「睡眠のゴールデンタイムは22〜深夜2時」は嘘!?睡眠伝説のウソホント

「睡眠のゴールデンタイムは22〜深夜2時」は嘘!?睡眠伝説のウソホント

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【快眠特集vol.3】

 寝つきが悪いときには牛乳を飲む、22時〜深夜2時が睡眠のゴールデンタイムなどなど、世の中にはさまざまな“睡眠神話”が存在しています。なかには、これらを信じて日々実践している人もいることでしょう。ただ、その真偽のほどは定かではありません……。

 そこで今回は、睡眠神話の真偽について日本睡眠改善シニアインストラクターの安達直美さんにお聞きしました!

◆人間の睡眠時間は7時間がベスト→△

「じつは、7時間程度の睡眠をとっている人は長寿が多いという統計結果(※)がでているのです。7時間前後の睡眠をとっている人は、そうでない人に比べて男女ともに5年後の死亡率が低いという統計結果(※)が出ています」

 なんと、睡眠時間によって死亡リスクに差があるというのです! なにがなんでも7時間寝なければならないのでしょうか。

「7時間はあくまで目安。適した睡眠時間は個人によって異なります。まずは、睡眠が足りているかどうかを判断するのが先決です。たとえば、午前中はいつも眠いと感じているならば、睡眠が不足している可能性が高いので、そういう方は少しずつ睡眠時間を増やして、ベストな睡眠時間を見つけましょう」

 また、適した睡眠時間は年齢によっても変化するとのこと。睡眠時間を探る旅は続くのですね……。

◆睡眠のゴールデンタイムは22時〜深夜2時 →×

 なんと、睡眠のゴールデンタイムに関しては「×」! そもそも、ゴールデンタイムとは一体何なのでしょうか?

「深い睡眠をきっかけに分泌される成長ホルモンによってお肌の皮膚組織のターンオーバー(生まれ変わり)が促進されることを指して“お肌のゴールデンタイム”と表現されています。深い睡眠をとることが重要なので、時間帯が少々ずれても気にしなくて大丈夫です」

 22時〜深夜2時に成長ホルモンが分泌するわけではないんですね。では、何ゆえこの説が広まったのでしょうか?

「おそらく、ゴールデンタイムの説が出てきた時代は22時台の就寝が一般的だったことも関係しているようです。しかし、現代の日本人の平均就寝時間は0時を超えています。その場合は、毎日同じ時間に眠ることで、体が睡眠リズムを覚えて深い眠りに入りやすくなり、成長ホルモンの分泌を促すのです」

 いくら遅い時間になろうとも、規則正しい時間に眠ることが重要とのこと。ゴールデンタイムは一日にしてならず、なんですね。

◆眠る前に牛乳を飲むとよく眠れる →△

 長らく唱えられている“就寝前に牛乳を飲むとよく眠れる”説。毎日実践している人も多いかと思いますが、実際のところは「△」。

「牛乳に含まれるトリプトファンという成分が、睡眠の質を向上させるのはたしかです。なので、まったく根拠がないというわけではないのですが、睡眠の改善に必要な牛乳の摂取量はドラム缶1本分! どう考えても摂取するのは難しい量ですよね」

 また、牛乳に含まれている乳脂肪分は睡眠中に脂肪として吸収されてしまうため、ダイエットの観点でもあまりオススメできないとか。

「睡眠を改善するという目的ならば、昼間にしっかり太陽の光を浴びるなど、夜の入眠を促すホルモン・メラトニンの分泌を促すほうがより効果的でしょう。ただ、牛乳を飲むことでリラックスできるという方は、ムリにやめる必要はありません。就寝前のリラックスこそが、快眠のカギとなります」

 

◆眠れない時に寝酒でぐっすり寝られる →×

 眠れない夜、つい手が伸びてしまうアルコール。しかし、寝酒に関しては100%NGです、と、安達さん。

「お酒を飲むとぐっすり眠れているように思えますが、じつは意識を失っているようなもの。自律神経活動がお休みモードにならず、いくら深く眠っている気がしても、脳や体の機能回復は期待できません」

 また、アルコールは尿の排出を誘発するため、結局は眠りが浅くなってしまうとのこと。就寝前のアルコールは、心身を休ませてくれないんですね……。

「現在お酒に頼ってしまっている人は、まずは寝ようと思っている時間の30分前に飲むのをやめてみましょう。その後、1時間、2時間と飲酒と就寝時間の間隔を少しずつあけていき、飲まないで眠れる日を挟むなどの対策が理想です」

 これまで信じられていた睡眠神話は、ゴールデンタイムのように時代とともに変わるものもあれば、牛乳のように勘違いされていたものなどさまざま。今いちど、睡眠について考えてみるキッカケにしてみては?

※アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校Daniel F. Kripke氏が1980年代に130万人以上を対象に行なった大規模調査

<TEXT/谷口京子(清談社)>

●安達直美さんプロフィール

エス アンド エー アソシエーツ取締役・常務執行役員。日本睡眠改善シニアインストラクター。国内大手航空会社において国際線客室乗務員として勤務後、寝装品メーカーの研究所で主任研究員として睡眠に関する研究に従事。睡眠文化戦略コーディネーターを経て、現職に至る。

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