彼氏が原因で、父親と3年間絶縁することになった女性の複雑な想い

彼氏が原因で、父親と3年間絶縁することになった女性の複雑な想い

写真はイメージです(以下同じ)

 もうすぐ父の日ですが、世の中には仲良い父子関係ばかりではありません。なかには父親に恋人を紹介して、自分たちの交際に反対され親子関係が悪化した人もいます。

◆彼氏に難癖をつけて交際に反対する父親

「先日、小学生の娘に初めてのボーイフレンドができたんです!」とうれしそうに話す岡野郁美さん(仮名・38/保険会社)ですが、彼女自身も若いころ、彼氏との交際を父親に大反対された苦い思い出があるといいます。

「22歳のとき、友達に紹介された2歳年上の男性を好きになったんです。当時は社会人1年目で、大阪で1人暮らししていたのですが相手の方は超がつくほどの阪神タイガースのファン。

 仲良くなりたくてテレビの試合中継を観ているうちに私もファンになり、彼と話をする機会が増え、やがて甲子園球場の観戦デートに誘われるようになったんです」

 その流れで交際がスタートしたそうですが、ここまでは順調そのもの。ところが、東京の実家に彼氏を連れて行ったところから大きく狂い始めます。

「中高生のころに何度か当時の彼氏を紹介しましたが、お父さんはそのたびに激怒し、相手が誰であれ、私が男性と付き合うのが気に入らない様子でした。

 ただ、そのときの彼氏とは結婚も考えていたので親に紹介しないわけにもいきません。それに私もすでに社会人でしたし、今度はちゃんと認めてくれると思っていたんです」

 しかし、そんな期待とは裏腹に郁美さんの父親は、彼が大卒ではなく高卒であること、工場勤務の作業員だったことを「ウチの娘とは釣り合わない」と言わんばかりにネチネチと責めてきたそうです。

「それでも彼はお父さんに認めてもらおうと、私との交際が本気であることを何度も何度も話してくれました。でも、態度を軟化させることはありませんでした」

◆破局は父親のせいだと恨み、宝物にしていた原監督のサインを破壊

 それどころか父親は彼に対して、「君は阪神が好きらしいが、私は阪神ファンという人種が大嫌いなんだよ」と言い放ちます。

「お父さんも野球好きで、良かれと思って事前にそのことを伝えていたのですが、完全に裏目に出てしまいました」

 父親は熱狂的な巨人ファンで、寝室の棚の上に数多くのグッズを置いてあるほど。しかも、選手時代にもらったという原辰徳(現・巨人監督)のサイン色紙を大切に飾っていたそうです。

「彼は自分が阪神ファンであることを認めつつも、それでも認めてもらおうと頑張りましたが『私は交際に反対だ』と父親は切り捨てました。

 彼はあきらめず、その後も2回実家をたずねてくれましたが、父親は最後まで交際に反対していました」

 さすがにこれで心が折れてしまったらしく、彼は恋人関係の解消を申し出たそうですが郁美さんはこれを拒否。それどころか相手のことを束縛し始め、反発した彼氏に別れを告げられてしまったそうです。

「私にも原因があったのに、フラれたのは父親のせいだと恨んでいました。帰省した際に別れたことを伝えると、ドヤ顔で自分が正しかったと言ってきたので、それに腹が立って『お父さんのせいで別れたのにエラそうなこと言わないで!』と叫んでしまったんです」

 父親は一瞬驚いた様子だったそうですが、「父親になんて口を利くんだ!」と平手打ち。ですが、これに対して郁美さんは、父親が大切にしていた巨人グッズの破壊という暴挙に出ます。

 そして、そのなかには宝物にしていた原監督のサイン色紙もありましたがお構いなしに折り曲げ、破ってしまったといいます。

◆父親とは3年間、絶縁状態に

「サインを書いてくれた原監督には申し訳ないことをしたと思っています。けど、父親に対しては悪いという気持ちはなかった。そのまま荷物を持って大阪のアパートに戻り、以来父親とは絶縁状態になりました」

 その後も母親とは連絡を取り続けていたそうですが、最終的に事態を重くみた父方の祖父母が父親を叱責。一連の騒動から3年後にようやく和解となったそうです。

「私があそこまで感情的になったのは、父親に対しての一度だけ。冷静さを失っていたのでしょうけど、彼のことは本気で好きだったから恨みの矛先が父親に向いてしまったんだと思います」

 好きという感情には大きな力を生み出すエネルギーがあります。だからこそちょっとした歯車の違いで、その感情が誤った形で暴走してしまうのかもしれませんね。

<文/トシタカマサ>

【トシタカマサ】

一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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