ふだんコンサバ系の人が、デニムを履くと何か変なわけ

ふだんコンサバ系の人が、デニムを履くと何か変なわけ

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●連載「ファッション誌が答えてくれない相談」30 by小林直子●

◆Q.デニムパンツが似合いません

 いつもスカートをはいているせいでしょうか。ジーンズが何だか似合いません。何かが変です。なぜでしょうか? ちなみにいつもはコンサバの服が多いです。

 

◆A.コンサバとデニムは、そもそも相性が悪いのです

 多くの人が「コンサバ」という言葉である特定のスタイルを表現しますが、実はどこにもコンサバのはっきりした定義は記されていません。また使う人によっても何をコンサバと呼んでいるのか、その範囲も違うようです。

 そのかわり、海外ではレディライクスタイルという言葉があり、これはレディのような、つまりお嬢様風なスタイルを指しています。日本のコンサバはこのレディライクスタイルとニアリーイコールの関係で、まったく一緒ではありませんが、ほぼ一緒ぐらいです。

 たとえば、日本の皇室の方々のスタイルを思い出してください。あれが正統なコンサバです。

 ところで、そのコンサバですが、ことごとくジーンズと相性が悪いのです。もともとコンサバブランドにはパンツのラインナップが少ないのです。なぜなら、レディは滅多なことではパンツをはかない、もちろんジーンズもはかないという設定だからです(はくとしたら作業着であるジーンズではなくて、乗馬パンツぐらいなもの)。

◆コンサバなジャケットとジーンズが合わないわけ

 レディライクスタイルはそのほとんどがフェミニン100%です。甘辛ミックスなどといって、ワンピースにライダースなんて合わせません。もともとフェミニン100%なので、男性的なアイテムを合わせない設定でデザインされています。

 だからなのでしょう。コンサバテイストのワンピースにライダースを合わせても何か妙ですし、ジーンズをはいてから、コンサバのジャケットを羽織っても、なんだかおかしいのです。

 またコンサバテイストの服は基本的にきっちり着る設定です。そこには着崩しとか、外しとかありません。コンサバのブラウスの第一ボタンは外さないでしょうし、ジャケットの袖はまくらないでしょう。なんせレディなのですから、崩さないのが基本です。

 レディライクスタイルに近い、つまりお嬢様風のスタイル寄りのコンサバの服が多い場合、フェミニン100%、そしてきっちり崩さないで着る設定なので、そこにいきなりリーバイスのジーンズなんかを持ってくると、なんとなく変な感じがすると思います。レディと、作業着であるジーンズの相性はよくないのです。

◆フェミニンなジーンズを選ぶこと

 それでもたまにはジーンズをはきたい、もしくはカジュアルなパンツをはかなければいけないとき、どうすればいいでしょうか。方法は2つあります。

 昨今のコンサバは、昔ほどガチガチのお嬢様風ではなくなっています。ブランドによっては、お嬢様にお似合いのジーンズもどきを作っているブランドもあります。

 ですから、もともとコンサバの服しか持っていないところへジーンズを合わせるのなら、こういったコンサバテイストのブランドで売っているフェミニンなジーンズを選ぶこと。これだったら、お嬢様だってたまにはジーンズをはいてみたいの、みたいな感じのスタイルになると思います。

 もう1つの方法は、持っているコンサバの服と合わせるのをあきらめて、まずジーンズを決めてから、そのジーンズに似合うようなシャツなり、ジャケットなりを選ぶ方法です。これだったら、ごく普通のジーンズのコーディネートができるだろうと思います。

◆髪形もメイクもコンサバなら、いっそデニムは諦める

 ただしコンサバでいつも決めている方は、靴やバッグ、髪形やメイクもコンサバの可能性が高いです。

 コンサバの髪形とはきっちりカールしてあって、風や嵐でも崩れません。メイクだって、朝から晩までずっとそのまま崩れません。とにかくコンサバの辞書には「崩れる」はないのです。

 ですから、普通のジーンズからコーディネートを作っていっても、最後に残った髪形、メイク、靴、バッグがまだコンサバのままだとしたら、なんとなくちぐはぐした感じが残ってしまうので注意が必要で、そこはちょっと崩さないことには、ジーンズは似合わないでしょう。

 そんな崩れるなんて嫌、無理という場合は、ジーンズはあきらめて、コンサバブランドで売っている、コンサバなジャケットやシャツにも合わせられるパンツにしたらよいのではないでしょうか。それが一番無難です。

 テイストミックスが流行の昨今ですが、コンサバはテイストをミックスできないと覚えておきましょう。

<TEXT/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒、文化服装学院卒。東京コレクション参加ブランドのパターンナー、大手アパレル会社の企画室を経て独立。現在、湘南エリアを中心に独自に開発したメソッドによるファッション・レッスン、各種ワークショップを開催するなど活動中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』発売中。ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』

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