ピュアな高齢者がデリヘル嬢に恋して…切なすぎる『フルーツ宅配便』

ピュアな高齢者がデリヘル嬢に恋して…切なすぎる『フルーツ宅配便』

ドラマ『フルーツ宅配便』(テレビ東京系、金曜24時12分〜)※公式Twitterより



 1月にスタートした、ドラマ『フルーツ宅配便』(テレビ東京系、金曜24時12分〜)が、今夜5話をむかえます。

 勤めていた会社が倒産してしまい、ひょんなことからデリバリーヘルス「フルーツ宅配便」の雇われ店長として働くことになった主人公、咲田真一(濱田岳)。最初は嫌々働いていた咲田ですが、お店に勤務する女性たちの境遇に触れることで、店長として自分が出来ることを必死に模索していくのでした。

 第3話までは、「フルーツ宅配便」で働く女性たちに焦点があてられ、各々の抱える事情が描かれてきました。第4話では少し趣向が変わり、お店を利用する「客」の事情がテーマとなっています。

◆72歳、妻を亡くした元警察官がデリヘル嬢にハマる

「フルーツ宅配便」のデリヘル嬢・イチゴ(山下リオ)は、店舗のオーナーであるミスジ(松尾スズキ)の知り合いである丸谷(嶋田久作)の接客をすることになります。現在72歳で元警察官の丸谷は、5年前に妻を亡くし、今回初めて風俗を利用するとのことでした。

 女性と遊ぶこともなく生真面目な丸谷は、仕事として接客をするイチゴに対し、勝手に運命を感じて恋をしてしまうのでした。

 自宅の仏壇に飾ってある妻の遺影を裏返しにして、丸谷は毎日ロングコースでイチゴを指名。丸谷の入れあげぶりに、イチゴも咲田も困惑します。

 咲田は丸谷がイチゴに会うために、消費者金融で借金をしていることを知り、イチゴを指名し続ける丸谷に対し「イチゴは家庭の事情でお店を辞めた」と嘘をつき、利用を断るのでした。

◆無理をさせまいとついた嘘で、事態は思わぬ方向に……

 しかし、この嘘がきっかけで事態は悪化します。イチゴを心配した丸谷は、イチゴをストーキングし、イチゴが仕事を辞めていないことを知ります。さらにはイチゴの自宅までつけていき、イチゴが彼氏とイチャイチャしているところを目撃。

 ギターを持ち、チャラついた風貌のイチゴの彼氏に対し、丸谷は「ロクな人間じゃない!」と言い放ち、“ロクでもない男”からイチゴを救おうと戦いますが、あっけなく殴られて負けてしまうのでした……。

◆デリヘル嬢に渡した「メモ」の切ない中身

 今回は高齢者の丸谷を中心に話が進んでいくのですが、なんともリアルだったのが、丸谷がイチゴからサービスを受ける前に、イチゴにメモを渡すところでした。

「歳も歳なので、サービスを受けている最中に、なにか異変がおきたらこの人に連絡をしてください」と丸谷が渡したメモには、丸谷が親しくしている町内会長の名前や電話番号が書かれていたのでした。いくら仕事とはいえ、「なにかあったら」と行為前に緊急連絡先を渡されてしまえば、女の子も驚いてしまうでしょう。とはいえ、高齢化が進むなかで、かなりリアルなワンシーンであるといえます。

 緊急連絡先をデリヘリ嬢に渡す律儀な丸谷ですから、自宅もきちんと整理されています。こざっぱりとした和室で、恋するデリヘリ嬢を思いながら黙々とスクワットをする丸谷の姿に、胸をうたれました。

 一途に恋をしていた丸谷でしたが、イチゴの彼氏に殴られたことで目を覚まし、裏返しにしていた妻の遺影をそっと元に戻すのでした。

 風俗業で働く女性にもいろんな事情がありますが、それを利用する客にもいろんな目的や心情があります。そして年齢も様々です。そんな当たり前のことを、しみじみと感じる第4話でした。

 第4話の最後で、咲田はデリヘル嬢をラブホテルまで送迎するのですが、そこで同級生の本橋えみ(仲里依紗)が客とホテルから出てきて、送迎車に乗りこむところを目撃します。

 次から次へと登場する個性ある人物、そして咲田とえみの今後から目が離せません。

<文/瀧戸詠未>

【瀧戸詠未】

ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。

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