芸能人と不倫した33歳女性の見た“地獄”。妊娠したら「渡されたモノ」にがく然/2022人気記事BEST5

芸能人と不倫した33歳女性の見た“地獄”。妊娠したら「渡されたモノ」にがく然/2022人気記事BEST5

芸能人と不倫した33歳女性の見た“地獄”。妊娠したら「渡されたモノ」にがく然/2022人気記事BEST5の画像

2022年1~11月、女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとにBEST5まで紹介します。こちらは、「恋愛・結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は9月16日)

=================

「まさか自分が不倫相手の赤ちゃんを妊娠するなんて……。フラれて中絶して精神科に通うようになるとは思いもしませんでした。お酒、弱いのに毎日飲んでいます。アルコール依存かもしれません」

カレンさん(仮名・33歳)は、電話の向こう。話し始めてすぐ、ほろほろと泣き始めた。言葉をつまらせながら、有名芸能人Kさんとの辛すぎた恋愛ストーリーを話してくれた。

◆文具メーカーからマスコミの世界へ飛び込んだ

出会いは4年ほど前のことだった。文具メーカーのOLだったカレンさんは、友達の紹介でテレビ制作会社のADになった。担当した深夜番組でMCをしていたのがのちに不倫相手になる有名タレントのKさんだった。

「私は昔からテレビっ子で、特にバラエティ番組が好きでした。でもそれを仕事にしようと考えたことはなくて。教師の両親は保守的でしたし、大学を卒業し、なんの迷いもなく一般企業に就職をしました。でも、友達から“バラエティ制作の会社が募集してるよ”と聞いて、それならって。

紹介ということもあり、すぐ転職が決まり、28歳でこの世界に飛び込んだんです。その制作会社が、KさんがMCの番組を作っていることは、友達から聞いていました。もともとファンというほどではなかったけど、一回り以上年上のKさんは、テレビではおなじみの顔。ああ、この人の番組を作ってる会社なら入りたいなというのもありました。小さな会社でしたので、希望が通ってKさんの番組のADをさせてもらえたのです」

ADとは、アシスタントディレクターの略で、ディレクターを補佐する仕事。具体的には情報のリサーチ、キャスティング、出演者のマネージャーとの連絡、スタジオの大道具・小道具の予定をたてるなど、とても幅広いし、さまざまな人と接する。番組収録時には、楽屋にお茶や食事を準備。ロケなら出演者に直接着替えを渡すなど、出演者といちばんやりとりをするのがADだろう。

◆え? いいの? Kに言われてLINEを交換

「入社して3日目に、初めてKさんの番組に入りました。上司のディレクターに連れられて挨拶をしにいくと、“おお、新入りか?”って、すぐに顔を覚えてもらえました。女性が少ない現場だから、目立つんです。収録後には楽屋にひとりで挨拶に行ってね。ちょうどマネージャーさんがトイレかなんかで席を外していたんですよ。で、KさんからLINE交換しようと言われました。

え? いいの? Kさんは既婚で子どももいるのに……と一瞬思ったけど、相手は有名人ですからね。うれしくてその場でLINE交換しましたよ。そのすぐあとにマネージャーさんが戻ってきてヒヤヒヤしましたけど。同年代のイケメンで感じのいい人なんですよ、マネージャーさんは。その人なら独身ですから、Kさんとよりその人と恋していればこんなことにはならなかったと思うんですけどね……」

LINE交換したその日のうちに「今日はありがとう」などと普通のLINEのやりとりがスタート。毎日「今日はなにしてるの?」「今日は麻布でロケなんです」などと世間話。1週間後には「今夜は空いてる?」と食事に誘われた。その日は収録現場などの仕事はなく、指定された都内の店に向かった。

◆芸能人との初デート。当然のようにマンションへ

「一見(いちげん)さんお断りの超高級な和食屋さん。個室でした。Kさんは仕事のときと同じように朗らかでしたし、私はなぜかちっとも緊張しなかった。前から決まっていた場所で過ごしているような感覚……番組のことや、出てくる料理やお酒のことで話ははずみ、当然のようにタクシーでマンションに向かったんです」

セキュリティ万全の高級マンションの20階。だだっ広いワンルームは40平米ほど。モノが少なく生活感はない。シンプルで豪華なホテルのような、白と木目の部屋だった。

◆そうなるべくしてなったとしか思えない

「最初はKさんの部屋だと思っていました。でも、後にKさんから聞いたのですが、名義上は和食屋のオーナーの部屋だったみたい。Kさんのお住まいは埼玉。テレビ局からは遠いし、有名人だからプライベートでは誰かと外で会えない。和食屋さんにお金を払って、和食屋さん名義の部屋を借りてもらっていたみたいです。浮気だけじゃなく、普通に芸人仲間とのホームパーティーなどにも利用していたみたいです」

「マンションに行ったことも、部屋でベッドに押し倒されたことも、そうなるべくしてなったとしか思えない流れで……デジャヴのようというか……。ちょうど彼がいない時期だったからか、なんの抵抗もありませんでした。でも不倫は初めてでした。

今まで不倫してる友達には“自分が損するよ”なんて言ってたくせに、自分がそうなっちゃった。たぶん、世間で不倫してる人の大半って、私みたいに、気づいたらそうなってたという人が多い気がします」

◆心も身体も、仕事でも最高の相手だと思ったのに

その後も、毎月2回はレギュラー収録のために仕事の現場で会っていた。誰にもばれないまま、週1ペースでのデートは続いた。いつも、同じ和食屋さんのあとに同じマンション。誰にも言えない秘密のデートだったが、周囲が想像するような“不倫ならではの辛い気持ち”などは微塵(みじん)もなく、会うたびに心も身体も深くつながるような感覚だったと言う。そしてそれは、カレンさんが過去の恋愛では体験したことのないフィット感だったとか。

「私がKさんのとこに配属されてから、番組の視聴率がグンとよくなったんです。デートしていても、話すことの半分以上が仕事のこと。あとはお互いに好きなジャズや古典の話。彼は家族の話はしなかったし、私は質問しなかった。寂しがる時間もないくらいふたりでいれば楽しかったし、仕事は忙しかったし。会社のディレクターには私の仕事ぶりを“こまやかでいいね”なんてほめられて……この楽しい関係がずっと続くと思い込んでいました……それが私のただの勘違いだとわかったのは、半年たったころのことでした」

カレンさんが妊娠したのだ。それを知ったKさんは、カレンさんを避け始めた。

◆妊娠をきっかけに、離婚して私と結婚してくれるかなあ

「生理がこなくてアレッと思って。わたし、わりと予定通りに生理が来るタイプなんです。なので、2週間遅れたころには、妊娠かなって少し不安になりました。アマゾンで妊娠検査キットを購入して、やってみたら『陽性』。ああ……と思いながら病院に行ったら、やっぱり妊娠していました」

だが完全に妊娠したとわかったときのカレンさんの気持ちは、なんとも不思議だったと言う。

「これはまずいなと不安を感じる反面、ちょっと嬉しかったんですよ。だってね。いつもコンドームで避妊してたのに妊娠したってことは、神様からのプレゼントなのかなぁと思って……バカですよね。でも、これをきっかけに彼が離婚して私と結婚してくれるかなあとぼんやり空想したりもしました。とにかく彼に伝えなくてはと、病院から出たとこにあるカフェで、夕方にはLINEで妊娠を報告したんです」

すぐに既読はついたものの、深夜まで返事がこなかった。そんなことは、つきあってから初めてのこと。まさかの対応。カレンさんの心は、ザワつきはじめた。こんなはずではと、焦り始めた。

ほとんど眠れないまま翌朝を迎えたが、まだ返事はない。その日から次の収録までの3日間、カレンさんは毎日彼にLINEをし続けた。

◆うそでしょうそでしょ、なんで何も言ってくれないの

「お返事ください、話したいです……ってね。もちろん、相手は有名人で既婚者。私だって自分の立場くらいわかっていましたよ。だから、なるべくヒステリックにならないように気をつけました。返事がこないなんて、それまでのオープンで明るい彼からは思いもしなかった。え、うそでしょうそでしょ、なんで何も言ってくれないのって……心細くて仕方なくて」

そんなザワザワした気持ちのときにも、仕事でKさんのマネージャーさんと連絡をとらなくてはならなかった。

「話しながら胸のあたりがもんもんとしていていました。もうその頃は、マネージャーさん、うすうす私たちのことわかってたと思うんですよね。でも何も言わないし、こっちからは何も言えない。私の上司にも会社にもバレていませんでしたから、もちろん相談もできない……Kさんは有名人なので友達にも相談できない……苦しいまま1週間がたち、収録の日を迎えたんです」

◆久々に会ったKから「渡されたモノ」にがく然

1日で2本分の番組収録。夜の9時頃に終わり、いつものように彼の楽屋のドアをノックした。コンコン……扉を開くと、マネージャーはいない。Kさんは、こちらに背を向けるようにして、扉からは遠い、楽屋の端にあるメイクコーナーの白い椅子に座り、黙ったままだった。

「前の彼なら、コンコンってした時点で“あいよ”って明るく返事して、ドアを開けるとこっちを見てニコッて笑って“お疲れさん”って言ってくれたのに。その日の冷たさったらなかったです。その姿を目の当たりにして、私も何も言えなくて、扉のとこに凍り付いたまま立っていました。」

「何秒かたった頃でしょうか。彼から“扉閉めて”って言われて、閉めて、するとやっと彼がこっちを向いて、私のほうに歩いてきて言ったんです。ごめんな、って……。コレでなんとかしてくれって……気づくと、少し厚みのある茶色い紙袋を渡されてました。

え、これはなんなのなんなのって、頭の中がグルグルして。少しして気が付きました。よくドラマであるような、手切れ金とか渡されてるの?って。頭の中が整理できなくて、言葉が出なくて、その場で凍り付いていました」

するとその時、扉が開いて“Kさん”と呼ぶ明るい声がした。マネージャーだった。

◆茶封筒の中には300万円入っていた

「私とKさんの表情から何かを読み取ったふうでした。でも、何も言わずに笑顔になって、“Kさん、そろそろ次の現場に移動しますので”って。ニコニコしながら言われました。そしてふたりは、茫然(ぼうぜん)と立ったままの私を置いて、楽屋を出ていきました。

Kさんはもう私を見ることはなくて、“お疲れ様でした!”ってこっちを見てたのはマネージャーさんだけ。あのときの戸惑いといったら……。“悲しい”じゃないんです。まだそこまで気持ちはついていかなくて、現実に起きていることを認識しようとすることで精一杯だったんだと思います」

好きな人の冷たい態度。妊娠した赤ちゃんのことは一言も話せないまま……しばらく立ち尽くしていたが、ハッと我に返り、ひとまずトイレで気持ちを落ち着けた。茶封筒の中を確かめた。300万円入っていた。

◆赤ちゃんがいるのに私、お酒なんか飲んじゃって

「その都内のスタジオから、電車を乗り継いで下北沢のひとり暮らしの部屋に戻ったはずなんですが、スタジオから下北沢駅までの記憶がないんですよね。下北沢で電車を降りて、すぐ近くの酒屋さんに行ったところからは、また記憶があるんです。

普段は、滅多に家でひとりで飲むなんてないんですが、ビールと白ワインとチーズを買って帰って……お酒、弱いのにわんわん泣きながら飲んじゃって、ああ、赤ちゃんがいるのに私、お酒なんか飲んじゃってって思いながら、でもほとんど1本空けちゃって……ソファで服を着たままいつのまにか寝ていました」

その後のカレンさんの話は後編へ続く。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。

<文/安藤房子>

【安藤房子】

作家。恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書に『愛されて結婚する77のルール』など。Instagram:@ando.fusako.loveブログ:恋愛心理研究所 安藤房子の「ココロとカラダのレシピ」  

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?