)の向いている方向でメッセージに大きな違いが出てくると連投ツイートで分析。

「トランプがオリジナルの党員カードを提案した。実に素晴らしいニュースだ。

 注目すべきはトランプ・ファシスト党のイーグル(鷲、ワシ)が、(米国章に使われている)アメリカンイーグルとは反対方向に顔を向けていること。平和を象徴するオリーブの枝ではなく、左の爪につかまれた弓矢の方をね」

 と、皮肉たっぷりにコメントし、自身の140万人のフォロワーに向けて「第二次世界大戦や朝鮮戦争を生き延びた人々に、このトランプイーグルを見せて『これが何かわかりますか?』と聞いてみるといい」と、“トランプカード”を批判しました。

◆謎の利用価値のためTwitterでは大喜利合戦に

「セーブアメリカ」のメールでは、公式“トランプカード”の発行時期など詳細についての説明はなかったようですが、デザイン人気投票はすでに終了。

 利用方法も「支援の証」としか記載がなく、『ブルームバーグ Bloomberg』など各メディアが「トランプが新たなネタ提供。ツイッター上でさっそく大喜利合戦に発展している」と揶揄(やゆ)する記事を投稿。

「ワクチンパスポートみたいなものでしょ」

「購入金額の10%がトランプの懐に入るクレジットカード」

「トランプ所有のゴルフコースの割引券」

「マイクロチップが埋め込まれているとか?」

などというツイートが相次ぎ、アメリカ国内では一時「Trump Cards(トランプカード)」がトレンド入りするほど話題となりました。

◆一流紙でもジョーク記事掲載

 さらに、あの『ワシントン・ポスト Washington Post』が、「トランプカードで受ける恩恵」と称してジョーク記事を投稿。

「トランプカードでゲームに参加したら自動的に勝てますか?」という質問に、「ありえませんね。ただし、そのゲームで不正行為が行われたと不服を申し立てることができます」と、2020年の大統領選後に「選挙不正だった」と賠償を求める訴訟を起こしたトランプ陣営にちなんだ回答を。

「トランプカードは支払いに使えますか」には「試してみてください。支払いが拒否されたら、差別を受けたと大きな問題を起こせばいい」。

「レンタルDVD屋で使える?」には「これを使えばYouTubeのアルゴリズムが自動的に怪しげなものを見せてくれます」と答え、「本を借りることはできる?」に関しては「だめですね」と一刀両断しました。

 また、「トランプカードは病気予防に役立ちますか」との質問に「信じるのは自由です。フェースブックでコミュニティーでも作ってください」。

「一つのデザインで『OFFICIAL』のスペルが間違っていました。あれはわざとでしょうか?」に対しては、「スペルミスはカードの信頼性を証明するものです」と、トランプとその支持者を小馬鹿にしたコメントに徹しました。

 アメリカでは来年秋の中間選挙に向け、すでに前哨戦の準備が始まっています。2024年の大統領選挙を見据え支持者を増やしたいトランプ陣営の活動は、今後ますます活発になっていきそうです。

Sources:「Insider」「Bloomberg」「Washington Post」

<文/橘エコ>

【橘エコ】

アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。

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