いさぎよいほど白でまとめれば冬はオシャレに見える。コーデのポイントは?

いさぎよいほど白でまとめれば冬はオシャレに見える。コーデのポイントは?

画像:WEAR



【モードをリアルに着る! Vol.61/小林直子】

 どんなにおいしいものでも何回も、たくさん食べると飽きてさほどおいしく思えなくなるのと同じように、どんなにおしゃれなルックでも、たくさんの人が着ていて、何度も何度も繰り返し目に入れると、だんだんおしゃれに見えなくなってきます。

 逆に、見なれていないもの、希有(けう)なものを見ると、人はそれがなぜかよく見える、つまりおしゃれであると感じます。そのため多くの人がレアものを求めたり、常に新しいものを買ったりするわけです。

 しかし、必ずしもレアものを買ったり、新しいものを買ったりしなくとも、新鮮さを演出することは可能です。そのいい例のひとつがウィンターホワイトです。

◆真冬の街で新鮮に見えるウィンターホワイト

 真冬の街では、都会でも田舎でも、多くの人がダークな色合いに身を包みます。最近は小さい子供でさえ、冬には黒やダークブラウンのコートを着ていますね。

 冬は暗い色の服を着る、というのが多くの人の色の選択です。

 しかしだからこそ、多くの人が選ばない色の服を着れば、それだけで何かよく見える、つまりおしゃれに見えるわけです。

◆潔いほどすべて白でまとめた冬のオールホワイトのルック

 トッズは多くの人がご存知のように、ドライビングシューズで有名な靴とバッグがメインのブランドですが、皮革を多用したウエアのコレクションも発表しています。

 最近では、ヌメロヴェントゥーノのアレッサンドロ・デラクワとのコラボレーションするなど、実用性とモードの両方を兼ね備えたアイテムを発表しています。

 バイカージャケット(ライダーズ)のガンメタルのファスナーだけがアクセントとなった、ベルト、バッグ、ブーツまで潔(いさぎよ)いほどすべて白でまとめた冬のオールホワイトのルックは、複雑なデザインや着るのが難しいようなアイテムをひとつも使うことなく、日常着をモードなものへと変えています。

◆すべて同じ色にするなら、アイテムごとに使う素材を変えるのがポイント

 同じ色だけでコーディネートすべてを組み立てるときのポイントは、素材、もしくは表面のテクスチャーに変化をつけることです。簡単に言うと、光るシルクサテンとマットなベルベット、ふわふわしたモヘアと滑らかなレザーというように、アイテムごとに使う素材を変えていきます。

 オールホワイトは、もちろん夏にやっても問題はないのですが、冬はウールのアイテムがふえること、また重ね着が基本なことのため、組み合わせる素材のバラエティは夏よりもだんぜん多くなります。

 ウィンターホワイトのルックを作るにはどうしたらいいかというと、すべて白いものでまとめればいいだけなので、簡単と言えば簡単なのですが、実際にはそう簡単にはいきません。

◆コートや靴まで白くするのは難しいから…

 まずアイテムです。私も長年、冬にはけるめぼしい白いブーツを探しているのですが、これがなかなかありません。どうしても白い靴は夏のほうが多く売られています。

 また冬の白いコートも実用的なものはなかなかなく、真冬に全身真っ白のルックを作ろうとしても難しいなというのが実感です。

 そこで妥協案です。コートや靴まで白くするのはあきらめて、トップスとボトムを白くしましょう。

 例えばセーターやカーディガンと白いニットのスカートや、白いウールのパンツやホワイトジーンズを持ってきます。これならそれほど難しくありません。コートを脱いだときにかなりの部分が白くなればいいでしょう。

 もちろんコートその他、上着類を着たときも、帽子、バッグ、ストールやマフラー、手袋まで含めてでき得る限り白でそろえましょう。

◆白でそろえるアイテムの素材を変えて

 そしてそろえるときには、これらの素材を変えていきましょう。

 ふわふわのモヘアのセーターにホワイトジーンズ、滑らかなシルクサテンのブラウスにモヘアのカーディガンとウールビエラのパンツ、または白いフェイクムートンのコートにアラン模様の入ったひざ丈のニットワンピースなど、いろいろな組み合わせが考えられますので自分がもう既に持っているアイテムを中心に足りない白いアイテムを付け足していきましょう。

 真っ白いコーディネートに黒やダークグレーの靴、バッグ、コートなどのアイテムを付け足せば都会的でクールなイメージに、ベージュ、キャメルやブラウンなら、リラックスした、親しみのあるムードになります。

◆多くの人の目と心に訴えるウィンターホワイトの装い

 ちなみに、真夏の白と冬の白、全く同じかというとそうではありません。真夏の白はどちらかというと純白に近い白ですが、冬の白はクリーム色に近い白です。

 理由は、純白は暑い夏の日に涼しそうに見え、乳白色は寒い冬に暖かく感じられるからです。

 真冬に何色を着るかは選択の問題です。それは選べます。

 目に映るものが黒やグレーばかりで飽き飽きしたのなら、自分から着る色を変えていきましょう。

 飽き飽きしているのはあなただけではありません。黒い人波の中にふいにあらわれるウィンターホワイトの装いは、多くの人の目と心に訴えることと思います。

<文/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に

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