マスク生活で起きる意外な健康トラブル。歯周病、肌荒れリスクも

マスク生活で起きる意外な健康トラブル。歯周病、肌荒れリスクも

※画像はイメージです(以下、同じ)

ウィズ・コロナ時代の今、大半の人が習慣的にマスクを着用するようになりました。夏にはマスクによる熱中症のリスクが呼び掛けられていましたが、その他にも、長期間のマスク生活が人の身体に悪影響を及ぼすことがあるそうです。

 そこで今回は、マスク生活がもたらす健康トラブルの原因と対策、さらに子供に与える大きな影響について、みらいクリニック院長・今井一彰医師に教わりました。

◆“マスクシンドローム”とは?

 アレルギー性鼻炎や気管支喘息など、日々多くの患者さんを診察している今井先生によると、マスクを習慣的に着用するようになったことで、私たちの心身に“マスクシンドローム”とも言うべき症状がもたらされているそうです。マスクシンドローム……あまり聞きなれない言葉ですが、どういう意味なのでしょうか?

「マスクシンドロームとは、マスク着用による不調の総称。熱中症や肌荒れ、口臭といった自覚しやすい症状から、表情筋の衰え、口呼吸のリスク増加、咀嚼(そしゃく)機能の低下といった自覚しにくいものまで、その症状は多岐にわたります」(今井医師、以下同)

 今井医師が挙げる症状例は以下のとおり。

<マスクシンドローム 症状例>

・歯並び悪化 ・虫歯、歯周病 ・睡眠時無呼吸症候群 ・上気道炎

・集中力低下 ・便秘 ・頭痛、めまい ・気管支喘息

・ほうれい線、しわ、たるみ ・うつ状態 ・食事のムセ ・肌荒れ etc.

◆マスク生活がもたらす“健康トラブル”の原因

 マスクを習慣的に着けることで、こんなにも多くの健康トラブル(=マスクシンドローム)が起きる可能性があるなんて、恐ろしいですね。でも、一体なぜこうした不調は起きるのでしょうか?

 今井医師は、以下にあげた2つが主な原因であると指摘したうえで、その症状も深刻になりやすいと注意を呼び掛けています。

@口呼吸の増加

 マスクは気道抵抗を高めるため口呼吸になりやすく、口呼吸は口内炎や歯周病の悪化のみならずアレルギー性疾患の増加にも繋がります。 <症状例:睡眠時無呼吸症候群、便秘、集中力の低下、頭痛 etc…>

「口呼吸改善の専門家」として知られる今井先生はさらに、気管支ぜんそく・糖尿病・気管支炎・肩こり・肺炎・インフルエンザ・風邪・花粉症・鼻炎・高血圧・過敏性腸症候群・胃炎・口内炎・痔・冷え症・虫垂炎・下痢・腰痛などの身体的症状に加え、疲れ・倦怠感・副腎疲労・パニック障害などにも口呼吸が関係していると説明しています。メンタル面にも関係しているのは不思議に思いますが、これは呼吸と自律神経が密接な関係にあるからだそうです。

A表情筋の衰え

 マスクを常に着用していると、無自覚のうちに表情筋を使わなくなり、衰えていきます。表情筋の衰えは、うつ状態など感情変化やひいては食事中のムセなど誤嚥の危険性に繋がります。<症状例:老化(ほうれい線、しわ、たるみ)、食事のムセ、うつ状態 etc…>

◆子供は特に注意が必要。そのワケは?

 マスク習慣による健康トラブルは誰にでも起きる可能性がありますが、子供は特に注意が必要だといいます。というのも、子供の場合は、体調不良に陥るだけでなく、将来の見た目にも大きく影響することがあるから。

 具体的には、「歯並びの悪化」や、「表情筋の衰えによる顔のたるみ」などが、子供の顔つきに影響を及ぼすと考えられているそうです。

 幼いうちからマスク生活を余儀なくされている現代の子供たち。新型コロナウイルスに感染しないようにマスクをさせたくなりますが、子供の場合は状況に応じて適切に対応する必要がありそうです。特にまだ小さいうちは、マスクをする・しないを自分で判断することは難しいため、身近にいる大人たちがしっかり注意してあげたいものです。

◆マスク生活でも健康に! 手軽にできるおススメ対策

 では、マスク生活でも健康を維持するためにはどうしたらいいのでしょうか? 最後に、手軽にできるおススメの対策を今井医師に紹介してもらいました。

@ガムを噛む

 ガムを噛むことで表情筋が鍛えられるほか、自然と鼻呼吸へと誘導されるので、口呼吸による症状の対策に。また、口臭予防にもガムは効果的。

Aコンブを食べる

 ガム同様、噛むことで表情筋が鍛えられるほか、味覚も刺激して唾液もでるので、虫歯・口臭予防にもなる。

B口元のエクササイズ

 マスクが汚れないよう、口を閉じたまま舌を回す運動を。また、口を「い」と「う」のかたちに大きく動かす運動も、舌力がついて自然と口呼吸ができるようになるので良い。

 新型コロナやインフルエンザ、花粉症対策として、私たちの生活に欠かせないものとなっているマスク。ウイルスなどの外敵から私たちの身を守ってくれる一方で、着用し続けると様々なリスクがあることもわかりました。

 そういった危険性もしっかりと踏まえたうえで、必要なときには適切に使用し、この大変な時期をなんとか乗り切りたいものです。

<文/女子SPA!編集部>

【今井一彰】

メディカルエンターテイナー。みらいクリニック院長。息育、口呼吸問題の第一人者として全国で講演活動を行う。

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