結婚直前に彼の“黒い過去”を知らされた女性。告発文の中身に震えた

結婚直前に彼の“黒い過去”を知らされた女性。告発文の中身に震えた

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 どんなに好きな相手だとしても、人として軽蔑したくなる過去を知った場合、以前と同じように愛し続けることはできるでしょうか?

◆職場では上司に信頼され、同僚からの人望も厚かった彼氏

「こんなに誰かを好きになったのは初めてと言えるほどの大恋愛だったのに、愛情が冷めるのも一瞬だなと身をもって知りました」

 そう語るのは、現在育児休暇中の清水美香さん(仮名・32歳/旅行会社)。25歳のとき、2歳年上の先輩社員と結婚を前提に交際しており、同僚たちも知る社内公認の仲だったとか。

 面倒見がよく職場でも上司や後輩からも頼られていたそうで、「そんな彼に惹かれた」といいます。

「すごく優しかったです。ウチの両親も彼のことを気に入っていたし、もし彼の過去について何も知らないままだったら結婚しても上手くいっていたかもしれません」

 一見、何の問題もなさそうに思えますが、結納を2か月後に控えていたある日、差出人不明の手紙が彼女のもとに届きます。

 そこにはA4用紙数枚にわたって、彼が学生時代にいじめグループの中心人物であったこと、何人もの同級生を転校や不登校に追い込み、被害者のなかには今も引きこもっている人がいることなどが詳細に書かれていたのです。

「手紙には彼の中学時代の写真をプリントしたものが同封されていて、前に彼の自宅で見せてもらった卒業アルバムに載っていた写真と同じカットでした。でも、彼が誰かをいじめている様子の写真ではなかったし、悪質な嫌がらせだと思ったんです。ただ、その一方で書いてある内容が本当だったら……という不安もあり、彼に手紙のことは話せませんでした」

◆元いじめっ子だった事実を知った彼女は……

 同様の手紙は複数回届き、怖くなった美香さんは共通の知人である彼氏の中学時代の同級生に連絡。手紙のことを話すと最初はデマだと言っていましたが、しつこく追及すると観念した様子で「いじめの話は本当のこと」と認めたそうです。

「その人は私が大学時代に働いていたバイトの先輩で、彼よりも付き合いが長いんです。聞いた話によると、自分では直接手は下さずに仲間を使って嫌がらせや暴力行為をするように命令していたそうです。

『高校に進学してからいじめの話は聞かない』と話してたけど、私の中ではもう彼を受け入れることはできず、正直嫌悪感しかなかったです。当然、結婚なんて考えられるわけもなく、どうやって別れるかが大きな悩みでした。さすがにいじめの事実を本人に突き付ける勇気はなかったからです」

 ところが、急に距離を置き始めた美香さんの異変を彼氏が気づかないわけがありません。彼女も上手く別れる方法が思いつかず、「別れよう」と繰り返し言うもそれで納得できるわけもなく、結局すべて話すことに。

「彼はうなだれてはいましたが過去を認め、言い訳はしませんでした。その姿勢は立派かもしれないけど、生理的にムリということを伝えました。

 彼にはずっと言ってなかったけど、私も高校時代の一時期ひどいいじめにあっていたんです。だから、今は改心していい人だったとしても不登校になるまで追い込んでいた人間と夫婦になるなんて絶対にありえない。それでも彼はしばらくは別れを渋っていましたが、私の彼に対する態度が以前と全然違ったからか最後は別れることに応じてくれました」

◆職場には彼氏の浮気が原因で別れたことに

 ただし、問題は上司や同僚たちへの対応。職場公認の仲になっていたので別れたことを知れば、騒ぎになるのは確実だったからです。

「今の彼が会社で頼られているのは事実ですし、いじめの過去を公表して評価を下げるつもりはありませんでした。それを彼に話すと『理由があったほうがいいから自分の浮気が原因ってことにする』と言ってくれので、申し訳ないと思いつつも任せました。

 ただ、私もそんな彼と同じ職場で働くのは気まずかったので、すぐに転職して連絡も絶ってしまいました。その後のことはわかりません」

 ちなみに手紙の送り主は今も不明とのことですが、別れてしばらくすると送られてくることもなくなったといいます。

「今は彼の過去を知ってよかったと思います。これが結婚後や子供が生まれた後だったら簡単に別れるわけにもいかず、もっと悩んだと思いますから」

 過去にいじめ加害者でも、改心したなら許されるべきだ、と考える人もいるでしょう。でも、彼女のようないじめ被害者は、それを受容できないほど傷が深いのかもしれません。 

―シリーズ「私が彼に冷めた瞬間/彼が私に冷めた瞬間」―

<文/トシタカマサ イラスト/やましたともこ>

【トシタカマサ】

一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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