憧れの海外駐在妻、意外とラクじゃない日々

憧れの海外駐在妻、意外とラクじゃない日々

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 シンガポール在住のファイナンシャルプランナー、花輪陽子です。

 海外駐在員の妻=駐在妻というと、豪華なマンションに住んで贅沢をして居るというイメージもあるかもしれませんね。バラエティ番組『世界の日本人妻は見た!』(TBS系、〜2017年)でもシンガポールセレブ妻が紹介され、その華美な暮らしぶりにネット上で賛否が上がったこともあるほどです。

◆映像ではゴージャスに見えるけれど…

 シンガポールの夜景を背景に華やかな衣装でワインを楽しむ姿やプール付きのコンドミニアムの自宅が写されたりして、さぞ華やかな生活を送っているように見えたのだと思います。ブログやインスタグラムで華やかな生活をあげている人達もいます。

 でも、映像や写真などは一番華やかなところを切り取って誇張して写すことができます。

 南国の暑いシンガポールでは集合施設にプールが付いているのはめずらしくありません。また、シンガポールの住居は床が大理石で天井が高く広いので一見ゴージャスですが、アリが出るなどなど細かい作りは日本よりも劣ります。そのため、少ない建築費用でゴージャスな作りにすることができるのです。

 映像では一見華美には見えますが、日本人の多くの妻はシンガポールではごく一般的な生活を送っています。

 そんなシンガポールの社会や暮らしについて、近著『シンガポールで見た日本の未来理想図』でご紹介しました。

◆駐在妻を悩ます「カースト」は本当にある

「駐在妻」とインターネットで検索をすると、「うつ」、「ストレス」、「帰国したい」、「いじめ」といったネガティブなキーワードもたくさん出てきます。これはなぜでしょうか。

 海外にいると親戚もいない状態で、夫も出張などで留守がちになることも多いのです。「洗濯機が壊れた」などといった家の中のトラブルでも英語で対応しなければならないのでストレスになるのです。

 また、夫の仕事次第でいつ帰国をするか、他の国にスライドになるか分からないために子供の教育や自分の仕事の計画も立てにくいのです。駐在中は手当が出ている分かさ上げされた生活が送れるけれど、帰国後は生活が厳しくなるといった悩みもよく聞きます。

 最後に一番怖いのが、見えないカーストです。富裕層、経営者グループ、金融グループ、駐在グループ、現地採用グループなど。駐在グループの中でも更に細かく細分化されているのです。口にはしないものの皆、同じような仲間とグループを組みたがるのです。

 例えば、外国人と結婚をして永住権を持っている人で英語もペラペラという女性は、駐在妻なんて全く相手にしないといったこともあります。

 こうしたストレスから脱却するためには、働くことが一番です。自分が仕事を持っていれば、旦那の仕事で比べられることはなくなるからです。シンガポールは書類を出せば働くことができたり、起業をすることも簡単にできます。外国人が自由に働きにくい国と比べるとシンガポールは女性が自由を勝ち取り、階級を超えやすい国だと言えます。

<文/花輪陽子>

【花輪陽子】

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP(R)認定者。1978年生まれ、外資系投資銀行をへてFPとして独立。現在シンガポール在住。『夫婦で年収600万円をめざす! 二人で時代を生き抜くお金管理術』『毒舌うさぎ先生のがんばらない貯金レッスン』など著書多数。http://yokohanawa.com/

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