流行の80年代スタイル。とりいれて“進化したオリーブ少女”になってみては?

流行の80年代スタイル。とりいれて“進化したオリーブ少女”になってみては?

アーガイルで80年代のスクールガール風に ※画像:WEAR



【モードをリアルに着る! Vol.45/小林直子】

 ここ最近の傾向として過去のスタイルのリバイバルというものがあります。

 リバイバルされる年代も時代もさまざまです。

 例えばグッチのルネッサンスやバロック時代、ディオールの60年代、クロエの70年代など、それぞれのブランドが、それぞれのブランドの好みによって好みの時代のスタイルをリバイバルさせています。

 過去の時代や年代をリバイバルさせるということもまた今の流行です。

◆80年代スタイルがまたおしゃれに

 そんなリバイバルブームばやりの中で、なぜか80年代にだけは誰も手をつけないという状態が続いていました。

 近い過去というものは、もうそれだけで近すぎて、恥ずかしくておしゃれには見えないものなのですが、90年代は許せても、80年代はどうもだめ、少しもおしゃれに見えない時間が続いていたのでした。

 しかしここへきて、そんな80年代を毛嫌いする状況が変わってきました。大きすぎる肩パッドにビッグシルエットのコート、彩度の高い色同士を組み合わせる派手な色合いなどがだんだんおしゃれに思えてくるようになってきたのです。

 その理由の一つには、例えばメイクにおける太い眉と真っ赤なリップの流行もあるでしょう。濃い眉毛と赤い唇はまさに80年代です。

 またもう一つ言われている理由は80年代を舞台にしたアメリカのテレビドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の人気です。このドラマに出てくる少女たちのファッションがかわいいということで80年代風が再び熱いということになった、とも言われています。

◆ミュウミュウのスタイルはオリーブ少女そっくり

 そこでミュウミュウのプレフォールです。大きなリボン、アーガイルやタータンチェック。長い丈のペンシルスカートか、そうでなかったら裾(すそ)が膨らんだバルーンスカート。

 このルックを見て思ったのが、これはまさにオリーブ少女ではないか、ということでした。

 オリーブ少女とは、1982年にマガジンハウス社より創刊された『オリーブ』という雑誌を愛読し、そのスタイルをファッションやライフスタイル、映画や音楽などのアートを含めて積極的に取り入れていたガールズのことです。

 そんな彼女たちのファッションは、『オリーブ』に掲載される近田まりこさん、大森l佑子さん、岡尾美代子さんといったクリエイティブなスタイリストが提案するガーリーなスタイルでした。

 そしてそのガーリーなスタイルが、このミュウミュウのプレフォールにそっくりなのです。

◆80年代テイストはビッグシルエットで大げさに

 では、そんなガーリーな雰囲気あふれる80年代テイストを、今、私たちがリアルに再現するにはどうしたらいいでしょうか。

 まずは80年代スタイルの特徴であるビッグシルエットのジャケットやコートを手に入れましょう。上着が大きくなるだけでも、かなり気分は80年代です。

 そして次の特徴である、彩度の高いビビッドな色合いの、例えばセーターやブラウスなども探してみましょう。

 タータンチェックやアーガイルというのも、80年代のスクールガール風ですから、花柄が好きではない場合、そちらにいくのもいいでしょう。

 これらのアイテムはすべて80年代のものを扱う古着屋で見つかります。状態がいいものも多いですし、安価なので手に入れるのは簡単でしょう。

 そしてもう一つ、80年代スタイルに必要なのは、どこかしら大げさなことです。花柄も小花柄ではなく大柄、ネックレスやイヤリングも大振り、袖に入ったギャザーも多めに、髪に飾るリボンも大きく。このどこか大げさな感じ、やりすぎな感じが80年代です。

◆80年代と今の違いを出すポイントはヒール靴

 最後に、だからといってすべてのアイテムを古着屋で集めた80年代もので固めてしまうと80年代のままなので、新しい何かを付け足しましょう。

 80年代と今、どこが違うのでしょうか。ミュウミュウの2018プレフォールのルックを丹念に見ていくと、80年代とは決定的に違うポイントがありました。それは合わせる靴のほとんどがヒール靴であるということでした。

 80年代、すべて靴は日本でぺたんこ靴と呼ばれるフラットシューズで、ロングスカートやドレスであったとしても、男性がはくような靴を合わせていました。

 2018年の今、選択肢はふえました。ヒール靴でも、メンズライクなフラットシューズでもどちらでもよし。私たちはどんな靴をはくのか、自分の意思で選んで決められます。

 ガールでも、ガールでなくても、好きなものを選んで好きに着られるのが今です。

 21世紀の進化したオリーブ少女は好きなものを選べます。80年代スタイルすべてを取り入れなくても、好きな部分だけ取り入れていく、そんなやり方が今、最もふさわしい80年代スタイルの取り入れ方と言えるでしょう。

 自分で選んで自分で決める。進化した80年代スタイルで、オリーブ少女もガーリーも超えてしまいましょう。

<文/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に

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