としまえん閉園で思い出す不倫デート。妻子と来園した彼とこっそり…

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2020年8月31日、としまえんが94年の歴史に幕を閉じました。

 子どもから大人まで、長年たくさんの人たちに愛されたこの遊園地にはたくさんの方々の思い出がいっぱい。広告会社勤務の菊田さん(仮名・31歳)にとっても忘れられない思い出のデートをした場所なのだとか。

◆妻子のいるインターン先社員と不倫

「今思えばほんとに浅はかというか、若気の至りだったんですけど、大学生の時に不倫をしていたことがあったんです。相手は30歳くらいのインターン先の社員さん。ムロツヨシさんっぽい、イケメンではないけど明るくて博識で話が面白い人でしたね。

 確かに体の関係はあったけど、奥さんと別れて欲しいほど好きかっていうとべつにって感じ。ほんと、たまたま今彼氏がいないからってくらいの軽いノリで付き合ってました。感覚はセフレに近かったかもしれないです」

 そのせいか、彼も奥さんや子どもの話を警戒心もなく菊田さんにいろいろ話してくれていたそうです。

「共働きで奥さんも忙しいから家事は折半してるとか、料理は自分の方が得意だとか。結婚が早かったらしくて子どもがもう小学校に入るんだって、ランドセルの写真を見せられたこともありました。

 ある日、デートの最中にそんなノリで『週末は家族でとしまえんに行くんだ』って話が出たんですよ。なんか私、それ聞いて羨ましくなっちゃって『私もとしまえん行ってみたい!っていうか、その日に私も行く!』って勝手に決めちゃったんです」

 ちなみに、その時の菊田さんの「行きたい!」は、奥さんや家族に対する嫉妬心などではなく、本当にただ純粋にとしまえんで遊びたかっただけとのこと。

 彼は驚いていましたが、菊田さんが「ほんのちょっと抜け出して会いに来て、乗り物に一緒に乗るとか面白くない?」と提案すると、「それはちょっと楽しいかもしれない」とノってくれたそうです。そして週末、このデートは決行されました。

◆バレるかもというスリリングなデートに高揚

「私が行ったのは、朝11時くらいかな。到着して彼にメール送ったら『今、奥さんと子どもがサイクロンってジェットコースターに並び始めた』ってきたから『メリーゴーランド(エルドラド)の前で待ってる』って待ち合わせをしました。彼の奥さんと子どもは大好きだったらしいんだけど、彼はジェットコースター系が苦手だから、それを言い訳にして簡単に抜け出せたみたい。

 会った瞬間、なんかいつもとは違う妙な高揚(こうよう)がありましたね。同じ敷地内に彼の家族がいて、バレちゃうかもしれないって何てスリリングなデートなんだろうって」

 その後も彼は折を見て抜け出してくれたため、菊田さんは一緒にフライングパイレーツやお化け屋敷などを一緒に楽しんだそう。数としてはそんなに多くのアトラクションに乗れなかったけれど、いつもと違うドキドキのデートに大満足で帰ったそうです。

 これにすっかり味をしめた菊田さん。今度はちょっと遠出して富士急ハイランドでも……なんて思っていたそうですが、そうは問屋が卸(おろ)しませんでした。

◆バレて会社の内定が取り消しになった

「結局、奥さんに不倫がバレちゃったんですよね〜。インターンとはいえ社内不倫だったので、そりゃあもう大ごとになってしまって。

 私はバッチリ会社の内定が取り消しになりましたが慰謝料はゼロ。学生だからと請求せずにいてくれた奥さんの寛大な心に感謝しています。もう二度と面白半分に既婚者に手は出しません」

 としまえん閉園のニュースを聞いた時、菊田さんはやっぱり真っ先にこの思い出が頭をよぎったそうです。

「彼も同じように思い出してるのかな〜とか、なんとなく考えちゃいました。でももし、こりもせず他の女の子と別の遊園地でこういうデートしてたら、私が叱りに行きたいですね。モテる人だったから、可能性はあるんですよ」

 とにもかくにも、様々な人たちの思い出が詰まっていたとしまえん。94年間お疲れ様でした!

―不倫デートの悲喜こもごも―

<文/もちづき千代子 イラスト/やましたともこ>

【もちづき千代子】

フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。

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