恋愛下手の35歳女性、お金の使い道を変えたら「すぐ結婚できた」。1回2500円の“意外すぎる課金先”とは?
2023年09月16日 15時47分女子SPA!

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恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。
これまで1000人以上の「出会いがない男女」の相談に乗ってきた筆者ですが、かつては髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の「もったいないところ」をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
以前、筆者のところへご相談に来てくれた美穂さんという女性(仮名・35歳/医療メーカー勤務)から、嬉しい報告がありました。もちろんどの結婚報告も嬉しいのですが、重度に“こじらせていた”美穂さんからのご連絡は、特に嬉しかったです。
そこで、結婚に至った経緯などを取材させてもらいました。
美穂さんは女性が多い医療系の大学を卒業し、今の会社に就職します。新社会人のころに合コンで知り合った男性とデートをしたものの、相手がグイグイくることで冷めてしまい連絡をとらなくなりました。それ以外に恋愛らしいことはしたことがなく、そのまま30歳になりました。
30歳で彼氏がいないのはヤバイと思って、婚活イベントに参加します。そこでマッチングした、5歳年下でゲーム会社への就職を控えた学生とお付き合いすることになりました。彼は社会人経験をした後にゲームクリエイターを目指して専門学校に入ったという経歴があり、25歳で学生だったのです。
相手が年下で学生ということもあり、デートはいつも割り勘です。
美穂さんは東京・練馬在住ですが、彼氏は神奈川県の藤沢に住んでいました。はじめは「江ノ島が近くていいな! 行ってみたい」と思ったので、藤沢のデートを楽しむことができました。ですが、2回目以降は彼の家の近所のファミレスで会うことが多くなりました。
練馬から彼の住むエリアへ行くのには1時間半以上かかります。それでも「東京は混むしイヤ」と言う彼氏にすっかり夢中になっていた美穂さん。嫌われたくなくて、近くで会いたいとお願いができません。
我慢して彼に合わせていたのに、相手からのLINEが減り、彼から誘われなくなり……やがてLINEは既読もつかなくなりました。初めての彼氏とは、全く対等な関係でなかったのです。
手痛い失恋の後、恋愛本を読み、ネットで恋愛情報をたくさん読むようになった美穂さん。
『ルールズ―理想の男性と結婚するための35の法則』(ベストセラーズ刊)という90年代に世界的ベストセラーになった恋愛本には、「メールの返信は24時間おいてから」と書いてありました。それを見て、「すぐにLINEを返信していたからいけないのかな」と思ったそうです。
ルールズが出版された時代、インターネットはアナログ回線です。常にオンラインの令和に同じことをやったらただの“反応が鈍い人”なのに。
また、バブル時代に結婚した自分の母親が「デート代は男が奢るもの」と言っていたのを思い出し、お金を支払ってもらうことが愛情なのかもしれないと思うようになったことも。
次はちゃんと愛されて大事にされる恋愛をしようと思い、31歳の時にリーズナブルなオンライン結婚相談所に入会します。しかし、あまり会えないし、サポートもあまりしてもらえませんでした。
次はランクを上げて、比較的サポートが充実しているという仲人型結婚相談所の中で安いところを探し入会しました。男性からの申込み(直接会いたいというオファー)はそれなりに来るようになりましたが、かといって会ってみたいと思える男性もあまりいません。
美穂さんはここでまた、情報収集に走ります。
ある結婚相談所のブログでは「自分に申込みしてくれた男性の中から男性を選ぶ方がよい。女性は愛される方が幸せになれるから求めてくれる男性から選ぶべし」「だんだん好きになることがあるから、ピンとこなくても3回会ってみよう」のようなことが書いてありました。
それを見て「元カレのときは、自分の方が好きになってしまったからうまくいかなかったのか」と思うようになっていた美穂さんは、お見合いして疲れると思った相手でも、2回3回と会ってみることにしました。
やがてネットで情報を集める中で、マッチングアプリが流行っていることも知ります。一番有名なPairs(ペアーズ)に登録したら同僚に見つかりそうだと思い、youbride(ユーブライド)というマッチングサイトに登録しました。
Pairsと比べるとユーブライドはユーザーの年齢層が高く、たしかに美穂さんの同年代には会いにくいと思います。
その中で「会ってみませんか?」と誘ってくれた男性がいました。駅改札での待ち合わせでしたが、それらしい人が見当たりません。そうこうするうちに気持ち悪い男性が近づいてきたので、あわてて「どこにいるか分からないので帰ります。ごめんなさい」とメッセージを送った美穂さん。男性とは会わずに帰って、そのまま退会までしてしまいました。
相手に今どこにいるかを確認するとか、その日の服装を質問するといったことは、思いつかなかったそうです。
結婚相談所でも100人前後とお見合いして、2~3人からは真剣交際の打診もありました。しかしどの人とも、当たり障りのない話しかできず距離が縮められませんでした。なにか質問したら嫌われるかもしれないと思うと不安で、踏み込んだ質問は何もできなかったのです。
美穂さんが私のところへ初めて相談に来てくれたは、そのころでした。
美穂さんに対しての正直な第一印象は「学生っぽい」でした。
30代なのに、服は『non-no』(20歳前後をターゲットにした女性誌)に掲載されているようなブランドで買うことが多く、トップスの値段を聞いたら3900円ぐらい。服のテイストが、学生時代から変わらずに止まっているのです。
仕事柄、職場では白衣を着ることも多いそうなので、服装が学生からアップデートされないのはやや仕方がないのかもしれません。
とはいえ婚活相手の男性たちは華やかな丸の内OLとも比較検討します。男性は写真を見て「いいな」と感じないと、プロフィールは読みもしません。「医療系だから素朴なんだ」とは思ってもらえないのです。
美穂さんは決して年収が低いわけではないのに、安い結婚相談所を探すなど、出会いに関して全体的に節約しがちなのです。
お見合い写真撮影の時に着ていたピンクのワンピースは1万円ほどでした。もちろんその服が似合っているのなら、お買い物上手で生活力が高くて配偶者にピッタリな女性だと思います。でも学生っぽいアラサーになるだけなら、その選択は残念なのです。
デート用の服を一緒に探しに行き、職場にも着ていけそうなタイトなワンピースを3万円ほどで購入しました。「こんな高い服を買ったの初めて」と言われたのを覚えています。
そのワンピースは職場でも好評で「彼氏ができたの?」と聞いてくる同僚がいたそうです。婚活していることを打ち明けたところ、同僚もマッチングアプリで婚活をしていると言われて、仲間ができました。
取材時に教えてもらったのですが、美穂さんは結婚相談所をやめてマッチングアプリに切り替えていました。婚活仲間の同僚からwith(ウィズ)が婚活にいいと言われたそうです。
withに登録するために同僚と代々木公園に出かけて、マッチングアプリ用の写真を撮影して登録したのです。
アプリ登録2日後にマッチングしたのが、のちの配偶者となる1歳年上の男性でした。どの男性とも、初デートではヘアメイク・ネイルの専門店「アトリエはるか」に行き、ヘアセットをしてもらうようにしました。ダウンスタイルなら2500円弱、アップでも3500円ちょっとでセットしてもらえます。
「自分でやると崩れやすいんですが、プロにやってもらうと髪が崩れないし、髪がちゃんとしていると同じ服でも全然違いました。夫とは3回目のデートまで毎回、ヘアセットをしてもらってから行きました」
マッチングから1か月半後に、のちの夫さんからお付き合いを申込まれます。その場で美穂さんが「結婚ってどんな感じで考えてますか?」と確認したところ「結婚前提でお付き合いしてほしいです」と告白しなおしてもらえたそうです。
半年後には両親に紹介し、1年以内に婚姻届を提出と、とてもスムーズに婚活を卒業しました。
「ブログやSNSの情報や恋愛指南書を読んで、恋愛情報に振り回されました。振り返ると一番効果があったのは美容室でヘアセットしてデートに行くことだったと思います」
こう語ってくれた美穂さん。外に“正解”を探すと、自分はどんな女性なのか見落としてしまいますよね。
出会いの場に課金するより、外見のレベルアップに課金する方が効果を感じられるケースもあるので参考にしてください。多くの結婚相談所では、会員に「あなたの格好、学生っぽいよ」とは教えてくれません。
外見がさえないからと相手を雑に扱うのはもちろんよくないことです。ただ、彼氏から大事にされない恋愛をしがちな女性には、自分の身なりに課金しない方が多い印象です。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
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これまで1000人以上の「出会いがない男女」の相談に乗ってきた筆者ですが、かつては髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の「もったいないところ」をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
30代に突入するまで、恋愛経験ゼロだった女性
以前、筆者のところへご相談に来てくれた美穂さんという女性(仮名・35歳/医療メーカー勤務)から、嬉しい報告がありました。もちろんどの結婚報告も嬉しいのですが、重度に“こじらせていた”美穂さんからのご連絡は、特に嬉しかったです。
そこで、結婚に至った経緯などを取材させてもらいました。
美穂さんは女性が多い医療系の大学を卒業し、今の会社に就職します。新社会人のころに合コンで知り合った男性とデートをしたものの、相手がグイグイくることで冷めてしまい連絡をとらなくなりました。それ以外に恋愛らしいことはしたことがなく、そのまま30歳になりました。
30歳で彼氏がいないのはヤバイと思って、婚活イベントに参加します。そこでマッチングした、5歳年下でゲーム会社への就職を控えた学生とお付き合いすることになりました。彼は社会人経験をした後にゲームクリエイターを目指して専門学校に入ったという経歴があり、25歳で学生だったのです。
デートはいつも、片道1時間半以上かけて彼の近所へ
相手が年下で学生ということもあり、デートはいつも割り勘です。
美穂さんは東京・練馬在住ですが、彼氏は神奈川県の藤沢に住んでいました。はじめは「江ノ島が近くていいな! 行ってみたい」と思ったので、藤沢のデートを楽しむことができました。ですが、2回目以降は彼の家の近所のファミレスで会うことが多くなりました。
練馬から彼の住むエリアへ行くのには1時間半以上かかります。それでも「東京は混むしイヤ」と言う彼氏にすっかり夢中になっていた美穂さん。嫌われたくなくて、近くで会いたいとお願いができません。
我慢して彼に合わせていたのに、相手からのLINEが減り、彼から誘われなくなり……やがてLINEは既読もつかなくなりました。初めての彼氏とは、全く対等な関係でなかったのです。
調べて考えて正解を探し迷走「こじらせ女子」の誕生
手痛い失恋の後、恋愛本を読み、ネットで恋愛情報をたくさん読むようになった美穂さん。
『ルールズ―理想の男性と結婚するための35の法則』(ベストセラーズ刊)という90年代に世界的ベストセラーになった恋愛本には、「メールの返信は24時間おいてから」と書いてありました。それを見て、「すぐにLINEを返信していたからいけないのかな」と思ったそうです。
ルールズが出版された時代、インターネットはアナログ回線です。常にオンラインの令和に同じことをやったらただの“反応が鈍い人”なのに。
また、バブル時代に結婚した自分の母親が「デート代は男が奢るもの」と言っていたのを思い出し、お金を支払ってもらうことが愛情なのかもしれないと思うようになったことも。
次こそ愛されたい! 婚活に“課金”を始めるも迷走
次はちゃんと愛されて大事にされる恋愛をしようと思い、31歳の時にリーズナブルなオンライン結婚相談所に入会します。しかし、あまり会えないし、サポートもあまりしてもらえませんでした。
次はランクを上げて、比較的サポートが充実しているという仲人型結婚相談所の中で安いところを探し入会しました。男性からの申込み(直接会いたいというオファー)はそれなりに来るようになりましたが、かといって会ってみたいと思える男性もあまりいません。
美穂さんはここでまた、情報収集に走ります。
ある結婚相談所のブログでは「自分に申込みしてくれた男性の中から男性を選ぶ方がよい。女性は愛される方が幸せになれるから求めてくれる男性から選ぶべし」「だんだん好きになることがあるから、ピンとこなくても3回会ってみよう」のようなことが書いてありました。
それを見て「元カレのときは、自分の方が好きになってしまったからうまくいかなかったのか」と思うようになっていた美穂さんは、お見合いして疲れると思った相手でも、2回3回と会ってみることにしました。
マッチングサイトは「待ち合わせに失敗して退会」
やがてネットで情報を集める中で、マッチングアプリが流行っていることも知ります。一番有名なPairs(ペアーズ)に登録したら同僚に見つかりそうだと思い、youbride(ユーブライド)というマッチングサイトに登録しました。
Pairsと比べるとユーブライドはユーザーの年齢層が高く、たしかに美穂さんの同年代には会いにくいと思います。
その中で「会ってみませんか?」と誘ってくれた男性がいました。駅改札での待ち合わせでしたが、それらしい人が見当たりません。そうこうするうちに気持ち悪い男性が近づいてきたので、あわてて「どこにいるか分からないので帰ります。ごめんなさい」とメッセージを送った美穂さん。男性とは会わずに帰って、そのまま退会までしてしまいました。
嫌われるのが怖くてコミュニケーションをとれない
相手に今どこにいるかを確認するとか、その日の服装を質問するといったことは、思いつかなかったそうです。
結婚相談所でも100人前後とお見合いして、2~3人からは真剣交際の打診もありました。しかしどの人とも、当たり障りのない話しかできず距離が縮められませんでした。なにか質問したら嫌われるかもしれないと思うと不安で、踏み込んだ質問は何もできなかったのです。
美穂さんが私のところへ初めて相談に来てくれたは、そのころでした。
30代なのに、服装が学生時代で止まっている
美穂さんに対しての正直な第一印象は「学生っぽい」でした。
30代なのに、服は『non-no』(20歳前後をターゲットにした女性誌)に掲載されているようなブランドで買うことが多く、トップスの値段を聞いたら3900円ぐらい。服のテイストが、学生時代から変わらずに止まっているのです。
仕事柄、職場では白衣を着ることも多いそうなので、服装が学生からアップデートされないのはやや仕方がないのかもしれません。
とはいえ婚活相手の男性たちは華やかな丸の内OLとも比較検討します。男性は写真を見て「いいな」と感じないと、プロフィールは読みもしません。「医療系だから素朴なんだ」とは思ってもらえないのです。
1万円のワンピース、“買い物上手”と“残念”の違い
美穂さんは決して年収が低いわけではないのに、安い結婚相談所を探すなど、出会いに関して全体的に節約しがちなのです。
お見合い写真撮影の時に着ていたピンクのワンピースは1万円ほどでした。もちろんその服が似合っているのなら、お買い物上手で生活力が高くて配偶者にピッタリな女性だと思います。でも学生っぽいアラサーになるだけなら、その選択は残念なのです。
デート用の服を一緒に探しに行き、職場にも着ていけそうなタイトなワンピースを3万円ほどで購入しました。「こんな高い服を買ったの初めて」と言われたのを覚えています。
そのワンピースは職場でも好評で「彼氏ができたの?」と聞いてくる同僚がいたそうです。婚活していることを打ち明けたところ、同僚もマッチングアプリで婚活をしていると言われて、仲間ができました。
結婚相談所をやめて○○に課金した結果
取材時に教えてもらったのですが、美穂さんは結婚相談所をやめてマッチングアプリに切り替えていました。婚活仲間の同僚からwith(ウィズ)が婚活にいいと言われたそうです。
withに登録するために同僚と代々木公園に出かけて、マッチングアプリ用の写真を撮影して登録したのです。
アプリ登録2日後にマッチングしたのが、のちの配偶者となる1歳年上の男性でした。どの男性とも、初デートではヘアメイク・ネイルの専門店「アトリエはるか」に行き、ヘアセットをしてもらうようにしました。ダウンスタイルなら2500円弱、アップでも3500円ちょっとでセットしてもらえます。
「自分でやると崩れやすいんですが、プロにやってもらうと髪が崩れないし、髪がちゃんとしていると同じ服でも全然違いました。夫とは3回目のデートまで毎回、ヘアセットをしてもらってから行きました」
最後はみごとなスムーズさで婚活を卒業
マッチングから1か月半後に、のちの夫さんからお付き合いを申込まれます。その場で美穂さんが「結婚ってどんな感じで考えてますか?」と確認したところ「結婚前提でお付き合いしてほしいです」と告白しなおしてもらえたそうです。
半年後には両親に紹介し、1年以内に婚姻届を提出と、とてもスムーズに婚活を卒業しました。
「ブログやSNSの情報や恋愛指南書を読んで、恋愛情報に振り回されました。振り返ると一番効果があったのは美容室でヘアセットしてデートに行くことだったと思います」
こう語ってくれた美穂さん。外に“正解”を探すと、自分はどんな女性なのか見落としてしまいますよね。
出会いの場に課金するより、外見のレベルアップに課金する方が効果を感じられるケースもあるので参考にしてください。多くの結婚相談所では、会員に「あなたの格好、学生っぽいよ」とは教えてくれません。
外見がさえないからと相手を雑に扱うのはもちろんよくないことです。ただ、彼氏から大事にされない恋愛をしがちな女性には、自分の身なりに課金しない方が多い印象です。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
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