野草を食べて月3万円節約できたOL「味のハードルが下がって、カップ麺もご馳走に」

野草を食べて月3万円節約できたOL「味のハードルが下がって、カップ麺もご馳走に」

野草を食べて月3万円節約できたOL「味のハードルが下がって、カップ麺もご馳走に」の画像

 節約ときいてまず最初に思い浮かべるのは、電気代の節約のために暖房を我慢するとか、外食をやめて自炊するとか、そういうことを考える人が多いと思います。

 しかし、都会に暮らすOLの困窮は時に深刻なようです。食べるものにも困るあまり「野草生活」を始め、食費の節約に取り組んでいる川田なるみさん(仮名・24歳)に話を聞きました。

◆会社には稼ぎに行っているのか、浪費しに行っているのか

「今年、社会人デビューしたんですが、社会人の生活は本当にお金を稼ぎに行っているのか、疑問に思うくらい貧困しています。オフィスカジュアルの私服通勤で、思ったよりも服代がかかることや、もともとそこまで飲み会が好きなわけでもないのに、断りきれない飲み会がたくさんあること。それなのに、残業代はみなしでつけられていて、いくら働いても手元には20万あるかないかくらいしか残らないんです。

 でも、趣味のゲームにもお金を使いたい。学生時代は好きなだけ課金していましたが、社会人になってからの方が金銭的に厳しく、最近では月1万円までの上限を自分の中に設けるようになりました。そのうえ最近は奨学金の返済まで始まり、本当に火の車の生活が始まりました。そんな私が最近始めたのが、野草で食費を浮かせる“野草節約”です」

 彼女がこの節約を始めたのは、単純に野草が好きだからというのもあるんだとか。

◆山岳部で学んだ知識を使って野草生活

「学生時代は山岳部だったこともあって、ちょっと野性的な生活には慣れていました。そんな学生時代から縁があったのが野草です。山岳での炊き出しの際にも、使えるものを採って食べたりしていました。よく図書館で野草の本を借りてきて、おいしい草を見分けるのに役立てたりしてましたね。

 そんな経緯もあり、野草の採取と調理には慣れています。なので、今でもお金がない時は野草を採って日々調理しているんです。意外と都会でも、食べられる草って生えてるんですよ。最近ではアプリを使って野草を探しています」

 ちょっと節約の形としては上級者向けですが、どのように実践されているのか興味がありますね。

◆たんぽぽの葉やイヌビユ、アサツキなどをおいしく料理に取り入れる

 ということで今回は都会でも見つけやすい、食べやすい野草について教えてもらいました。

「おいしくてびっくり! と思うようなものは少ないのですが、他の食材と一緒になら十分食べられる野草はたくさんあります。例えばたんぽぽの葉って意外と栄養価がすごくあるんです。私は春先によくお鍋に入れて食べたりします。野草は苦味が強いものが多いので、基本的に火通しとアク抜きは必須ですね。

 それに、冬はよくアサツキというネギっぽい野草を食べます。これは苦味よりも辛みが強いのですが、薬味のような感覚で食べることができます。私は甘味噌につけて、晩酌のお供にしたりもします。日本全国どこでも見つけやすい野草なので、東京でも土のある場所になら生えていたりしますよ。

 これからの時期はイヌビユという草も栄養があっていいですね。これも割と日本全国どこでも見つけやすいです。苦味が強いほうれん草のような味がしますが、醤油とバターできのこなどとソテーすればおいしく食べられます」

 と、ちょっと聞いただけでもたくさんおすすめの野草レシピを教えてくれました。野草採取のアプリを使えば初心者でも見た目から探すことが出来ますし、よく生えている場所なども本やアプリで簡単に調べることができるそう。

◆3日野草食べた後は、カップラーメンもごちそう

 このような野草生活で、どのくらい生活費を節約できるのかも気になりますね。

「私は特に野菜が高くなる冬の時期にその意味を感じますね。鍋などの時にはやっぱりたくさん野菜を買いたいけど、そうするとやっぱり1食あたりにかかる値段も高くなるじゃないですか。だから、葉物野菜を購入せずに野草で代理したりします。自炊する分のちょっとした節約なので、それ自体での節約は月1万もいかないくらいかもしれませんが……。

 でも、野草生活の醍醐味はそれだけではないんです。やっぱり野草って、時と場合によっては苦味がすっごい強くて、ちょっと食べるのが大変なこともあるんです。でもその代わり、3日野草食べた後は、カップ麺もごちそう級においしいなあと感じることがあります。

 だからなんていうか、おいしさのハードルをあげすぎないことで、食欲を撃退できているところもあると思います。そういうところまで含めたら、野草のおかげで外食もセーブできてるし、3万円くらいは節約できてる気がする」

 私たちの生活にはおいしいものが溢れていて、今や出前サービスも充実して、手間をかけずにおいしいものをなんでも食べることができます。

 だからこそ、おいしさのハードルが上がりきっている、ということもあるとは思いませんか? 高級ステーキの後に食べるカップ麺は果たして美味しいと思えるでしょうか。

「野草節約は、食のありがたさを教えてくれますね。自分の幸せハードルを、野草でハンドリングしているというか」

 野草生活を始めてみたら、今までなんとも思わなかったことを幸せと感じるようになるかもしれません。生活にマンネリしている人こそ、一度取り入れてみてはいかが?

―シリーズ「お金がない!」―

<文/ミクニシオリ イラスト/ワタナベチヒロ>

関連記事(外部サイト)