アラフォー不妊治療で気づく「実は病気」の可能性あり?!

アラフォー不妊治療で気づく「実は病気」の可能性あり?!

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 アナタは独身? 既婚? お子様はいますか?

 アラサー以上の方であれば独身でも、一度は結婚や出産を考えたことはあるのではないでしょうか。

 独身にとっては結婚がゴールのようでも、夫婦にもよるとは思いますが、結婚したら次は出産という人生の選択が待ち構えていますね。

 少子高齢化・晩婚化の影響もあり不妊症で悩む人が増加していると言いますが、リアルな不妊治療事情を不妊治療専門の六本木レディースクリニックの医師、山中智哉先生に聞きました。

◆不妊治療の高齢化

 不妊症に悩む方が来院していると思いますが、何歳くらいの方が多いのでしょうか。

山中先生「5年位前に開院した時は、平均38〜39歳くらいの患者さんが中心だったのですが、今は41〜42歳くらいが多くて、年齢が上がってきていますね。結婚してから長年不妊治療をしてきた夫婦や、初婚で年齢的に出産を焦っている夫婦等、背景は様々ですが」

 独身・彼氏なし・30代後半の筆者も全く他人事ではありません……。ちなみに夫婦で通院する方が多いですか?

山中先生「前は女性だけということが多かったですけど、最近はご夫婦で来られる方が多くなってきましたね。ここ5年くらいの間で不妊治療は“夫婦でする必要がある”と、理解が深まってきている傾向があります」

◆4割は男性が原因!?

 不妊症の要因はやはり老化による女性機能の低下が多いのでしょうか。

山中先生「いえ、最近ではよく言われるようにもなりましたが、不妊の原因の4割は男性側に原因があります。その中には、勃起不全(いわゆるED)といった機能障害から、精子が少ないとか、精子の運動性が悪いとか、あるいは元々精子がいない(無精子症)といった精子自体に問題がある場合が含まれています」

 ちなみに友人で、旦那がエッチできなくて人工授精で妊娠した夫婦がいるのですが…旦那の浮気はないようなんですが、奥さんとはデキなくてAVとか1人ではデキるんですよ。それもEDですか?

山中先生「はい。そういう自慰行為はできても、性交渉はできないという患者さんも結構いますよ。中には性行為はできても、膣内にうまく射精ができないという方もいますね」

 そもそも物理的に勃起できないことがEDなのかと思っていました!

山中先生「自慰行為の時に勃起をしても、実際の性行為の時に勃起しないのであれば、それはEDとなります。奥さんやパートナーと性行為ができなくなる要因としては、“長く一緒にいることで馴れ合い、性的魅力を感じなくなった”とか“子作りのためだけのセックスに対するプレッシャーやストレス”など、心理的な要素があると思われますね」

◆若い頃にかかった性病が不妊の原因になることもある

 一方で女性起因の場合ですが。

山中先生「女性が妊娠に適している年齢、生物学的には20歳前後、一般的にも28〜32歳くらいと言われています。ですので、今患者さんで多い40代の女性たちの不妊の要因としては、やはり老化による女性機能の低下が多いですね。

 今の30代後半から40代の女性は、健康的な生活を意識されたり、見た目も若い方がたくさんいらっしゃいます。それでも、ほとんどの方が50歳前後には閉経することを考えますと、妊娠には必ずタイムリミットがあるといえますね。

 後は若い頃にかかった性病が原因になることもあります。性病のひとつのクラミジアは、子宮や卵管に炎症を起こす可能性があります。軽い炎症でしたらお薬を飲むだけで治りますが、強い炎症を起こしてしまうと、時に数日入院して、抗生物質の点滴を行なうなどしっかりした治療が必要になります」

 えっ……若かりし頃の過ちが不妊の要因だった! なんて怖いですね。その時に性病をちゃんと治しても後遺症が残ってしまうことがあるんですか?

山中先生「何度も感染を繰り返したり、一度であっても強い炎症を起こしてしまうと、卵管の周りに癒着が起きて、卵管が詰まってしまうことがあります。卵管の詰まりは、通常自覚症状はありませんので、いざ妊娠を考えたときに、なかなか妊娠しなくて、その時に卵管の検査をして初めて詰まっていることが分かることが多いですね」

◆症状がなくても婦人科系の病気の可能性あり

山中先生「あと、最近は卵子の老化のことがよく話題になりますが、婦人科系の病気のことも気をつけておかないといけないですね。特に症状がなくても、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気にかかっていることはあります。それが40歳前後になって、深刻な状態になっている方もいらっしゃいます。

 妊娠をするためには、子宮、卵巣、卵管のすべてが正常に働いていることが大切です。ですので、これから妊娠を考えられている方は、ちゃんと婦人科健診を受けて、もし何か問題があった場合は、どのように対応していくのがよいのか、早め早めにに考えていく必要がありますね」

 なるほど、他人事ではないと本当によく分かりました。

 今までケチってましたが、次回の健康診断から、要追加料金でも細部までよく診てくれる婦人検診にグレードアップしようと決意した筆者でした。

 次回は最後の話にも出てきた、卵子の老化・トレンド化しつつある(!?)卵子凍結の実情に迫ってみます。

【取材協力】

山中 智哉・・・医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医

現在、『六本木レディースクリニック』にて、体外受精を中心とした不妊治療を専門に診療を行なっている。

https://www.sbc-ladies.com/

<TEXT/ミフル>

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