会ったこともない元ホストに月8万円貢ぐアラサー女性「今さら見捨てられない」

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「自分が男性にお金を貢ぐなんて、絶対にないと思っていました」

 そう打ち明けてくれた高田朋美さん(仮名・31)は、マッチングアプリで知り合った元ホストの大貴さん(仮名)に毎月、8万円の生活費を渡しています。

◆「寂しさを埋められる」ホストの年下男性と知り合う

 彼と知り合ったのは、半年ほど前のこと。3年付き合っていた彼氏に振られ、傷心していた朋美さんは寂しさを埋めるため、マッチングアプリを利用し始めました。

 恋愛したいというよりも、ただただ人肌が恋しい。そう思い、婚活系ではなく、遊び相手を探せるようなライトなマッチングアプリを使用。そこで声をかけてきたのが、大貴さんでした。

「ホストだって聞いて、寂しさを埋める相手にぴったりだと思いました。女性の扱いに慣れているから、ちやほやしてくれるんじゃないかなって。私はホストには行ったこともないし、行きたいとも思わないので、もし営業されてもかわせるなと」

 毎日届く、大貴さんからのマメなトーク。それを見ていると、寂しい気持ちが薄れていきました。

「既読スルーすると、『なにしてるの』『俺はまだ話したいよ』と彼のほうからトークをくれたりもして嬉しかった。私のことを気にかけてくれる人もいるんだなって思えたから」

 やがて2人は、LINEでやりとりするように。時間が合えば電話で話し、距離を縮めていきました。

◆コロナ禍で転職の厳しさを目にして

 そんな2人の関係性が変わったのは、コロナによって大貴さんが働くお店が不安定な状態になったから。お店が休業と再開を繰り返したことで、大貴さんの精神状態も不安定に。電話で明美さんに弱音や愚痴をこぼすことが多くなりました。

「主にオーナーの愚痴。明日から来ないでとか、来週から休業するからとかいきなり言われるから、どうしたらいいのか分からない。昼職に就こうか考えてるけど、求人自体が少なくて厳しいって言っていて……」

 それから数か月後、オーナーから年内で店を閉めることを知らされた大貴さんはホストを辞め、本格的に職探しをするように。明美さんは理不尽な状況に置かれている彼を、なんとか助けてあげたいと思い、職探しを手伝い始めましたが、転職活動はなかなかうまくいきませんでした。

「一度、清掃業の正社員募集では面接までこぎつけたのですが、受からなくて……」

 このままだと、家賃が払えなくなる。電話越しでそう泣きじゃくる彼の声を聞き、明美さんはつい、「私が家賃払ってあげる」と言ってしまいました。

◆後悔と嬉しさが入り混じる日々

 それからというもの、明美さんは一度も会ったことがない大貴さんに毎月8万円を振り込み続けています。

「欲しいコスメも我慢しなければならず、嫌気がさすこともありますが、変化していく彼を知るのは楽しい。彼は最近、スーパーのアルバイトに受かりました。品出しなんて初めてしたけど、結構大変なんだなあと嬉しそうに話してくれました」

 その一方で、奇妙な関係になってしまったことを後悔することも。

「彼にお金を渡してから、貯金ができなくなりました。私の月収は23万円。金銭的に余裕があるわけでもないのに、馬鹿みたいですよね」

 明美さんの中では、大貴さんへの振り込みがなによりも最優先。時には食費を削り、貯金を切り崩して生活する月もあります。

◆今さら見捨てられない…

「実家で暮らしているので、お金が渡せる。でも、もう30歳をすぎてるので、結婚とかも考えないといけないなと思うと、このままの生活をしていていいのかなという迷いもあります」

 とはいえ、「もうひとつ、掛け持ちできるバイトを見つけたら、もうお金はいらないし、これまでの分も少しずつ返していくから」と言う大貴さんを今さら、見捨てることはできません。

 もしかしたら、恋愛対象ではなく、姉のような目線で彼のことを見ているのかも……。自分の気持ちをそんなふうに分析する明美さんは彼の生活が安定するまで、サポートを続けていこうと考えています。

 そんな優しい気持ちが利用されていないこと、これからも利用されないことを願いたいものです。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291

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