54歳・乳がんで左胸全摘…ミスコン参加美女たちの生き様がすごい

54歳・乳がんで左胸全摘…ミスコン参加美女たちの生き様がすごい

左から、グランプリ受賞者の中野陽子さん(39歳)、橋紘子さん(45歳)、丹治泰子さん(54歳)

「ミスコン」と言えば、とくに大学のそれは外見重視の人気投票の色合いが強いところから、その“あり方”が問われるようになってきていますよね。

 先月4月30日に行われた「ミセス・インターナショナル2022日本大会」と同時開催の「ミズ・ファビュラス2022日本大会」は、単に若さや美貌だけでなく、参加女性の生き様やライフワークなど内面が評価基準という、まさにルッキズム(※)とは反したコンテストです。

(※)外見至上主義などと訳し、容姿の美醜で人を判断したり差別したりすることです。

◆様々なバックボーンを抱えた参加女性たち

「実母をガンで看取り、私自身も乳がんを患い左乳房を全摘しました。女性は家族の太陽で世界の太陽。私のこの輝きで世界を照らすことができたら…そう考えコンテストに挑戦しました」(丹治泰子さん、54歳)

「自身のADHDという特性に苦しみながら上手に付き合うコツを見出してきました。このコンテストに参加し同じように苦しみ向き合う方の助けとなりたい」(中山香里さん、30歳)

「視覚障害者の夫が急逝したことをきっかけに視覚障害者が鏡を見ずできる化粧療法“ブランドメイク”の普及活動に努めたいです」(藤江佐和子さん、56歳)

 持ち時間30秒のスピーチ審査では、上記のようなおよそミスコン会場での1シーンとは思えないようなシビアな内容のスピーチが繰り広げられました。この日本大会では、20代から67歳のファイナリスト44名が参加。後に世界大会に進出するグランプリや年代別やシングルマザー部門など様々な部門のグランプリが選ばれたのです。

◆義両親と同居のストレスで過食に、40代でダイエットを決意

 今回、ミセス・インターナショナル2022グランプリに輝いたのは専業主婦の橋紘子さん(45歳)。橋さんのこれまでのストーリーはこうでした。

「23歳で結婚し夫の両親も含む四世帯家族で同居をするようになってからストレスで過食になり一気に肥満体型になりました。そして40代でダイエットを決意しボディメイクの大会に出場できるまで体が改善。そんな矢先に子宮がんになり全摘出。でも、再びボディメイクの大会に出場するまで復活しました。今回グランプリに選んでいただいたことで、より多くの方に肥満に苦しむ方への私のアドバイスの声をお届けできたら…と思っています」

 橋さんはこの後、今年7月に米テネシー州で行われる世界大会に旦那さんと共に出場するそうです。世界大会は米国で42年もの歴史があるそうで、旦那さんのエスコート力も問われるのだとか。

◆乳がんで左乳房を全摘出後のコンテスト参加

 また「ミセス・インターナショナル2022」アジア・オセアニア日本代表に選ばれた丹治泰子さん(54歳)は、実母をがんで看取った後に自身も乳がんで左乳房を全摘出後のコンテスト参加でした。丹治さんは言います。

「乳房の再生手術も行い、全摘から6年経ちましたが再発もありません。術後、トレイルランニングに挑戦し山々から元気をもらったのです。この勢いで世界大会へ向けてチャレンジします!」

◆3人の育児をしながらバリバリ働く女性も参加

 そして「ミセス・インターナショナル2022」パンパシフィック代表に輝いた中野陽子さん(39歳)は現役の美容皮膚科医。3人の育児をしながら今年4月に開業したクリニックの院長に就任したばかりという超多忙な中のコンテスト参加でした。

「かつて麻酔科医として大学病院に勤務中に慢性的な心身疲労に陥った時にヨガと出会いました。今は薬剤師の夫と共にMEDCAREYOGA(メドケアヨガ)の普及活動をしています。医療(MEDICINE)とケア(CARE)とヨガ(YOGA)それぞれの適切な知識を融合させ、人々の健康増進をお手伝いする活動がしたいです」

◆「参加してよかった」と60歳の女性

 惜しくも受賞できなかったファイナリスト達も、口を揃えて「参加してよかった」「今まで経験したことがない素晴らしい時間だった」「周りの方にも勧めたい!」と言います。

 かつて在タイ日本大使館で一等書記官だった夫と共に4人の子供と共にタイに駐在していた大喜裕子さん(60歳)は受賞は逃しましたが悔いはないそうです。

「4人の子育てに追われ還暦までの30年間はまさに分刻みの多忙な日々でした。ようやく新たな自分の人生のスタートをこのコンテストに賭けました。未だ家庭の仕事や介護などで忙しい中ですが、合間でコンテストの準備に柔軟に取り組み人として成長できました。いろんな年代の女性の皆さんにオススメしたいです」

◆コンテスト参加にかかる費用は総額80万円〜約100万円

 でも、コンテスト参加っていくらかかるの? 素朴な疑問ですよね。ある参加者に、コンテストの募集から出場までの必要経費をこっそり伺いました。

「書類審査から面接、そしてファイナリストとして日本大会に出場するまでのキャンプ参加費や日本大会出場費がざっと30万円。それ以外に自主的にエステやジムやレッスン費で10〜20万円、イブニングドレス審査時のドレス費用とヘアメイクで人によりますが10〜15万円でしょうか。

これ以外に自由参加とはいえ受賞率にも多少の影響があると言われているランチ会やボランティア参加などが10〜20回ほどあり、地方参加者はその度に交通費や宿泊費がかかります。それらは基本的に自腹なので、総額50万円〜約100万円くらいではないでしょうか」

 100万円で得られる学びの場と自分の成長…なによりも“私が主役になれる舞台”が得られる! なにかのコンサルティング料だとかセミナー費用とか自分への投資とすれば、安いと思う人もいるののかも? しれない。

<取材・文/河合桃子>

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