好きな男性に会うため、50万円借金した女性を待っていたのは

好きな男性に会うため、50万円借金した女性を待っていたのは

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 恋しているときは無我夢中で、ムチャなことでもしてしまうもの。

 好きな男性に会うために放火して処刑された江戸の「八百屋お七」や、王子様に会いたいがために声と故郷を捨てても報われなかった「人魚姫」など、恋愛の情熱で身を滅ぼす女性が描かれる作品は数多く、枚挙にいとまがありません。

 さて、現実にも好きな男性に会うために“やらかして”しまう女性はいるようで…。恋ゆえにお金の失敗をしたという女性の話を聞いてみました。

◆バーの常連男性をライバルに取られたくなくて通うことに

 山村明穂さん(仮名・25歳・派遣社員)は、最近行きつけのバーでよく会う常連の男性Mさん(32歳・グラフィックデザイナー)の事が気になっています。

「よく会うといっても、以前は1〜2週間に1度のペースでそのバーに通っていたのですが…」

 Mさんとお近づきになりたいと観察しているうちに、自分の他にも彼を明らかに狙っている女性客(20歳・デザイン系専門学校生)を発見し、彼女に負けたくなくて週4ペースで通う事にした明穂さん。

「バーで飲むと1回4千円はかかりますし、終電を逃してタクシーで帰宅する事もあって…月に7〜8万円飛んでしまうんですよね」

 貯金も無く、給料手取り18万で家賃6万円のアパートで一人暮らしのをしている明穂さんには正直かなり痛い出費です。

「ライバルの専門学校生は、実家暮らしで親が金持ちらしいんです。だからお金の事なんて気にせずMさんと毎日のように飲んでいるんですよ! 人の苦労も知らないで…」

◆カードローンで限度額の50万円まで借りてしまった

 明穂さんは、ついカードローンに手を出してしまいます。

「ついに禁断の借金をしてしまったので、普段から節約しようと食費を削ってしばらく1日に柿の種1袋と水と野菜ジュースだけの生活を送っていました」

 ですが、あっという間にカードローンの限度額50万円まで借りてしまった明穂さん。

「ちょこちょこ引き出していたらアッと言う間に限度額でしたね。なんかリボ払いなので返済額も大した事ないし、だんだんマヒしてきて彼に会うための洋服を買ったりして…バカですよね」

 もう、これ以上無理は出来ないと観念し「今日からしばらくこのバーに来れなくなるの」とMさんに話しながら飲んでいたら…。

◆彼に事の経緯を正直に話してしまったところ…

「つい飲み過ぎて酔ってしまったのと、栄養不足だったのかフラフラしてしまい…トイレに行こうと席を立ったら転んで足をくじいてしまったんです」

 すると専門学校生が「タクシーを呼んであげる」と言っているのを制してMさんが、明穂さんをおぶると「こんなんじゃタクシーから降りて部屋まで行くのも大変でしょ?送ってあげるよ」と店の外に。

 Mさんにおぶられて背中の温かみに泣けてきた明穂さんは、つい正直に今までの顛末(てんまつ)を話してしまいます。

「初めて『なにやってるんだ! 返せる見込みのないお金を借りるなんて…』とMさんにコテンパンに叱られて…完全に嫌われてしまったと落ち込んで、絶望的な気持ちになりましたね」

 すると彼が「なんか前から放っておけないって思っていたんだよね…」とつぶやき、まさかの展開に。

◆一気に急接近。交際&同棲する事に

「なんとMさんの提案で、私がMさんの部屋に引っ越しをする事になったんですよ(笑)」

 今までの家賃分の6万円を明穂さんの返済に回す事になり…借金がきっかけで2人は一気にお付き合い&同棲する事になったそう。

「Mさんに『とにかくリボ払いなんてしてたら、利息はドンドンふくらんで返済に何年もかかるぞ!』と脅されて、なるべく増額返済できるように頑張っています」

 そして、Mさんにライバル視していた専門学校生の事を聞いてみたら…。実は彼女は、バーのマスターの不倫相手で、毎日マスターが他の女に手出ししないように見張っているだけでMさん目当てではなかったそう。

「そうだと知っていたら借金なんてしなかったんですけどね…カッカしていたのでついカン違いしちゃってバカな事しました。でも、彼と付き合う事が出来たから、まあ良しとします!」と笑う明穂さんなのでした。

―私の「お金の失敗」vol.2―

<文&イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】

漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。

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