「君、よく痴漢にあうでしょう」と言った同僚が、逮捕された理由

「君、よく痴漢にあうでしょう」と言った同僚が、逮捕された理由

画像はイメージです(以下同)

 痴漢や露出狂など許せない性犯罪は後を絶ちません。何もしていないのに常に性の対象として見られ性被害にあい続け、息苦しさを感じているという女性も…そんな一人に話を聞いてみました。

「なぜかよく痴漢というか、こんな場所でなぜ? というところで下半身を露出した男性に遭いやすいんです」

 と話すのは、橋本菜穂子さん(仮名・34歳/観光関連会社)。いったい、何があったのでしょうか?

◆「君、よく痴漢にあうでしょう」と言った同僚は痴漢で逮捕

「今の会社に勤める前に、イベントなどを行うPR会社に勤めていたんです。その時に、よく雑談をしていた同僚男性がいました。彼は中途で入ってきたのですが、同年代で話もよくあい、仕事の姿勢もしっかりとしていて尊敬できる部分もあったんです」。ところが、事態は一転します。

「ある時、その同僚男性とエレベーターで一緒になった時に、妙に違和感と恐怖を感じたんです。言葉にはしづらいのですが、非常に距離が近い感じというか……。視線がギトギトしているというか。普段はそんなそぶりもなかったので、エレベーターという密室のせいかと思ったのですが……。

 そして、目が合うと同僚男性は『君、よく痴漢にあうでしょう』と言ってきたんです。確かに、通勤電車などで痴漢行為に合うことが多く、悩んでいたので、”なんでわかるんだろう”と不思議でしたね」

 その後、この同僚男性が急に退職扱いになったといいます。前日まで普通に出勤し、勤務していたのに違和感を覚えた菜穂子さん。

 しばらくして、ネットで元同僚の彼の名前を検索すると、なんと痴漢行為で逮捕されていたのです。その時、彼の「よく痴漢に遭うでしょう」という一言を振り返り、自分の違和感は当たっていたのだと思ったそうです。

◆ありえない場所での露出行為に悩む日々

「同僚の言葉で思い出したのですが、なぜか、10代の頃から露出狂に遭いやすかったんです。駅ビルの本屋で参考書を選んでいると、参考書なんて必要がないようなオジサンがすぐ私の横にぴったりと立って。

 気にしないで本を見ていたら、おじさんが急にハアハア言い出すんです。勇気を出して、オジサンではなく反対側にあった鏡になっている壁に目をやると、なんとオジサンが露出してひとりで行為を始めていたんです!

 まだ男性の身体も見たことがなかったので、心臓が飛び出そうなくらい驚いて走って逃げました」

 にわかに信じがたい酷い話ですが、それだけではないと美穂子さんは続けます。

「通学電車に乗っていた私鉄はローカル線だったので、帰りはいつも座れました。いつもどおり席に座って本を読んでいると、空いている車内なのに、なぜか私の目の前に男子高生が立ったんです。

 気にせずいたらななんだかイカのような生臭いにおいが……。顔を上げるとすぐ目の前に…」

 なんと気持ち悪い…!このように、信じられない性被害によく遭い、悩んでいたといいます。

◆新たな悩みは娘の代にも。下半身を見せる男児

 そんな美穂子さんですが、無事トラウマを乗り越え、6年前に結婚。女の子を出産し、今は育児に追われています。

 彼女の今の悩みは、やはり露出行為だと言うのです。

「女の子が生まれて、今度は親の立場になったのですが、また同じような悩みで困っているんです。娘はまだ5歳なのですが、同じクラスの男の子が、娘にピンポイントで見せてくるそうなのです。

 昼寝中のふとんのなかで、娘にだけ『特別に見せてあげる』と言って出してくるみたいなんです。これって、よくあることなのでしょうか?」

 男の子には見せたがる時期があるそうですが、ピンポイントで、というのが不可解ですね…。

◆加害者が狙う女性のタイプはある?

 娘さんはともかく、美穂子さんのように「痴漢に狙われやすい女性」はいるのでしょうか?

『男が痴漢になる理由』の著者で、性依存症者の治療に取り組んでいる斉藤章佳氏(大森榎本クリニック精神保健福祉部長)によると、狙われやすいタイプはやはりあるそうです。

 それは「露出度の高い服」などとは関係ないそう。加害者は、「『おとなしそうで抵抗しなさそう』『警察沙汰にはしなさそう』なタイプを、その研ぎ澄ました嗅覚で本能的に選ぶ」というのです(女子SPA!2017.08.31のインタビューより)。美穂子さんに「君、痴漢に遭いやすいでしょう」と言った同僚も、その嗅覚を持っていたのでしょう。

 もちろん被害者には何の落ち度もないのですが――。

【この記事もご参考に】痴漢の多くは「四大卒のサラリーマンで家庭持ち」。その驚きの実態とは

<文/阿佐ヶ谷蘭子>

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