援交とはどう違う?既婚男女に広がる“謝礼交際”は罪になるのか

援交とはどう違う?既婚男女に広がる“謝礼交際”は罪になるのか

※写真はイメージです。(以下同)



「援助交際」でもなく、はたまた「パパ活」でもない。今、アラフォー以上の既婚者を中心にはやっているのが「謝礼交際」と呼ばれる交際形態だ。一見「援助交際」のようだが、似て非なるものだ。毎回のデートのたび、“援助”と称して、決まった金額を男性が女性に手渡すのが「援助交際」だが、具体的な金額を決めずにデートに臨むのが「謝礼交際」だ。

 また、援交と違い、デートのたびにカネを渡すこともない。もちろん、まったくタダというわけでもないが、性交渉も伴う2〜3回のデートのうち、1回は「ささやかなプレゼント」を男性側が贈るのだという。

◆弁護士に聞く「不貞・売買春行為に当たらないのか?」

 金銭などが絡むがその関係は「友達」――そんな謝礼交際カップルたちの言い分は、法の場ではどうジャッジされるのか。読者はもちろん、今、謝礼交際を行っている者たちが持つ疑問を法の専門家にぶつけた。

 そもそもカネが介在する関係。これは女性にとっては「売春」であり、男性にとっては「買春」ではないのか。しかし、複数の弁護士から寄せられた回答は意外にも「売春にも買春にも当たらない」(大阪弁護士会所属弁護士のA氏)というものだった。

「そもそも買春処罰法は『18歳に満たない者』を守るための法律です。謝礼交際を行っている中高年女性は想定していません」(A氏)

 市民感覚ではどうも納得しかねるが、男性が少なくとも「買春」で逮捕されることはなさそうだ。

 だがお金を受け取る女性側は「売春」で処罰の対象になると思いきや、こちらはグレーながら“セーフ”なのだという。

「実際に売春防止法で警察が動くのは、売春婦を束ねて商売をしている人たちです。ですから、謝礼交際主婦がこれに当たるかといえば、はなはだ疑問です」(同)

◆不貞行為を「商売」と偽り領収書、請求書を授受!?

 一方で、法の場では「不貞行為」と呼ばれる不倫だが、これは性交渉などの性交類似行為を指すものだ。しかし、これを“商売”として行っていたならば「不貞には当たらない」という「独自の見解」をする謝礼交際カップルも少なくない。実際に謝礼交際を行う主婦・一代さん(仮名・45歳)はこう主張する。

「’14年に東京地裁で『銀座のホステスの“枕営業”は不貞行為には当たらない』という判決が出ていますよね。私は彼からも“サービス代”として請求書も貰っていますし、私も彼に領収書を渡しています。もし彼の妻に訴えられるようなことがあっても、私たちの関係は“商売上のもの”と言い張れます」

 しかし、その主張を複数の弁護士に問うと、こう口を揃えた。

「たとえ“商売”を装うにしても、その“実態”が裁判では問われることになるでしょう」

 もちろん“実態”とは、女性側が「本当に商売で行っているかどうか」という点に集約される。

「いわゆる『枕営業判決』では、女性側がクラブホステスだったので、“商売”と言い切れます。しかし、主婦やごく一般のOLの既婚者女性が、性的サービスを含む業を行っていると主張するならば、それを立証するだけの証拠を示さなければなりません」(大阪弁護士会所属弁護士のB氏)

 やはり「請求書」「領収書」で“不貞行為ではない”と偽装するのは困難なようだ。事実、「この分野の専門家ではないが」と前置きしつつ、愛知県弁護士会の鈴木秀幸弁護士は次のように語った。

「このケースでは、その実態から、たとえ当事者が“商売”だと言い張っても、それは司法の場では、やはり認められないのではないか」

 やはり、所詮は素人の浅知恵といったところだろうか。

<TEXT/秋山謙一郎>

― 高学歴なアラフォー女性に広がる「謝礼交際」 vol.5 ―

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