『ロマンス暴風域』渡辺大知は非モテ演技の天才だ。風俗嬢に恋する青年がリアル

『ロマンス暴風域』渡辺大知は非モテ演技の天才だ。風俗嬢に恋する青年がリアル

(C)「ロマンス暴風域」製作委員会・MBS

渡辺大知(わたなべだいち)主演で、非モテ男性と風俗嬢の恋を描いたドラマ『ロマンス暴風域』(MBS/TBS系、火曜25時28分〜ほか)に、第1話から衝撃を受けました。前クールの『明日、私は誰かのカノジョ』をはじめ話題作の多いドラマイズム枠で、原作は『おんなのいえ』『地獄のガールフレンド』などで有名な鳥飼茜の同名漫画です。

リアルな男女の生き様、心や性の機微を描くことを得意とする鳥飼茜ワールドが、映像でどう描かれていくのでしょうか。次話への“引き”がハンパなかった第1話のおさらいと、本作の見どころをご紹介します。今からでもぜひ追いついて欲しい!

◆非モテ男性が、風俗嬢に運命の恋

高校の非正規美術講師であるサトミンこと佐藤民生(渡辺大知)。非モテの自分から抜け出そうと婚活するも、非正規を理由に女性たちから相手にされず、就活もうまくいきません。そんな自分を慰めるように入った風俗店で出会った風俗嬢・せりか(工藤遥)にひとめ惚れしてしまいます。

せりかに運命を感じたサトミンはそのまま風俗店に通い、風俗嬢らしくない素人っぽさを持つせりかも、まんざらでもない感じの態度。それが、またサトミンを虜にしていきます。

ふたりはお店の外でデートをすることに。恋人のように動物園デートを堪能し、いちゃいちゃするふたり。盛り上がるだけ盛り上がった別れ際、せりかは衝撃的なひと言を発します。「私、明日結婚する」と。

◆朝ドラでも活躍の渡辺大知、非モテ男子が上手すぎる

非モテ男子を演じたら右に出る者はいないと名高い、渡辺大知。本作の主演で、その真骨頂を見せています。

ロックバンド「黒猫チェルシー」(現在は活動休止中)のボーカルとして芸能活動をスタートした渡辺ですが、俳優としても数多くの作品で魅力を放っています。現在放送中の朝ドラ『ちむどんどん』(NHK総合)でも、主人公の姉にプロポーズをする、少し癖のある“御曹司”を見事に好演。その後、フラれて身を引いた際には、多くの視聴者から惜しまれる存在感を残しました。

他にも数々の名演がありますが、筆者のいちおしは『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)で演じた、主人公・前田敦子の浮気を許し続けるミュージシャンの彼氏役。

本作のサトミンにおいては、とにかく“普通の男”を演じている渡辺。初めての風俗店での振舞い方から、非モテゆえにせりかにハマっていく様などが、本当に見事です。「なんで人生頑張んなきゃいけないの?身の丈で、ひっそりと生きるって人間的にいちばん害なくない?」と語る、いかにも今っぽい若者感を渡辺が演じることで、もの凄い説得力をもたせています。

◆工藤遥の、女性もメロメロにしてしまう色っぽさ

サトミンを取り巻く女性陣にも注目です。まず、サトミンが運命の恋に落ちる風俗嬢・せりかを演じているのは、元モーニング娘。の工藤遥。彼女が少し低めの声で発する、出身地山口の方言はやたらと色っぽい。「キスしたら好きになっちゃうじゃん」「あんたに出会うために、私はここにきたと」は、その落ち着いた声色により、女性ですらメロメロにしてしまう魅力がありました。

一方、普通っぽい価値観でサトミンと対峙する女友達・芝内理加を演じるのは内田理央。芝内は、自分はサトミンと恋愛する気はないものの、自分は彼にとって特別な存在であることを分かりながら振舞う役どころです。その女のリアルで絶妙な厭らしさを、内田はしっかり表現していました。

このあと登場予定なのが、“なっちゃん”(詳細を書くとネタバレになるので、役柄については追々)を演じる小野花梨。子役時代から演技を磨き、前クールのドラマでは、NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』ではヒロイン・上白石萌音の親友、『恋なんて、本気でやってどうするの?』(カンテレ/フジテレビ系)ではヒロイン・広瀬アリスの奔放なライバル役で注目を集めた彼女。どんななっちゃんを演じてくれるのか、今から楽しみです。

◆吹き荒れる恋の嵐は止まりません

運命の恋の相手・せりかが人妻だと知ったサトミン。第2話では、そんなせりかにますますのめり込み、まさかの実家にまで招待する運びに……サトミンの心に吹き荒れる恋の嵐は止まりません。

<文/鈴木まこと(tricle.llc)>

【鈴木まこと】

tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201

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