『まんぷく』長谷川博己がまた逮捕。“牢屋のハセヒロ”割合を数えてびっくり

『まんぷく』長谷川博己がまた逮捕。“牢屋のハセヒロ”割合を数えてびっくり

「まんぷく」Instagramより https://www.instagram.com/nhk_mampuku/



 視聴率も評価も初回から常に高水準を維持したまま、2018年放送分も残りわずかとなったNHK朝ドラ『まんぷく』。年内は12月28日(金)までで、総集編・前編が12月29日(土)8:00〜9:28(NHK総合)で放送されます。 

 世界初のインスタントラーメンを生み出した安藤百福・仁子(まさこ)夫妻をモデルにした、福子(安藤サクラ)・萬平(長谷川博己)の激動人生。12月22日放送分では、ついに「たちばな塩業」(塩づくりの会社)の新事業として立ち上げた「たちばな栄養食品」の解散が決定してしまいます。

 みんなの愛する「塩軍団」(たちばな塩業の男くさい従業員たち)がバラバラになってしまうという寂しい結末がやってきました。塩軍団が見られるのは、おそらく年内だけと誰もが思っていたことでしょう。それにしてもやっぱり寂しい。

◆気がつけば、萬平=長谷川博己はしょっちゅう“牢屋”にいる

 そもそも解散のきっかけとなったのは、萬平3回めの逮捕でした。舞台は、戦争に負けた日本が、アメリカ進駐軍(GHQ)の支配下に置かれている時代。

 萬平&福子夫妻が、教育を受けられなかった従業員たちに奨学金を与え、夜間学校に通わせたことが「脱税」とされてしまったのです。萬平は進駐軍に逮捕され、罰金7万円と追徴課税まで支払いを求められてしまいます。仕方なく会社を解散することに。

 それにしても、3度目の逮捕ともなると、さすがに「萬平さんは見るたびに牢屋にいる」と悲痛に感じる視聴者もいるかもしれません。

 実際、萬平の顔を思い出すたび、浮かんでくるのは――

(1)福子への恋や妊娠発覚などでニヤニヤする顔、

(2)仕事に打ち込んで夢中になるあまり、目が釣りあがってくる顔、

(3)青い光がさしこむ牢の壁際に座り、目の中に冷たい怒りの炎を宿している顔

 この3つが浮かぶ人も少なくないのではないでしょうか。

 そこで、第1話から12月22日放送分第72話までの計72日間の中で、萬平がどれだけ牢屋にいたかを改めて見直してみました。

◆1度目の逮捕:拷問を受ける長谷川博己に萌えた人も

●10月13日〜19日までの6話分(※ドラマの放送話数です)

 最初の逮捕は戦時中。理由は、「軍需物資を横流ししている」という疑いをかけられたこと。真犯人は、萬平の才能に嫉妬した共同経営者の加地谷(片岡愛之助)でした。実は福子と萬平が二人だけで会ったのは、2回だけ。発明家という職業を理由に、萬平との交際を母・鈴(松坂慶子)に反対され、咲姉ちゃん(内田有紀)の病気が治るまでは萬平に会わないと約束した福子。しかし、咲姉ちゃんは亡くなってしまいます。

 もう会わないと決意する福子でしたが、「大事な人がいるなら、生きてそこにいるなら、簡単に手放してはいけない」と真一さん(死んだ咲姉ちゃんの夫、大谷亮平)が背中を押してくれたことで、会いに行くと、そこへ憲兵が……。

 1度目の逮捕では、数々の拷問を受け、後に体を壊すハメになった萬平さん。生きるために床にぶちまけられた食事を犬食いする凄惨なシーンもあったため、すごく長い印象がありましたが、実質ドラマ時間では1週間の牢獄生活でした。ちなみに、青い光の中で拷問される姿は美しく、詩的にも見えました。

◆(2)2度目の逮捕:愉快な塩軍団たちも一緒に全員逮捕

●12月1日〜8日までの7話分

 戦後、「たちばな塩業」を立ち上げ、復員兵たちを集めた通称「塩軍団」とともに塩づくりを始めます。

 ところが、一部従業員たちが、倉庫で発見した手榴弾を海に投げて食料にする魚をとっていたところ、近所の人に通報され、「進駐軍への反乱」を疑われて社員全員が逮捕されます。スーツをビシッと着て初出勤した真一さん(大谷亮平)がそのまま逮捕された哀れさには、全視聴者が涙しました。

 ただ、拷問されるわけではないことや、愉快な塩軍団たちと一緒であることなどが視聴者的に精神的ゆとりにつながるのか、釈放されるまではさほど長い印象がなかったのではないでしょうか。

 おまけに、取り調べ中の一人一人の「Wanted」的なモノクロフォトのかっこいいこと。全員の顔写真を収録するメモパッドとして発売してほしいです。

◆(3)3度目の逮捕:4年もの実刑判決。長い…

●12月15日〜22日も継続中(少なくとも8話分以上)

 萬平が夜に電話を受け、ナレーションで「悪夢の始まりでした」が入ります。

 翌朝、神部(瀬戸康史)からの電話により、鈴と福子は萬平が逮捕されたことを知らされます。そして、12月22日の放送分でもまだ釈放されずに牢獄にいます。実は3度目がドラマ話数にして最長の獄中生活です。

 ちなみに、3度目だけは、すぐに「重労働4年、罰金7万円」の実刑判決が出てしまったために、とうとう初めての獄中での「おつとめ」として、毎日すのこのようなものを作っている姿が見られます。実はワーカホリックの萬平が「文句を言いながら嫌々仕事をする」姿は、レアモノです。

◆今までの放送分で、約3割も拘留・獄中にいる長谷川博己

 3度目の獄中生活はまだ続いていますが、12月22日までの全72話の中、逮捕された瞬間も含めて「拘留・獄中生活」は21話分。全体の約3割が牢屋にいると思うと、かなり凄いことです。が、実際にモデルとなった安藤百福氏も、タイミングや状況は多少異なるものの逮捕歴3回ということですから、凄い人生です。

 さらに、3割も塀の中にいながら、悲壮感や辛さで脱落していく視聴者がほとんどいないのは、間違いなく役者陣や脚本、演出などの力量によるものでしょう。

<文/田幸和歌子>

【田幸和歌子】

ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など

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