“危険な女”との不倫にハマった夫。「死んでやる」と脅されて…妻はどうする?

“危険な女”との不倫にハマった夫。「死んでやる」と脅されて…妻はどうする?

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「同性から見て『チッ』と舌打ちしたくなるような女性に、男は心奪われる。そんな傾向は昔からあります」と語るのは、不倫事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さん。

 それを改めて感じたというのが、ミサさん(42歳)。結婚して12年、10歳のひとり息子もいるこの夫婦に起こった「とんでもないこと」とは……。(以下、亀山さんの寄稿)

◆ジョギングに行くと言ったまま行方不明になった夫

 元日の昼過ぎだった。ジョギングに行くと言ったまま、夫が帰ってこなくなった。2日の夜、心配になったミサさんは心配して警察に届を出し、友人知人にメールや電話をしまくった。

「もともと私たちは大学で同期だったんです。卒業後は会っていなかったけど30歳を目前にして再会、そのまますぐに同棲して結婚しました。ベースが恋愛というよりは友だちで、結婚後もずっと友だち夫婦でしたね。子どもが小さいときは時間のやりくりに苦労したけど、協力してやってきたという自負はあります」

 仲良し家族だと思っていた。信じていた、とミサさんは口調を強める。だから夫がいなくなったのは、事故か事件に巻き込まれたのではないかと心配だった。

 その一方で、本当は「暗い予感」もあったという。

「なんとなくこの数ヶ月、夫の様子がおかしかったんですよね。ときどきぼーっとしたり、深夜目覚めると夫が隣にいなくて、探すとリビングで携帯を見つめていたり。そこで問いつめたほうがよかったのかもしれないけど、それができなかった」

「暗い予感」は当たるものなのかもしれない。

◆夫が泣きながら語った、不倫の事実

 3日の深夜、夫はこっそりと帰ってきた。ミサさんは夫の憔悴(しょうすい)しきった様子に、どう声をかけたらいいかわからなかったという。

「それでも何があったのかは話してもらわないと。息子の前では元気を装っていた夫ですが、深夜、ふたりきりになると頭を抱えて泣き出しました。それを見ていたら、だんだん腹が立ってきたけど、まずは話を聞いてみよう、と」

 夫の言い分はこうだ。やはり3ヶ月ほど前から、仕事を通じて知り合った20代半ばの女性と関係をもっていた。久々にモテたものだから、「妻とはうまくいっていない」などとベッドの中でささやいたこともあるらしい。彼女は本気になった。年末が近づくと、「今年中に離婚して」と迫るようになっていたという。夫は彼女の扱いに困った。

「クリスマス連休はうちで過ごしていましたが、25日当日は確かに帰宅が遅かった。彼女のアパートにいたそうです。ひきとめられたけど外泊はせずに帰ってきた。それが彼女の怒りに火をつけたんでしょうか」

◆正月早々「死んでやる」と脅されて

 元日の朝、彼女から夫に連絡があったそうだ。ひとりでお正月を迎えた、こんな寂しい思いをするなら死んでやる、と。

「それで夫はジョギングのふりをして彼女の元へ向かった。そこでいろいろあったみたいです。彼女が包丁を持ちだして自分の首に当てたりして」

 夫は怖くて自宅に帰れなくなった。自分が帰ったあとで本当に死なれたらどうしよう、と恐怖で動けなくなったそうだ。

「バカみたいですよね。それを聞いたとき、男ってどうしてそういう女を見極められないんだろう、どうしてわざわざそういう危うい女に近づくんだろうと思いました。夫に聞いたら、『自分がいないと彼女はダメになってしまう』と思ったんだそうです。バカですよね」

 吐き捨てるようにミサさんは言うが、男の中には確かにいくつになっても、「自分がいないとダメなんだ」と思わされるような女性に惹かれるタイプがいる。そしてミサさんの夫がそういうタイプだったということなのだろう。

 しかし結局は、そういう彼女を支えきれない、最後まで責任をもてなかった。それは夫が結婚しているという理由だけではなく、長くそういう彼女と一緒にはいられない性格だったから。

「夫もそう言っていました。頼られて全面的によりかかられて最初はうれしかったけど、重くなったと。それを最初から見抜けないのが悔しいんですけどね」

 危険なものに近づきたくなる心理は男女ともにあるものだが、ミサさんの思いは女性共通のものかもしれない。

「とりあえずは私が出ていって、彼女にもう夫とは会わないと一筆書かせました。夫と私がどうなるかはこれからの問題ですね」

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】

フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数

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