パリマダム 中村江里子の私服公開「服を買い足さずにオシャレする」コツ

パリマダム 中村江里子の私服公開「服を買い足さずにオシャレする」コツ

大好きでどちらも長年着ているスカートとニットの組み合わせ。パイピングとタッセルがポイントの新調したバレリンで大人のかわいさをプラスして

新型コロナウイルスの影響で外出の機会が減ってから、2年以上がたちました。「気がつけば、洋服をずっと新調していなかった」「着るものがなくて慌てる」といった声も。そろそろオシャレがしたいですよね!

◆パリマダムのおしゃれとは

 そこで、大人女性のおしゃれアイデアを、パリ在住のフリーアナウンサー・中村江里子さんに聞きました。中村江里子さんのパーソナルマガジン『セゾン・ド・エリコ』最新号では、春夏のおしゃれアイデアが紹介されていますが、すべて私物だというからオドロキ。

中村さん自身は、「スタイリストやデザイナーといったファッションのプロというわけではないので、洋服は、その日、自分が着たいと直感で選んだものを着ているだけ。そんな私のスタイリングでいいのかしら……」と謙遜。過去の秋冬ファッション特集も含め、「もう、クローゼットのすべての服を出し切った感じです」と笑います。

パリで磨かれた美意識に、働くママの視点や、体形や体調などの変化を知る、大人ならではのファッションとは?中村さんに聞きました。

◆気に入った服は10年、15年と着ています

──オール私物での素敵なコーディネート。まず、その持ち数の多さに驚きます(笑)。シーズンごとに購入しているのでしょうか。

「とんでもない(笑)。シーズンごとに必ず新調する、なんてことはありません。ただ、私自身、洋服が好きだったり、夫も以前、ファッション関係の仕事をしていたおしゃれ大好きな人間なので、折に触れ服や小物をプレゼントしてくれたりします。また、『私服でお願いします』といわれるお仕事も多いので、どうしても数は増えてしまって……。

さらに、私の場合、好きで10年、15年、それ以上と長年着ている洋服が多くて、それが大きな要因かと思います。年齢を重ねた分だけ、服も小物類も増殖している感じです(笑)」

◆新しい靴が1足あれば、服はよみがえる

──なるほど。そうでしたか。でも、好きで長年着ていても、着慣れる、見飽きる服もありますよね?

「じつは私の場合、それがあまりなくて……。何年着ていても、袖を通すたびに『やっぱりこれ好き! このデザインいい!』と思うんです。頑固なのか、一途なのか(笑)。でも、好きなアイテムって、どうしても“同じ組み合わせ”で着ることが多くなりますよね。そうすると、たまに何か変化が欲しいな、ちょっとつまらないかな、と思うことはあります。それでも、好きなブランドのショップを覗いても、今季はいま一つピンと来ない……ということも。

そんなときは、無理して洋服を購入せずに、私は『靴』を新しくします。以前もムックの中で書いたことがあるのですが、いまどきの靴を1足投入することで、見慣れた服がまた違った表情を見せて、輝き始めるんです。だから、何か一つ新調するなら、私は『靴』がおすすめ!とよく言っています」

◆お気に入りのミュールサンダル

──特集の中では、黒とベージュのバイカラーのミュールサンダルが紹介されていますね。

「はい。これなどまさにそう。デニムも、個性的なオールインワンも新調したものではないのですが、うまく調和して。ヒールが凝ったデザインなのと、2色使いなのでどんな色にも合わせやすいし、存在感があります。

じつはこれ、とても気に入って購入したものの、まだ、おろすのもったいないかな〜としばらく躊躇していました」

──その気持ち、わかるような気がします。好きだからこそ、もったいなくて履けない。おろすタイミングを考えるってありますよね。

「ええ(笑)。でも、3人の子どもたちから一斉に『なぜ履かないの? いま履かないで、いつ履くの!?』と。ハッとしました。ヒールはチャンキーで安定感はありますが、高さがあるので、2、3年後の私の年齢では、これを履いてたくさん歩くのは難しくなっているかもしれない。ならば、いまどんどん履いて、楽しもう! と思いました」

◆大人のカジュアル、一番大事なのはシルエット

──家族5人ともファッションが大好きなバルト家。お子さんたちのファッションから影響を受けることはありますか?

「それぞれが一家言あるわが家。私の着るもの、履くものにもチェックが入って、なかなかの緊張感(笑)。言われて気づくことも、子どもたちの姿を見て感じることもいろいろ。

たとえば、カジュアルファッション。長女のナツエと長男のフェルディノンの二人は帽子やトレーナー、デニムなど共有で着て楽しんでいます。ですから、クリスマスや誕生日など、互いへのプレゼントも、貸し借りできることを前提に選んでいるようです(笑)。見ていて微笑ましくてかわいくて、いいな〜と思います。

ユニセックスなカジュアルファッションが主流のいまの時代、それができるんですよね。見ると、フェルディノンはピッタリめに、ナツエはゆるっ、だぼっと大きめに着ています」

◆流行の「ゆるだぼ」ファッションをしないワケ

──なかよし姉弟ですね。おしゃれの楽しみも2倍になりますしね。中村さんも流行りの「ゆるだぼ」ファッションをすることはあるのですか?

「私自身はしたことがありません。もともとジャストサイズで着るのが好みというのもありますが、“ゆるっ、だぼっ”とした装いは、やはり、その下に、若くて張りのある体があってこそ似合うものではないかと思うのです。若い人がしているとチャーミング。

でも、大人世代は体のいろいろなパーツが重力に逆らえなくなったり、腕や腿などに余分なお肉がついてきたりします。そんな私たちが“ゆるっ、だぼっ”としたファッションをしたら、だらしなく映ったり、気になる部分を隠したりしているようで、かえってその部分を強調してしまうのでは……と感じるのです。私もセーターやチュニックなど大きめのトップスを着ることはありますが、その場合はボトムをすっきりコンパクトにまとめます。そのほうが、大人の女性の場合は、品よくエレガントにまとまるように思います」

──なるほど。若作りではなく、若々しく軽快なコーディネートには、シルエットに注意が必要そうですね。ほかにも、カジュアルを素敵に着こなすポイントがあれば、教えてください。

◆大人のカジュアル、次に大事なのは小物づかい

「先ほどお話しした靴には、もう少し前振りがあって……(笑)。あるとき、ナツエがとてもかわいいサンダルを履いていました。若い人のブランドなので、手頃な価格で気の利いたキュートさもあります。履きやすく使い勝手もよさそう。『それかわいい! ママも買おうかしら』と言ったところ、『ママ、この間買ったあの靴があるでしょう! あれは一体いつ履くの!』となり、前述の話につながった次第です。たしかに、このバイカラーのミュールサンダルは若者には履きこなせないかな(笑)。大人の特権!」

──お子さんたち、鋭い指摘ですね。

◆Tシャツ+エルメスのスカーフで新たな装いが

「ええ。反省しました。また、いま次女のタカエがちょうどバンダナを楽しむ年齢になりました。カウボーイ巻きなどを上手にしていて、『わあ、懐かしい、かわいい!』と。でも、私がバンダナでこれをしてもたぶんかわいくない(笑)。

そこで、クローゼットのエルメスのスカーフで真似をしてみたところ、シルクの風合いや色合いが白いTシャツをランクアップしてくれて……。ころんとかわいいバッグを持てば、ホテルのショッピングギャラリーでも十分通用する装いに。カジュアルファッションも靴やバッグ、ピアスや時計などアクセサリーや小物類にちょっとこだわること、上質の物を持ってくることで、大人の女性ならではの余裕、こなれたエレガンスが生まれるように思いました」

ファッションが好きなパリマダム、中村さんならではの納得のお話。『セゾン・ド・エリコ』の特集では他にも、洋服のお直しのこだわりや、息子さんのお下がりのハットを使っての小物使いのアイデアなどが紹介されています。新しい季節の洋服を買いに行く前に、クローゼットを見直してみましょう。

<中村江里子 文/女子SPA!編集部>

【中村江里子】

本名:エリコ・バルト/1969年東京生まれ。フジテレビのアナウンサーを経て、フリーに。2001年にバルト氏(化粧品会社経営)と結婚、パリに暮らす。現在は3児の母で、パリと東京を往復しながら各メディアで活躍中。ライフスタイルブック「セゾン・ド・エリコ」シリーズ、近著『パリのおうち時間』 Instagram:eriko.nakamuraofficial

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