「“推し”が結婚発表してから婚活をはじめた」女性が7ヶ月で結婚できたワケ

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恋愛・婚活アドバイザーのこめだゆきです。

ここ最近、婚活でうまくいっていない女性の共通項に、「推し活」に勤しんでいるということが増えています。ジャニーズや韓流スターなど好きな歌手がいて、日常の中で音楽を聞いているという人は多いですが、彼女たちはそんなレベルではありません。生活の大半を推しを追いかけることに注力しています。

◆彼よりもイケメンアイドルの推しの方が好き

都内に住むあつみさん(仮名・34歳)が推し活にハマったのは中学2年生の頃。とにかくイケメン好きで、イケメンでなければ付き合わないと決めていたほどでした。

男性の内面を見る目はなく、外見だけで男性を判断するので、イケメンだけどあつみさんのことを大切にしてくれないダメンズな男性とお付き合いすることが多かったそうです。

その結果、「大切にしてくれない彼よりもイケメンアイドルの推しの方が好き」と即答するほどさらに推し活に励むようになりました。そして、推し活のために融通の利く派遣社員や日雇いバイトをお仕事に選び、お金のかからない実家暮らしで、親にパラサイトしながら生活していました。

そんなある日、一番の推しが結婚発表をしました。推しも人間ですし、30歳も過ぎれば自然なことですが、推しが他の誰かと恋愛をしていたという事実に強くショックを受けたそうです。

自分が推しと結婚できるとは思ってはいなかったけれど、誰のものでもない夢を見させてくれる人であってほしかった、人のものになってしまった感覚がショックで、しばらくは生きる屍と化していました。

そして、心の空虚感や隙間をまた別の推しを見つけて埋めるようになりました。

◆推し活で誤魔化していた自分の本音に気づいた

当時付き合っていた彼はいましたが、付き合っているかどうか分からないほど音信不通な状態で大切にされていなかったので、「自分は推し活があればそれでいい、このまま一生一人で推し活をしながら、飢え死にしない程度に働いて、最悪“のたれ死に”したっていい」という思いだったそうです。

とは言っても、周りや同年代の芸能人の結婚や妊娠出産報告を聞くことが増えてくると、あつみさんも自分の人生を見つめ直したいと思うようになりました。

そこで、推し活を続けながら、自己啓発のための本やブログを読み始めました。そして、推し活だけでなく、自分がやってみたいことを色々とやってみようと思い、ずっと気になっていた料理教室に通い始めたそうです。

これまで推し活以外に没頭できることはなかったので、そうやって自分が興味あることをやっていくうちに、本当はどう生きたいのか、どうなりたいのかということを自問自答するようになりました。

その結果、推し活で誤魔化していた、「愛されたい」「大切にされたい」「結婚したい」という本音に気づいたのです。

◆相手を選ぶ判断基準はプロフィール写真だった

自分の望みがわかったところで、あつみさんは大切にしてくれない彼とはお別れして婚活をスタートしました。

ですが、現実はなかなかうまくいかず、これまでの恋愛と同じく彼ができても大切にされることなくお別れしてしまうことに悩みました。寂しさを埋めるためにセフレを作ることもあり、そんな自分を責めてしまいました。

あつみさんは自己流の婚活に限界を感じ、わたしが主催する講座を受講してくれました。

あつみさんに話を聞くと、あつみさんの婚活方法や今までの恋愛傾向は、幸せな結婚をするためのものとは真逆でした。

特に、相手を選ぶ判断基準がかなり限定的で、マッチングアプリのプロフィール写真を見るだけで恋愛対象としてありかなしかを決めていたのです。それでは素敵な彼と出会うことはできません。

◆コミュニケーション力を磨いていくようになった

そもそもなぜあつみさんはイケメンでないと嫌だと思うのか。

それは、コミュニケーション力が低いため、相手を会話の中で知って好きになることができず、簡単に相手を判断できる外見を重視してしまっていたからでした。

また、これまでずっとアイドルを追いかけてきたので、アイドルのようにイケメンでないと好きでい続けることができないと思っていたのです。

そこで、相手の魅力を引き出す質問方法や自分の話に興味を持ってもらう話し方などコミュニケーション力を磨いていくようにしました。

また、相手の内面を知り、尊敬できる部分にフォーカスしていくことで相手の人間性を好きになろうとしました。

その結果、真のイケメンとは顔の造形が完璧なことではなく、心底優しいことや誠実さがあること、また何かに努力をしている姿勢など、「イケてるメンタル」をもつ男性だと思えるようになったのです。

◆マッチングした相手とはまず会ってみる

そこから、あつみさんの婚活は変わりました。

マッチングアプリで今まではプロフィール写真を見るだけで相手を判断していましたが、生理的に無理でなければ、マッチングした相手とはまず会ってみるようにしました。

その結果、ほとんどの男性が写真はいまいちだけど、会ってみたら優しくて話し上手で、素敵な方ばかりだったのです。

その中で会うかどうかさえ迷うほど写真がイマイチな人がいました。「迷うなら会ってみましょう」というわたしのアドバイスで会ってみた結果、その彼は写真より実物の方がカッコよかったのです。

しかも、彼は心底優しく、世の中にこんなに誠実な男性がいるのかと思うほど素敵な男性だったのです。

あつみさんは男性にこんなにも優しくされた経験がなかったので、本当の意味で「男は顔じゃない」と理解できたそうです。

そして、その7ヶ月後にその男性と結婚することになりました。

◆素敵な彼と幸せな結婚ができた二つの理由

イケメンな推しがいることは平凡な日常生活が彩られ、生きがいになるのでとても素晴らしいことです。ただ、それによっていい男=イケメンという勘違いをしてしまうのは危険です。

また、推し活に没頭するあまり、自分の本音を誤魔化してしまったり、リアルな恋愛で彼と向き合うことから逃げてしまうのはとても悲しいことです。

長年推し活にハマっていたあつみさんが素敵な彼と幸せな結婚ができた理由は二つあります。

一つは一方的な感情を抱く推し活だけで満たされるのではなく、愛して愛される恋愛を求めてもいいと思えたこと。もう一つは、男性を外見だけで評価しなくなったことです。

彼女は今、旦那様にとって一番の推しになることができました。誰かを推し続けるのもいいですが、推される幸せを感じてとても幸せな結婚生活を送っています。

今でも推し活は続けていますが、リアルな日常にこそ幸せがあることを実感しているので、以前のように自分の本音を見失うことはなくなり、趣味の一つとして楽しむことができているそうです。

<文/こめだゆき>

【こめだゆき】

恋愛・婚活アドバイザー。毒親育ちから自己肯定感が低く、長年恋愛依存で苦しむ。自己改革の末、今の夫と復縁し結婚。主催する講座、オンラインサロンには全国から多数の婚活女性が集まる。ブログ、Instagram:@komeda.yuki

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