清掃のおばちゃんが伝説のデリヘル嬢…『フルーツ宅配便』の濃すぎる展開

清掃のおばちゃんが伝説のデリヘル嬢…『フルーツ宅配便』の濃すぎる展開

(画像:『フルーツ宅配便』公式Twitterより)



 ドラマ『フルーツ宅配便』(テレビ東京系、金曜24時12分〜)が、今夜第7話をむかえます。

 勤めていた会社が倒産し、ひょんなことからデリバリーヘルス「フルーツ宅配便」の雇われ店長として働くことになった主人公、咲田真一(濱田岳)。最初は嫌々働いていた咲田ですが、お店に勤務する女性たちの境遇に触れることで、店長として自分が出来ることを必死に模索していくのでした。

 毎回、一人のデリヘル嬢に焦点をあて、物語を展開していく本作品。第6話で取り上げられたのは、レモン(北原里英)でした。

◆チェンジ続きのデリヘル嬢がクレーマー客のもとへ

 客からの予約は入るものの、人気デリヘル嬢のみかん(徳永えり)はインフルエンザで出勤できず、さらにはイチゴ(山下リオ)も祖父の葬式でお休みの状態。咲田は、他のデリヘル嬢にも片っ端から連絡しますが、予定が合いません。

 そんな折にクレームが多い常連客の安田(山中崇)から予約が入り、苦肉の策としてコミュニケーション能力が著しく低く、客が全くつかなくてチェンジばかりされるレモンが派遣されるのでした。

 咲田ら事務所の人間が心配するなか、レモンは安田の元を訪れますが、会話もままならないレモンは、案の定チェンジを言い渡されます。

 しかし、チェンジをされたところで事務所にはレモン以外の嬢はいません。焦る咲田ですが、そこへ救世主として、事務所に出入りしている清掃業者のおばちゃん(山口美也子)が「私が行ってくる」と名乗りをあげるのでした。

◆推定60歳超え、伝説のデリヘリ嬢がお店の危機を救う

 60歳を過ぎているであろう清掃業者のおばちゃんの発言に「そんなバカな」と思うのですが、フルーツ宅配便のオーナーであるミスジ(松尾スズキ)によれば、おばちゃんは伝説のデリヘリ嬢・ドラゴンフルーツとして過去に名を馳せていた人物だそうです。こうして、ドラゴンフルーツはクレーム客・安田の待つホテルへむかったのでした。

 最初は「とんだ地雷店だ」と怒る安田ですが、そこはさすが伝説のデリヘル嬢。長年のキャリアを見せつけ安田を黙らせます。そして、接客後には安田から「ありがとうございました」と事務所に感謝の電話までかかってきたのでした。安田曰く、ドラゴンフルーツに接客してもらった後、営業の契約が3本とれたそうです。

 それを聞いたドラゴンフルーツの「1本抜いて、3本の契約か」というつぶやきに思わず吹きました。

◆デリヘル嬢と客の禁断の恋の行方

 コントのような一部始終ですが、これを見たレモンはチェンジ続きの自分に悩みます。そんななか予約が入り、チェンジ覚悟で向かったホテルでレモンを待っていたのは、関(黒田大輔)というこちらも対人関係が苦手な男性でした。

 女性が苦手で会話もできない関ですが、レモンもまた他人と向き合うのが苦手という話で共感しあい、レモンの接客を受けます。レモンは初めて接客をしたことで自信を持ち、また共感するところの多い関に次第に惹かれていくのでした。そして、会う回数を重ねていくうちにレモンと関は恋に落ち、客とデリヘル嬢の禁断の恋が始まります。

 しかし、嬢がプライベートで客と会うのは禁止行為です。悩んだレモンは咲田に相談をします。お店を辞めて関と付き合いたい。でも、客がとれない自分を置いてくれていた事務所を自ら辞めて迷惑をかけたくない、と葛藤(かっとう)するのでした。

 咲田はなんとかして、ミスジからレモンに「クビだ」と言ってもらえるように、クレーマー客を装い「レモンを辞めさせろ」と店に電話をしたりしますが、最終的にレモンはドラゴンフルーツの助言に従い、直接オーナーのミスジに店を辞めたいとお願いし、無事お店を去るのでした。

◆元AKBの北原里英の演技に脱帽

 辞めていくレモンを見て、ドラゴンフルーツは「この仕事は、辞め時を見極めるのが一番難しいんだよ」というセリフをこぼします。

 レモンはそういう意味で最高の辞め時を見つけられたのでしょう。ドラゴンフルーツの言葉に考えさせられるものがありました。

 また、今回レモンを演じた北原ですが、元AKBが演じるデリヘル嬢ということで、放送前からSNSでは話題になっていました。関を演じた黒田も然り、対人関係が苦手という設定を揶揄(やゆ)することなく、とてもナチュラルにレモンという一人の人間を丁寧に演じきっており、知らない間にレモンを応援していました。クセのある役を愛されキャラにまで昇華させた北原と黒田の演技力に脱帽です。

 ここから終盤にむけてどのような展開をみせていくのか、次はどんな嬢が出てくるのか気になります。濃いテーマではあるのですが、ところどころ笑いもあり、ゆるい気持ちで週末の夜を楽しめます。

<文/瀧戸詠未>

【瀧戸詠未】

ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。

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