月収17万円でも昔に比べて天国…26歳女性の悲しい過去とは?

月収17万円でも昔に比べて天国…26歳女性の悲しい過去とは?

写真はイメージです(以下同じ)

 月々の給料が少なく、家賃や生活費などの出費が多いひとり暮らしの場合、生活は決してラクではありません。

 周りからもそう見られてしまいがちですが、必ずしも本人が貧乏だと感じているわけではないようです。

◆「私って貧困女子?」年収230万円で都内ひとり暮らし

「私も友達から『ちゃんとご飯食べている?』とかよく心配されますけど、私って貧困女子なんでしょうか? そういう自覚はまったくないのですが……」

 そうつぶやくのは、佐田綾子さん(仮名・26歳/介護士)。年収は230万円で手取り月収は約17万円。同年代の女性の収入としては平均よりやや少ないですが、彼女の職場と自宅があるのは都内。物価の高い東京でひとり暮らしをしていることを考えれば、ギリギリの生活になってしまいそうな気がします。

「そうですね、貯金は頑張っても月2万円がやっと。ただ、住んでいるのは23区外なのでワンルーム8畳で4万円と都内では比較的安い家賃だと思います。オートロックじゃないのは不安ですけど、少しでも安いところにしたかったのでそこは妥協しました」

 食材や生活用品は基本的に激安のスーパーかディスカウントショップしか利用せず、食費は月に数回、友達と外食やお酒を飲みに行っても2万5000円程度。洋服も買うのは古着やネットのセール品ばかりで、家具や家電も「メルカリで安くゲットします!」と話す。

「けど、そのことを話すと『頑張ってるんだね』ってなぜか同情されちゃう。もちろん、もっとお金があれば高い買い物もできるけど、今の生活も別に無理して節約や切り詰めているという意識はないんです。昔に比べれば今は天国だと思えるくらいですから」

◆子供のころのほうが貧乏だった

 綾子さんは母子家庭で育ち、母親は彼氏ができると食事の用意などもせずに相手の家に入り浸るような人物だったとか。しかも、自分で食事を作ろうとしても食材がまったくなく、学校給食の1日1食だけで食いつないでいた時期もあったといいます。

「母親は自分や彼氏にお金を優先的に使ってしまう人で、娘の私にはあまりお金を使おうとしてくれませんでした。それで一応高校には進学しましたけど、お金のために働こうと半年で中退。

 でも、仕事をするようになっても財布に入れていたお金を母親に勝手に抜き取られたりして本当に辛かった。それで18歳のとき、住み込みで働ける地方の温泉旅館の求人に応募して家を出たんです。だから、私にとって貧困時代は実家にいたときなんです」

 温泉旅館には3年ほど勤め、その間に介護士の資格を取得。その後、上京して現在の老人ホームで働き始めます。

「でも、母親は私が家を出た後、お金をたかるようになり、毎月3万円を仕送りしていました。私が22歳のときに再婚して仕送りの必要がなくなりましたが、母親からは『私にはこっちの家庭のこともあるし、あんたも好きにやりなさい』と事実上の絶縁通告。

 以来、何度かメールで近況報告的なやりとりはしたけど、一度も会っていません。けど、皮肉なことで母親が再婚したおかげで仕送りの必要がなくなったのは事実だし、そこに関しては感謝しています」

◆憧れるのは“平凡な幸せ”

 客観的に見れば現在の生活も厳しいように思えますが、「今の暮らしに小さな幸せを感じています」と否定。確かに、食べる物さえままならなかった昔の話を知ると、そう感じてしまうのも納得できます。

「昨年から付き合っている彼氏と子供のころの話題になったんです。それでドン引きされない程度に話したつもりだったのにマジ泣きされて、『オレが絶対幸せにするから!』って。彼氏の愛情が伝わってきてすごく嬉しかったです。

 私にとっては世間の人たちが言うところの普通の暮らしさえできなかったので、結婚して平凡な幸せがほしいかな。それが今の一番の夢ですね」

 ドン底から少しづつ這い上がり、低所得ながら経済的に自立できるまでになった綾子さん。ぜひ夢を叶えて幸せをつかみとってほしいものです。

―シリーズ 貧困の沼、転落の淵―

<文/トシタカマサ>

【トシタカマサ】

一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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