レシピを見ずに“割合”で覚える。「酒1:みりん1:醤油1」は和食に万能

レシピを見ずに“割合”で覚える。「酒1:みりん1:醤油1」は和食に万能

かぶのそぼろ煮

 料理をつくるときにかかせない調味料。目分量ではかりがちですが、適当にやりすぎると味がイマイチ決まらなかったり、濃くなりすぎたり…。そんなズボラさんにおすすめしたいレシピ本が、『レシピに頼らず料理は割合で覚えましょう。』です。

 本書は「酒1:みりん1:醤油1」「しょうゆ2:酒2:砂糖1」など、調味料を割合で表示。たとえば「酒1:みりん1:醤油1」のレシピだったら「かぶのそぼろ?」「揚出し豆腐」「たらのあっさり?」などがあります。

 著者で料理研究家の石原洋子さんは、「具材の分量が変わっても、材料や組み合わせが変わっても、割合なら比率は変わりませんから味つけに迷うことなく便利。割合を守れば味が決まり、必ずおいしく作れます」と断言。本書には、和・洋・中の定番レシピが79品掲載されていますが、すべて割合別に分類されているんです。

◆「かぶのそぼろ煮」酒1:みりん1:しょうゆ1

 定番料理の和食から2品ご紹介しますね。まずは「酒1:みりん1:しょうゆ1」のレシピです。

<かぶのそぼろ煮> 

【材料(2人分)】

 かぶ(葉つき)  4個

 鶏ひき肉   150g

☆煮汁

 ・酒  大さじ2

 ・水  1と1/2カップ

 ・みりん  大さじ2

 ・しょうゆ  大さじ2

☆水溶き片栗粉

 ・片栗粉  大さじ1と1/2

 ・水  大さじ3

【作り方】

1. かぶは茎を2cm残して葉は切り、根元の汚れた部分はそぎ取る。かぶは縦半分に切り、葉のやわらかい部分(50gほど)は3〜4cmの長さに切る。

2. 鍋にひき肉と酒を入れて火にかけ、菜箸3〜4本で混ぜながらほぐし、そぼろにする。ひき肉に火が通ったら、分量の水とかぶを加え、煮立ったらアクを除く。

3. みりん、しょうゆを加え、落しぶたをして弱めの中火で8〜10分煮る。かぶがやわらかくなったらかぶの葉を加え、ひと煮して水溶き片栗粉で様子を見ながらとろみをつける。

 何かと便利なひき肉と、葉っぱもおいしいかぶの組み合わせです。とろみをつけたそぼろ煮って味付けが難しいイメージだったのですが、これは私にも簡単にできました。

 割合を覚えてしまえば、他の材料が増えても柔軟に対応できるのです。ひき肉を余らせたくない時、かぶが少ない時、等々、調味料を微調整し、割合を同じにすればいいのですから。

◆「牛肉とこんにゃくの炒め煮」酒1:砂糖1:しょうゆ1

 お次は、「酒1:砂糖1:しょうゆ1」です。こちらは作り置きにも重宝しそうな一品です。

<牛肉とこんにゃくの炒め煮>

【材料(2人分)】

 牛切り落とし肉  150g

 こんにゃく  小1枚(150g)

 長ねぎ  1本(100g)

☆調味料

 ・酒  大さじ1

 ・砂糖  大さじ1

 ・しょうゆ  大さじ1

 サラダ油  大さじ1

【作り方】

1. こんにゃくは端からできるだけ薄切りにし、水からゆでて沸騰したらざるに上げる。長ねぎは斜め1cmに切る。牛肉は大きいものは食べやすく切る。

2. フライパンにサラダ油を熱し、こんにゃくを入れて水分を飛ばすように4分ほど炒める。こんにゃくを端に寄せて牛肉を入れ、強めの中火で肉の色が変わるまで炒め、長ねぎを加えて炒め合わせる。長ねぎがしんなりしてきたら調味料を加え、煮汁がなくなるまで混ぜながら炒め煮にする。

 酒+砂糖+しょうゆの味付けは、日本人にはなくてはならないもの。なじみが深く、ごはんにもベストマッチ。今まで私は適当に調味料を加えていたので、甘辛かったり、しょっぱすぎたりと、失敗を重ねていました。しかし今回は違います。どこか懐かしく、上品なお味に仕上がりましたよ。

 割合、と言ってしまうと、なんだか数学っぽくて難しいイメージを抱きますが(はい、私は数学が苦手です)、むしろとても簡単。一度覚えてしまえば応用が効きますし、失敗とは無縁になりそうです。

 本書には、レシピがたくさん。でも、割合さえ押さえてしまえば大丈夫。明日の料理上手は割合で決まり。もう、レシピで悩むことなんかないのです。

―小説家・森美樹のブックレビュー―

<文/森美樹>

【森美樹】

1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx

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